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子どもの胸に残る"ちょっと"した大切な思い出

#創作大賞感想

わたしの子どもたちは、3姉妹。
ゆえに、男の子のことはまったくわからない。
男の子のオムツの替え方は分からないし、
虫や電車や恐竜のこともさっぱり分からない。

いつか男の子を育ててみたかったという気持ちもあったが、3回目の妊娠で重症妊娠悪阻になり地獄をみたので、もう子を産むことはない。

男の子がいるお家はどんなことが起きるのか…


そんなことを考えながら創作大賞の記事を読んでいたら、ふとこんな素敵な記事が目にとまった。


野やぎさん。

小学生の息子と電車で12時間、行って帰って見つけた旅の終わり。

「とにかく、とおくにいきたい!」

小学生になる息子と電車で12時間、行って帰って見つけた旅の終わり。/野やぎ



息子さんのこの一言で、青春18きっぷで福島まで行ったのだとか。
片道12時間。しかも日帰り。

スゴイ!凄すぎる!


次女も同じくこの春小学生になったが、電車移動だと片道1時間が限界。
車でも2時間をこえるところには行きたがらない。


男の子は12時間も電車に乗れるし、乗りたいと思うのかと驚いた。
そして実行した野やぎさんのパワーに脱帽した。

もし、うちの次女だったらどうなるか?



勝手に次女をつれて福島まで旅をしているような感覚になり、気がつくと、野やぎさんの息子さんと重ね合わせていた。


****

早朝に家を出発。

途中駅でトイレ休憩している間に電車がいってしまい、次の電車まで1時間。

この失敗、あるあるすぎて共感しかない。
わたしも娘にトイレいって!ばかりいってしまうので、きっと同じ駅で同じ失敗をしていただろう。

この1時間の待ち時間、アイドル志望の次女だったら
写真撮って!写真見せて!
といって時間を潰すだろう。   


ハプニングがありながらも無事に目的地の福島に到着。滞在時間は2時間。

野やぎさんと息子さんは、ラーメンを食べて帰ってきたようだ。

次女だったらお弁当が食べたいといって、
キラキラしたキーホルダーをお土産に欲しがるだろうか。

息子さんと次女の、似ているところと、ちょっと違うところがこの記事から想像ができて、とても読み応えある12時間の旅だった。

****


記事の末尾、野やぎさんの言葉が沁みた。

もう君はしっかりと歩きはじめた。はじめていた。
これからどんどん距離が開いて、だんだん追いつけなくなって……。そんな前向きなさみしさをじんわり噛みしめる。

それでも、君がちょっと疲れたときにほんのちょっとでもたのしい思い出が残ってたらそれでいい……のかもしれない。

小学生になる息子と電車で12時間、行って帰って見つけた旅の終わり。/野やぎ


次女も、小学校に行き始めて、一気にわたしの手から離れた。
お休みの日には一緒に公園で遊ぶが、ずっとべったりついている必要もない。

あんなに大変だと思っていたのに、離れてしまうとさみしい。
野やぎさんも同じように、さみしさを噛み締めているようだ。
でも、前向きなさみしさ。

そうか。このさみしさは、前向きのさみしさなんだ!

と心があったかくなった。
これからも成長を感じるたび、前向きのさみしさにどっぷり浸かろうと思う。

むすめたちは、これからどんどんひとりでできることが増えていく。
近い将来、休みの日に一緒におでかけにいってくれなくなるだろう。

そしてわたしたちが作った思い出は、大半が成長とともに忘れてしまうのかもしれない。

でも、
辛くなった時、疲れた時、お友達と喧嘩した時。
そんなときに、
ちょっとだけ心に残る思い出が、むすめのそばに寄り添ってくれるかもしれない。

わたしたち親にできることは、そんなちょっとした、小さなことなのかもしれない。

そんな"ちょっと"を、大きくなったむすめたちに残してあげられるよう、大切な時間を紡いでいきたいとおもう。



野やぎさん、息子さん。
素敵なことを教えてくれてありがとうございます。

わたしも、むすめたちの胸に残る思い出たくさん作っていきます。
(電車以外で…笑)

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