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『a-wa-i』2022.1.

シャッターの錆を年輪だと思う 切らずに済めばうれしいからだ 長井めも 上句は景。シャッターの継ぎ目部分が特に錆びているのだろう。人体のように感じたのか、下句へ思いが飛んでゆく。何らかの手術をしたとか、しなければならない時に、このように自らの身体を捉えるのだと思う。

平穏なことは良いこと 感情の容れ物になり見つめる水面(みなも) 丘光生 初句二句はオトナの感慨だ。しかし、身体全体が感情に囚われてしまったような三句以下。水面を見つめる動作も静かなものだが、その分、感情は行き所無く渦巻いているのではないだろうか。

2022.8.3.Twitterより編集再掲