気持ちはそうそう変わらない

嫌なことがあって、嫌になって月曜日にサボって、今日火曜日、やっと研究室に行った。朝は渋ってしまったけど、頑張って行った。

当たり前だけど、例の女の子も男の先輩も研究室にいた。でも苦しくて、直接見られなかった。この前の夜のことを思い出してしまって、わざと下を向いて部屋に入った。

それでも苦しくて1回トイレに行こうと研究室を出たら少し鼻がツンとして、こんなので一日研究室にいれるのか?と思った。

トイレに行って、研究室に戻り、部屋の席に着くと、隣の席に座っていたその女の子からの「おはよう」。返事は返したけど目を見れない。

その後、自分からは1回も話しかけていない。でもその女の子からは、「今日研究するのか」とか「昼コンビニ行く?」とか話しかけられた。彼女はいつもと変わらない態度だった。どの質問にも目を見ないまま、私もいつも通りの返事を心がけた。それですら、いつも向こうからこんなに話しかけてきたっけ、とか疑心暗鬼になっていた。彼女が席を立つと、避けられてるのかなとか変なことを考えたり。

そんなことばかり気にして、やっぱりずっと隣に座っているのは苦しいと思って、別の研究室にいる友達の元へお喋りをしに行った。

この苦しさを相談したかった。内容をなんとなく曖昧にして聞いてみた。友達からは、「それはちょっと面倒くさい気持ちだね」「それは生産性ないよ」「勝手に気まずくなってるね」とか言われた。冷たい言葉に聞こえるけど、今の私には有難かった。ちゃんと話を聞きつつ、重く考えず軽く流すように意見を言ってくれた。

「その女の子は、あなたと接するのとはまた違った面を先輩に見せてるのかもしれないよ、意外とわからないものだからね」「その女の子はあなたの物じゃないんだからね」

私が見ているものが全てではない。彼女は彼女にしか分からない気持ちがあって、それを私に見せてないだけのこと。私の知らない会話がなされていて、そこに私はいないだけ。

完全に解決したわけではないけど、話せてスッキリした。


その後研究室に帰って、少し不安だったんだけど、自分から彼女に話しかけてみた。それに返すその女の子の返事はいつもと変わらなかった。あの夜のことはなかったみたいに、秘密なんて無いというみたいに。わざとらしさは感じなかった。
自然と私もいつも通りのノリで話すことが出来た。わだかまりがあったこともその時は忘れて話せた。

彼女に対する複雑な気持ちはあれど、彼女を好きな気持ちは変わらないと気づいた。

いつも通り、変わらない。明日も変わらないでいて欲しい。

おわり


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