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あんだけ嫌いだった正月と和解しつつある2023年末

生協でクリスマスと正月が来るぞ〜と11月から煽られ続けていましたが、年末年始の注文作業という12月下旬の大きな課題をクリア。
そもそも正月食材の注文するなんて、あんなに踏まないように避けていた正月と和解?和睦?しているよねアンタ?って気持ちになります。

正月の強すぎる圧力が苦手だったのだが、コロナで日本で正月プレイを何度も経験したことで、なんだか正月と和解?和睦?している感じがある。
なんならオレは、コロナに端を発したこの3年、正月を迎えに行ってしまっている。あんな踏まないようにしていたのに。
とはいえそこまで仲良しではなく、正月に「こっち見んじゃねー!」といいながら準備している感じ。オレは中学生かよ。もう半世紀ぐらい生きてるのに。めんどくセー

なんでそこまで嫌いなのか。

年の変わり目だからと仰々しく挨拶したりすることに違和感があった。もともと儀礼的なものが苦手なためだと思う。
親が儀礼的なことを丁寧にやる家の人だった。正月はそれはそれは賑やかで楽しかった幸せな行事だったのだが、頭を下げた挨拶とかよそいきを着させられるとかいつもあっている人になぜか丁寧に頭を下げて挨拶するといった類のことが嫌いだった。
お屠蘇も嫌いだった。なんだあのマズイ液体をよそよそしく注ぐとは? そしてテレビは金赤だらけになり、街からはわざとらしい琴の音色だらけになる。

正月は辛気臭いし堅苦しいのに、同調圧力がきつい。
高圧力で迫ってくる。迷惑な存在。

会社で年末最終日と仕事始めで仰々しく挨拶するのもびっくりした。仕事納めは数回経験したが、さっさと帰るものだと思っていた。
しかし転職した会社では仰々しい仕事納めと仕事始めを一度経験した。
「お世話になりましたって今生の別れみたいな年末の挨拶をして頭下げてきたのに、5日後の翌営業日である仕事始めになぜまた頭下げまくって挨拶してくるのこの人たち?先週のこと忘れてしもたんか?それより仕事やってくれんか?!」

さらにスタッフから謝罪でもないのに頭を下げられて、微妙な気持ちになる。気安く頭下げるなって思ってしまう。良いお年を〜で手を振る程度で終わりにしませんか?
挨拶頭下げ強要プレイ?この高い圧力とは?

おせちにもあまり興味はなかった。大人になり、おせち作りを自分に課して毎年挑戦を重ねる同級生を知ったときは心底驚いた。
そんなことやるのは料理家かお母さんだけだと思っていた。

私にとって年末年始とは、平成天皇の誕生日を起点とし、連休がとりやすく有給休暇の最大の使い途(?)だった。
仰々しくせず自分のペースで楽しく過ごすなら、正月の時期が違う世界のどこかへ行くことが一番いいということで、就職してからほとんどの年末年始をバックパッカー的な海外旅行で年越しをしてきた。
キリスト教圏内では「ファミリーと集まるクリスマスと新年」に強烈なはみ出し感はあったがそれも旅なんで楽しかった。一緒に祝う輪に入れてもらったこともある。ありがとう。ユースホステルでスタッフが「うちのママがゲストに」と差し入れてくれたお惣菜。雪が舞う地方都市で、街の人が街の時計台に集まったり。あの頃はスマホなんざなかったので、ボケたフィルムと記憶にしかないけれど。
旅先の年越しが心地よかった。
年越しの場所は選んでいないので東南アジアやインドではなかなかシャビーな宿で下痢に見舞われていたり、バスに揺られ続けて疲労困憊だったりしたこともあった。でも旅なんで楽しい。

南インドでは軒先にチョーク絵が描かれるが、新年バージョンになる。
ミャンマーではビールの当たりが出ました!
Googleが私の過去の正月を教えてくれる。コロナ禍の間よく写真を見返した。



正月世界の圧力や、わざとらしいお琴の音色が流れない世界はとても過ごしやすかった。(帰国した成田でわざとらしいお琴音楽が流れると無性に腹が立ちぐったりした)

とはいえ、これはこれで「自分の理想の正月」を求めていたわけである。おせちを作ったりお屠蘇セットを出していた母となんら変わりはないと今更気がつくわけです。自意識が邪魔をしている笑。

しかしコロナ禍になり年末から正月を自宅で過ごすようになり、
・・・年越しそばってやつ美味そう蕎麦食べたいね?エビ乗せる?知り合いの実家でついた丸餅もらったよ?ならお雑煮?やっぱ牡蠣入れる?煮しめは欲しいね?なますは好きだよ?美味しいお酒?入れる器は?正月の空って澄んでてキリッとしてこれは好きだったよね?・・・

などと一人で正月準備プレイしているうちに、出来てしまったわけです。
地味ながらもアラフィフになって「おれの家での正月」が。

好きなものだけ用意
よいお皿を出してくる日でもある


もちろん、かまぼこやら三つ葉の値段の高さには仰天し、スーパーの売り場がクリスマスから正月に素早く入れ替わり、大晦日は売り場が満員電車並みになることも初めて知った。
初年度は自作したもののあっという間に食べ尽くして呆然としたが、正月料理は「作り置きセット」なので、買い物リストと作る段取りと炭水化物を用意しておけばいい。正月の食材は生協発注してありリストも3度目なんである。元旦には朝から銭湯の初湯に行きます。

なんだよすっかり和解しているじゃねーか正月と。なんなら迎えに行ってる、正月を。でもこっち見るなよって思ってる。頭も下げたくないが笑。

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2023年はぜんぜん休みを消化できず、海外脱出もタイミングの悪さや航空券の高さやらで断念。完全に不完全燃焼でした。
来年はカレンダーの日並びが最高なので海外に行きたい。
はよあの病原菌撲滅してくれんか。あと、年末年始の風邪やらインフルエンザも。

というわけで今年も終わります。
みなさん風邪ひかないように良いお年をお迎えください!(頭を下げないが挨拶はします)

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