煙たくて眠たい

ラブホのライターで「世界死ね」と言いながら煙草に火をつける。溶けかけたこころで、可愛いなんて言葉は誰かに言われても信用出来ない。自分のかがみでみた自分が全てで。全てで。全てで。本当に全てで。「ほら、見てよ、きみ、可愛い顔してるよ、ほら、」酷い自分が写ってるのに、目の前にいる男は可愛いなんて言った
世界広い世界死ね世界広い死ね、あくびが止まらない、眠たいお腹空いた眠たいゴロゴロ
猫みたいだね
死にかけた、猫みたいだね
血を吐いてあたたかな日差しに包まれても
血を吐いて、ゲラゲラ笑っちゃっても
匂いが君といた時間を思い出させるから、目の前にいる2人が私にしてくれた事も全部覚えているから。どこの誰かも知らないあんなやつより、消えて離れてしまった君達2人の方が、心が何より近くて。煙草に火をつける、ジッポの火を貰った事を思い出す、風が強くて消えてしまう、君も消えてしまう、世界が消えてしまう、日本が消えてしまう、私は消えないけれど、そこにはいない、幽霊だった。

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