小説風日記

今回はバイト先でもやもやしたことを書いておこうと思います。敬語は試しです。

最近は緊〇事態〇言のせいで、飲食店である私のバイト先は大きな打撃を受け、ディナーは一人で回せるくらいの客の少なさなんです。

だから従業員も最低限の数に収めています。

それでも店長や上の立場であるエマさんは、給料発生を最低限に抑えるために、バイトである私を早く上がらせよう(帰らせよう)とするんですね。今までは無かったけど、コ〇ナ禍になってからはよくありました。

たかがバイトだし、お金に困っているわけではないので特に気にしていませんでしたが、ベテランのワタさんは家族がいるのでそういうわけにもいきません。なのでワタさんの価値観で私をかわいそうな目で見て、ユリちゃんクビになっちゃったね、なんて冗談を言うんです。別に気にしてないけれど、クビなんて言葉を使われたら本当にそんな気がして、少しモヤッとした気分になりました。

ワタさんは、フロアももちろんキッチンの人とも仲が良く、若くて気さくな大学生バイトといつも楽しそうに会話しています。対して仕事が遅く口下手な私にはあまり話しかけてくれませんでした。バイト先の人と深く仲良くなりたいとは思っていなかったけれど、それなりに複雑な気持ちでした。でも最近は少しずつ話しかけてくれて、他の人としているような小競り合いではないものの、他愛のない話はできるようになったと思います。

その日もいつも通りのディナーで、ベテランワタさんと、少し偏屈な所があるエマさんとでフロアを回していました。

私が休憩を終えて業務に戻ると、ワタさんが声を潜めて私に言いました。

「店長がユリちゃんを8時に上がらせようとしてたよ、店長から聞いた?」

私は首を横に振りました。今日は9時までのはずでしたが、きっと客がいつも通り来ないので、また私を早く上がらせようとしていたらしいのです。でも私は聞いていません、さっきまで同じ控え室で、客が来ないだのうちは潰れるだの、店長のつまらない嘆きを聞いてあげていたのに。

今の店長は変な人で、シフト調整が下手だとか、料理の盛り付けが汚いとかで、今までの店長と比べて相当嫌われています。この前も、シフトが出る前にこの日は避けて欲しいことを店長に連絡したのですが、なぜか伝わっておらずシフトが組まれていました。特に入れないわけではなかったので普通に出勤したのですが、なぜか私の代理として他のバイトの子が来てしまっていました。次の日店長は私に、シフト代わらなかったんだ、と言いました。それを私に伝えればいいだけなのに、それをしない店長はお馬鹿さんらしいです。

そして今回もです。店長は自分自身で私に伝えればいいのに、わざわざワタさんに言わせるのです。続けてワタさんは言いました。

「店長もエマさんも、ユリちゃんがバイトだから早く上げようとしてるみたいだけど、他のバイトの子にはそんなこと言わないのにね」

ワタさんは私を傷つけようとして言っているのではなく、ただ職場内の事実として言っただけと思いたいのですが、他の人とは別の対応をされていたことにやはりショックを受けました。あぁやっぱりそうでした、私は仕事が出来なくてノロマで弱い人間であることを再確認してしまいました。

ユリさんこの仕事やっといて。ユリちゃんにやってもらおう。そういえば他の人にもそんなこと言われていました。

面倒な仕事を任せるのも、早く帰らせようとするのも、立場が下の弱い人間にしかできません。断ればいいと言われるかもしれませんが、常識では上の立場の人には逆らえないので素直に従うほかありません。させる人達は悪くありません。そういう状況を作り出す私に落ち度があるのです。

そうやって私は将来職に就いても、一生下の立場の弱い人間として生きていくのでしょうか。嫌な雑用は押し付けられて、断ることも出来ないまま、モヤモヤしながら仕事をこなすのでしょうか。

辛いです。モヤモヤは晴れないのにそういうビジョンは見えてしまいました。


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