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はじめまして、学校CHLOOSメンバーのこーだいです。
私は、現在、東ティモール民主共和国という東南アジアの国でJICA青年海外協力隊として活動しています。
今回は、私が東ティモールに至るまでの道のりと東ティモールでどんなことをしているのかについて書かせていただきます。

1.これまで

 私は、教員養成系の単科大学に通っていました。中学生の頃から学校の先生になることが夢でした。しかし、大学に入学し、先生になるための勉強がはじまると、なぜか勉強がちっとも面白くない。周りの友達も先生を目指す人たちばかりのはずなのに、なんとなく話が合わない。いつしか「こんな人たちばかりの職場なら先生にならなくてもいいかな?」そんな風に思うようになっていました。
 大学での勉強に熱中できなかった当時、代わりに熱中したのは大学の部活動として取り組んでいた少林寺拳法でした。入部した理由は、小学生の頃に黒帯まで取っていて、なんか懐かしくなったという大したものではありませんでしたが、部活をやっていくうちに少林寺拳法という武道の面白さにのめり込んでいきました。
 そうこうしているうちに、大学3年生の冬が来ました。春には4年生になります。就職活動や教員採用試験の準備を始めなければいけませんが「どんな仕事がしたいのか」ということが分からなくなっていました。そんな状態でも大切にしていたことが一つだけありました。それは、「おもろい経験をたくさんした大人になる」ということでした。その尺度で自分の大学生活を振り返ると海外に一人で行ってみるということを達成していないことに気づきました。そこで、思い切って大学4年生の1年間を休学して、いろんな国に行ってみることにしました。
 そうして、休学して半年が経った頃、少林寺拳法で青年海外協力隊を募集するという情報をゲットしました。大学時代必死で取り組んできた少林寺拳法を海外で教えるという「おもろい経験」ができそうな機会に心踊りました。大学を卒業した状態で、協力隊に行くために、1年間の予定だった休学を半年に短縮、青年海外協力隊に応募し、つまらなかった講義にも積極的に取り組みました。
 大学の卒業には予定よりも半年長くかかってしまいましたが、協力隊には無事に合格することができました。新型コロナウイルス蔓延に伴い派遣開始が、2年間ずれてしまいましたが、昨年の4月から東ティモールに派遣され、ちょうど1年が経過したところです。

2.いま

 私は、東ティモールで少林寺拳法の指導をしています。
 少林寺拳法についてご存じない方にむけて、少林寺拳法の説明を簡潔にさせていただきます。少林寺拳法は日本の香川県で創始された日本の武道の一つです。空手などが得意とする突き・蹴り・受けなどの打撃と合気道などが得意とする投げ・固め・抜きなどを併せ持っていることが大きな特徴です。護身術のようなイメージを持たれることも多いように、自分の身を守ることに重点を置いています。(簡易的な説明であるため、語弊があるかもしれません。詳しくは、調べていただけますと幸いです。)
 ところで、東ティモールで少林寺拳法をやっている人がいるの?という質問をよくいただきます。少林寺拳法は現在、日本を含む40の国と地域に広がっています。中でも、インドネシアでは非常に人気が高く、多くの人が少林寺拳法に取り組んでいます。東ティモールは2002年に独立する以前は、インドネシア領でした。インドネシア時代に少林寺拳法が日本から伝わり、独立後から現在まで続いています。現在では、首都のディリだけでも100名以上の方が練習に参加します。東ティモール全体では200名を越える人たちが少林寺拳法をやっていると聞きます。
 私は、インドネシアからの独立後、指導者が少なくなってしまい発展が止まってしまっている東ティモールにおける少林寺拳法の発展をサポートするために活動しています。主な活動は、以下の3つです。
①現地の指導者とともに練習に参加する人たちの指導を行うこと
②指導者を育成すること
③現地の少林寺拳法連盟をサポートすること
 詳しい活動の内容については、割愛させていただきますが、東ティモールに来て1年が経過し、うまく行っているところ、うまく行っていないところ両方ありますが、間違いなく言えることは、日本では経験できない「おもろい経験」ができているということです。今もまだそうかもしれませんが、大学時代のモラトリアム期に悩んで、迷って、でも決断して、よかったなと思っています。

3.これから

 私は、一生「教育」と「少林寺拳法」に関わっていきたいと思っています。そして、関わるだけではなく、両方をさらに良いものにしていきたいと思っています。教育については、学校CHLOOSに入り、教育に対していろいろな立場から変化を起こそうと楔を打ったり、波を起こしたりしている人たちに出会いました。私も、日本と東ティモールの2つの国を知っている「おもろい経験」をしている一人として、変化の起点になっていきたいと思います。

学校CHLOOS こーだい


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