日本語学習のスタートは親の日本や家族への『愛』     

子どもへの日本語学習のスタートは「日本」や「家族」への愛だったと思いませんか?そして、なぜ継承語として日本語を勉強させたいかというと・・・結局の所、親が日本への愛があるからじゃないでしょうか。


私は、日本の家族が大好きです。週2~3回、何も話す用事が無くても画面をつないで作業をしながら話をしています。そして、息子は日本に住む従姉弟と話ながらゲームをしますし、娘は私の妹やおばぁちゃんをつかまえては、歌を聴かせたり、おしゃべりを楽しんでいます。特に今は、YouTubeで仕入れたゲームやアニメの情報を日本の家族に話してきかせて、会話を楽しんでいます。

もともと狙ってこうしたわけでは無いのですが、私が日本の家族の話をいつも聞かせ、子ども達の動画を常にシェアしている理由を説明し、私がビデオ通話で話している様子を見せているうちに、こうなってしまいました。今では、日本の子ども達とカナダのウチの子がオンラインゲームをしている様子をビデオ通話などで見ながら、遠隔で子守りをしています。もちろん、不審な電話があれば、適切な指示が出来ますし、必要があれば大人に電話をかけて家に帰るよう指示する事もできる程度の子守りです。起きてきた父には、「おはよー」と手を振る事も出来ますし、先日は娘と一緒に介護が無くては生きていけない叔母の「入れ歯入れ」の儀式も見ました(笑)

こうした環境のおかげもあり、子ども達の日常会話は今のところ問題無く成長しているような気がしますし、これで日本に帰っても温度差無く交流してくれる事ともいますが、周りを見渡してみると、ココに結構重要なヒントが隠れていると思い始めました。


この2つを考えた場合、言語の習得の鍵は「親次第なのでは無いだろうか」と思います。昔、興味も無かったのに父親の隣で野球を見ていたら「選手の名前」だけでなく「ルールや用語」まで覚えてしまったと言う事は無いでしょうか?「お父さん、お母さんが熱く語るからつい覚えてしまった」「この歌、お母さんが好きでよく聞いていたから覚えたんだよね」等。親の情熱は直接語らずとも伝わるんです。また、逆に「大人は良いよね。ヤレって言っとけばいいんだから」などと思った事は無いでしょうか?親がやりたくも無い事は子どもにバレています。また、普段から日本の家族の事を子どもの前でどう話しているか・・・・ちゃんと子どもの頭の中でラベリングされていますよ。


長い人生、常に学習の意欲を持ち続ける事はできません。離れる事もあるかも知れません。でも、親がそのこと(愛の効果)を忘れずにいると、興味の無いフリをしていても、その基礎は残っているはずなので・・・・諦めずに頑張りましょう!

最後に、海外に暮らす日本人には継承語・日本語教育って切実なものだと思うのですが、これは逆に日本の子どもの語学学習にも言える事だと思うんです。親が常に「カナダでキャンプしてみたいよね~。ちょっと予約サイト見てみるわ。そういうツアーが無いか調べてみるわ。こんなところがあるんだってー!バンクーバーからどれくらい?そこまで行くのにどんな会話が必要になるだろう・・・?」と話しながら、しょっちゅう英語のドラマを見たりして勉強していたら、何かが変わってくると思いませんか?




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