『エルマーのぼうけん』から読み盗った3つのこと
みなさん、こんにちは。
今回は、出口治明 著『教養は児童書で学べ』で紹介されている『エルマーのぼうけん』から読み盗りました。(「能動的な読書」を目指しておりますので、「読み盗(と)る」というアグレッシブな言葉を使わせてもらっています。)
では、本書の概要と読み盗った3つのことを書いてみます。
本書の概要
エルマーは9歳の男の子です。ある日拾ってきたネコから、りゅうの話を聞きます。りゅうはまだ子どもで、奴隷のような扱いを受けていました。エルマーはりゅうを助けることを決心します。果たしてエルマーはりゅうを救うことができるのか。
本書は勇気ある少年のワクワクいっぱいの冒険譚です。
概要のまとめとして、エルマーシリーズを丁寧に紹介してくださっている、ふらっとブックスさんの動画をシェアいたします。
では、『エルマーのぼうけん』から読み盗った3つのことを書いていきます。
まず1つ目は、
①AIは翻訳者には成れない
ということです。
ある言い間違いの多いねずみが登場します。
そのねずみが、
「やたしも、わだや。」
ちっちゃなちっちゃなこえが、いいました。
「おっと、まちがい。わたしも、やだわ。」
と言い間違える場面があります。これを読んで、原文はどうなっているのかが気になりました。
こちらの読み聞かせ音声で確認したところ
やたしも、わだや → Ne Meither
わたしも、やだわ → Me Neither
となっているようでした。
さらに、Google翻訳で"Ne Meither"を翻訳してみたところ
こんな感じになりました。確かに正しい修正だと思います。
でも、なんの面白みもありません。
"Ne Meither"を「やたしも、わだや」と訳したところに、言葉を扱う人の凄みが見えるような気がします。
AIは翻訳ができる、
でも、AIは翻訳者には成れない と読み盗りました。
続いて2つ目は、
②気にすることは人それぞれ
ということです。
本書にはたくさんの動物が登場します。そして、それぞれの動物で気にしていることが全然違います。
ねずみは、言い間違い を
サイは、角 を
ライオンは、たてがみ を
いのししは、噂 を
ゴリラは、のみ を
気にしています。
この動物たちは人間と同じだと思います。
・能力を気にする人
・容姿を気にする人
・どう思われるかを気にする人
・病気を気にする人
「動物だけじゃなくて、人間もいろいろだよ」とこの本は伝えたいんじゃないかなと思いました。
気にすることは人それぞれ と読み盗りました。
最後に3つ目は、
③何も知らないからこそできることがある
ということです。
主人公エルマーは9歳の男の子で、まだ何も知らない怖いもの知らずの少年です。だから、猛獣と遭遇しても怯みません。諦めずに困難を乗り越えていきます。
また、この本は著者 ルース・スタイルス・ガネットの処女作であると記されていました。世界中で読み継がれている不朽の名作は、大学を卒業したばかりの若き女性から生み出されたことを知りました。
自分を顧みると、エルマーより大人になって、年齢を気にするようになって、余計なことばかり考えるようになっています。でも、何も知らないのはエルマーと一緒だと思っています。だからこそ、あまり怖がらずに行動していきたいなと思います。
最後に、noteのお二人の対談をシェアします。17:36あたりからのお話が面白いと感じました。動画で触れられている、深津さんの記事も貼っておきます。
何も知らないからこそできることがある と読み盗りました。
まとめ
『エルマーのぼうけん』から読み盗った3つのこと
① AIは翻訳できるけど翻訳者には成れないこと
② 気にすることは人それぞれちがうこと
③ 何も知らないからこそできることがあること
次回は『せいめいのれきし』(バージニア・リー・バートン/いしいももこ 訳/まなべまこと 監修) から読み盗ってみます。
最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました。
では、またです。
貴重なお時間をありがとうございます。よき時間となりますように。