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【戦争のある日常】爆発物工学と言う学問


イギリスの退役軍人が僕のチームにいるのだが、任地が別なので、最近になってようやく初めて対面で会った。

僕のチームには地雷撤去のプロジェクトがあり、そのスタッフなのだが、会うとめちゃ人の良いダンディなおじいさんであった。

往年のクリント・イーストウッドを彷彿させる彼と会って話を聞くと、イギリス軍のアタッシェ(大使館等に務める専門職員)としていろんな紛争国に行ってたらしい。
ふと彼のバックグラウンドの話になり、大学で何を勉強していたかを聞いたところ、

Explosive engineeringだよ、と言う。

何じゃそりゃ?
翻訳すると、爆発物工学?
そんな学問がこの世にあったのか…
流石は地雷撤去のスペシャリストだ。

思わず古畑任三郎出でてきた、観覧車に爆弾を仕掛けた木村拓哉演じるサイエンティストを思い出してしまった(古い)が、そういうマッド・サイエンティスト感は全く無い。何しろ退役軍人だしね。

平和構築と言っても僕のようにチームとかプロジェクトマネジメントや関係各所との交渉などを担当するジェネラリスト的なプレーヤーと、彼のようなスペシャリストの両方がいて初めて成り立つ。
彼のようなマニアックなバックグラウンドの持ち主と会えるのもこういう仕事の醍醐味かもしれない。

ちなみに戦争中の国で地雷撤去の仕事するって満員のビーチでゴミ拾いするみたいに、途方も無い作業なんだよね…

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