多分、やる気の出し方がおかしい

もう2年以上前のことだ。
『龍が如く7』がきっかけで、就職活動のやる気を出したことがある。

会社を辞めてから


この辺は読み飛ばして次の見出しまで飛んでもらっても構わない。
まあ全部読み飛ばしてもいいんだけど。
読まなくていいんだけど。

2020年の2月に会社を辞めた。
辞めてからは基本的には家にいるか、たまに遊びに行くか、失業保険の給付のためにハローワークに行くかして過ごしていた。
あと、「就職のために」とか、「しばらくは自分の好きなことをやる」という言い訳のもとに画像編集ソフトの使い方の勉強などもしていた。
まあ当たり前だが、これは全く就職には結びつかなかった。

失業保険を受ける条件として、例えば求人に応募して面接を受けるとか、就職についてハローワークの窓口で相談をするとか、何かしら求職活動をしなければいけないのだが…
当時の自分は働くことに前向きになれず、やりたい仕事もなかったので、面接を受けるどころか求人検索すらせず、ハローワークに行って窓口で相談するだけで済ませていた。

いくら働く気がなくても、面接を受けないと給付されないなら嫌々でもテキトーに求人を見繕って応募するかもしれないが、窓口で職員と話すだけで済むなら、やる気がない人間はそっちを選んでしまう。
今も大して変わらないが、当時は今より最低だったと思う。

もう2、3年も前のことだし、大きな刺激もなくダラダラ過ごしていたので、普段何をしていたのか覚えていないことも多いが…
とにかく結構長い間、就職活動らしいことをせずに過ごしていた。

就職活動らしいこと…一応辞めてから半年後くらいに、試しに転職エージェントを使ってみたことはあるが…
スキルも経歴もダメダメな自分にまともな求人を紹介されるはずもなく、おまけに担当者も「早くどこに応募するか決めろ」といった感じで高圧的な態度を取ってきたので合わなかった。
それがストレスになったのか、衝動的にオーバードーズをして入院してしまった…なんてことがあった。

まあそんなことはどうでもいい。

龍が如くと、ハローワーク

時は飛んで2021年の3月、ようやく重い腰を上げて、母の勧めもあって近所のスーパーのパートに応募した。
まあ不採用だったんだが…。

そこからまた応募も求人検索もしない日々が続いて…1ヶ月ほど経ったある日、俺は何気なくYouTubeでゲームのプレイ動画を見ていた。
『龍が如く7』のプレイ動画だった。
なんで見始めたのかはもう覚えてない。別に龍が如くシリーズのファンでもないし、なぜ見ていたのか本当に謎だ。

『龍が如く7』は、ヤクザの構成員である主人公の春日一番(かすがいちばん)が、所属していた組から追放されドン底に陥りながらも、後に出会う仲間たちとともに様々な困難に立ち向かい、成り上がっていく…そんな内容である(雑)

物語序盤、春日一番(以下一番と呼ぶ)は、所属していた組の組長から銃で撃たれ、組を追放されるが、ホームレスの男ナンバ(モデルが安田顕)に助けられる。

それからしばらくホームレスのコミュニティで過ごすことになるのだが
ある日一番は「お前らいつまでこんな生活してる気だ」、「ここには料理ができるやつだっている。手先が器用なやつもいる。お前ら一度でもハロワとかに行って仕事を探したことがあるのか。面倒なことから逃げてるだけじゃないのか」、「俺と一緒にハロワに行ってまともな仕事を見つけよう」などと言い出す。
(言い分はわかるが自分だって元ヤクザである)

ヒートアップする一番を、ナンバは「みんなそれなりの理由があってここにいることはわかってるはずだ」と窘めつつも、一番の主張にも一理あるとして、2人は一緒にハローワークに行くことになった。
そして、物語は大きく動き出していく……。

当時何を思ったのかは自分でもわからないが…なぜか一番たちがハローワークに行く話を見てから、俺はバイトへの応募やハローワークでの求人検索、応募などの行動を起こしていった。
面接にも4回ほど漕ぎ着けた。
もう一度言うが、別に自分は龍が如くシリーズのファンでも何でもないので、本当になぜこんなことになったのか、何を思ったのか自分でもわからない。

結果こそ出なかったが、それまで求人検索すらしたがらなかったうえに、1ヶ月前にパートに不採用になった人間にしては、面接を4つ受けたのはだいぶ頑張ったほうではないだろうか(自画自賛)。

まあ…そこから安定したペースで求人に応募してきたわけではないし、せっかく再就職した会社も2ヶ月ほどで辞めてしまったし、今も相変わらず就活のやり方は下手だし、就活に対して消極的になってしまっているが…。
就労移行に通ってもう半年になるし、いい加減もっとちゃんと就活をしなければ…と思う今日この頃である。

やる気の火種

この話から自分が思ったのは、「人間何がきっかけで行動したくなるか、心に火がつくかわからないものだ」ということ。

まあ…どんなことでも、ふとしたきっかけでやる気を出して行動できるかって言うとそうでもなく
例えば「新しい趣味を始めたいけどなかなか行動に移せない」、「就職活動なんてやりたくないけど、世間の常識的にやらないといけないんだよな…必要なことだよな」って感じで、行動に移せないとしても常にうっすらと意識し続けないと、そしてきっかけを得るためにいろいろな物に触れていないと、何かがきっかけになって心にやる気の火が着くことはない。多分。

意識という火種を維持し続ける必要があって、きっかけは燃料や風みたいなもの。

多分自分は、「大きな目標を達成したい」とか、「人として当たり前の行動を取ろう、真っ当な人間になろう」とか、「大金を稼ぎたい」みたいな一般的な理由、動機で心に火がつかないタイプなのかもしれない。

やる気の出し方が、おかしい。

まあ…理由は何でもいいか…
うっすらでも意識して火種を維持して…何かしらやる気の火をつけるきっかけに触れる機会を探していきたい。
そして願わくば、その火をなるべく一定に保ち続けられるようになりたい。大きくなくていいから。

終わり

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