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『Sister on a Water』vol.3 2020年2月号

①第二特集「口語は短歌に何をもたらすか」が面白かった。文語と口語の区分けはそう簡単じゃないと最近考えてるが、それにヒントをもらえる文もあってうれしい。

②松村由利子「街角が舞台になる時代」〈口語短歌には「装置として機能する口語」を選びとったものと、文体云々でなく「現代語としての口語」を選ばざるを得なかったもの…〉後者は技巧を技巧と意識させない工夫をする等、口語表現は深化した、と続く。それは文体なのでは?

③寺井龍哉「「口語」論の向後のためにー様式化の必然」〈短歌は元来は口語でないはずだ、という前提がつきまとう。しかし口語でないならば文語かというと、そうでもない。〉近代から現在を視野に入れて書かれた論。文語口語論の重要な一歩と思う。松村由利子の論と重なる部分もある。

真面目な論なのに相変わらずタイトルが遊んでる(^^♪

④花笠海月「「口語」じゃないもの」〈「口語短歌」を考えるのであれば、戦前からの流れを切ることはできない。戦後のどこかの時代で切れば中途半端なものになるか…〉全くその通りと思う。青山霞山、戦前の口語自由律等を視野に入れた論。ただ、結論部分には同意できないが。

2020.2.21.~24.Twitterより編集再掲