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【知財塾】先行技術調査ゼミの感想

こちらの記事は、実際に先行技術調査ゼミに参加された受講生に寄稿いただきました。知財塾ゼミへの参加をご検討されている方の参考になりましたら幸いです。
本ゼミは終了しておりますが、演習問題とゼミ動画のセットを、WEBサイトにおいて引き続き販売しております。ご興味がある方は、ページ最下部のリンクよりご確認ください。

2021年3月~5月に知財塾で開講された先行技術調査ゼミに参加しました。以下は、ゼミ参加を検討したプロセス、ゼミの内容、受講した感想を、レポート形式にまとめたものです。

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1.総評

先行技術調査ゼミ(以下「ゼミ」という。)の内容は良かったと思いました。

ゼミでは、ファシリテータから出題された事例に基づいて、先行技術調査における発明の把握から報告書の作成までを取り組みます。ゼミでは、受講生の成果物に対してファシリテータや、他の受講生から意見、改善案等が貰えます。

私はお客様に出せる報告書を書けるようになりたかったので、先行技術調査の最初から最後までを訓練できるこのゼミのやり方が合っていたと思います。

また、自分以外の受講者の成果物を見ることができるので、他の人の考え方を学んだり、自分だけでは気付きにくいようなことに気付けたり、したことも良かったことだと思いました。

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2.受講理由

受講理由は、お客様に出せる報告書を書けるようになろうと思ったからです。知財塾を知ったのは友人に誘われたからですが、知財塾のゼミの受講料は99,000(税込)であり、付き合いで払えるような金額ではありませんでした。付き合いで払えるような金額ではありませんでした。

だから、受講するからには、受講後の自分が何らかの形で受講料を回収できるようにならなければならないと考えました。つまり、私が、先行技術調査の仕事をうけて、報告書を納品して、対価を頂ける状態になれることです。

実際にそのような仕事を始めるかはともかく、そのような状態になれそうだと思えなければ、参加する意味はないと考えました。

私は知財塾のゼミを調べて、このゼミで報告書を書けるようになると判断しました。判断のポイントは以下の2つです。これら2つのポイントについて考えて、私はゼミを受講すれば、その後の自己研鑽によって、先行技術調査の仕事が一応できるようになると判断しました。

ポイント1 報告書を書けるようになるか?
ポイント2 報告書はお客様に出せる様式か?

ポイント1 報告書を書けるようになるか?

実際に報告書を書けるようになれなければ受ける意味はないと考えました。この点については、知財塾のホームページゼミの説明から、報告書を書けるようになるだろうと判断しました。

知財塾のホームページの記載
「知財実務で必要な、ドキュメント作成スキル」が、実際に事例に取り組む事で身につきます。
出典:知財塾(https://chizaijuku.com/
ゼミの説明の記載
STEP 4 調査報告書の作成
調査結果を報告書にまとめる
出典:知財塾・先行技術調査ゼミ(https://chizaijuku.com/senkouchousa

ポイント2 報告書はお客様に出せる様式か?

報告書を書けるようになったとしても、報告書の様式がお客様に出せそうにないものであれば受ける意味はないと考えました。この点は、知財塾に問い合わせようかと思いましたが、ファシリテータ(講師)を信用することにしました

ファシリテータは、酒井美里先生という方です。酒井先生は特許調査会社の社長であり、お客様に調査報告書を納品する仕事をしています。いいかげんな様式の報告書を教材に使えば、会社の信用に傷がつくはずだろうから、おそらく大丈夫だろうと判断しました。

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3.ゼミでやったこと

ゼミはZOOMを用いたオンライン形式で行われました。時間は毎週火曜の19:00から22:00までの3時間です。

しかし、前半の90分は事例の演習時間で、後半の90分が講義でした。事前に演習をやっていれば、前半は欠席可能です。演習をやっていなくても欠席可能です。

私はこの時間割やオンラインであることにかなり助けられました

私は毎日20:00過ぎくらいまでは家事育児をやっているので、講義開始が19:00だったり、通学必須だったりしたら参加できなかったからです。私はいつも土日に演習を終わらせて、当日は子供をお風呂に入れてから参加していました。

ゼミでは色々な技術分野に取り組めました。ゼミでは全部で5つの事例に取り組みます。

これら5つの事例は、日用品からバイオまで様々な技術分野から選ばれたものでした(最後の1事例は、ソフトウェアと、バイオと、選択制でした)。

これの良かったところは、自分が調査の仕事をやることになった場合に、できそうな分野と、できなさそうな分野と、を事前に知ることができたところです。例えば、ソフトウェアはできると思いました。一方で、バイオは今のままでは難しいと思いました。

ゼミでは他人の成果物を見ることがかなり勉強になりました。ゼミでは、各自の成果物を順番に発表してもらい、それに対してファシリテータ、他の受講生がコメントを入れるという風に進みます。

このときに他の受講生の成果物を見ることで、自分一人では気が付かないようなことに気が付いたりできるので、それが勉強になります。

例えば、私は普段から請求項を作るときには機能的な表現をなるべく使わないように意識していたので、それが自然と検索ワードの決定に影響していました。だけど、それがファシリテータには思うところがあったようです。

他の受講生の検索ワードも見てみようという事になって、他の受講生の検索ワードと自分のそれとを見比べて、機能的な表現が自分の検索ワードに使われていないことに気づくことがありました。

自分が文章を書くときに機能的な表現をなるべく使わないようにすることは、それはそれでいいのかもしれないけど、他人もそうしているとは限りません。このため、他人の文章を検索するときには自分の書き方のこだわりは忘れたほうがよいことに気がつきました

このように、一人ではなかなか気付かないことでも、他の受講生の成果物を見ると、あっさり気付いたりするのは、ゼミならではのよい点だと思いました。ちなみに、ゼミでは人によって事例の進捗度は様々なので、個々人のできたところまでをレビューしていきます。

演習は90分では終わらないことが多いと思います。ゼミの前半90分は、演習時間として設定されています。しかし、演習量は多く、90分では最後まで到達できないことがほとんどではないかと思います。

私の場合、だいたい3~5時間くらいかけて終わらせていました。ただ、90分で終わらせる方もいらっしゃったので、私が特別遅いだけかもしれません。

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4.値段分の価値があったか

私の場合、値段分の価値があったと思います。私は、受講前に目標をつくり、それを達成できたからです。私が作った目標は「お客様に出せる報告書を書けるようになること」でした。

ゼミで発明の把握から報告書の作成までを通しで実践することで、報告書を書けるようになったと思っているからです。経験面でも、普段の仕事で先行技術調査をやっているので、問題ないと考えています。だからもう、先行技術調査はバイオや化学以外であれば報告書作成までちゃんとできますよ。

受講した後に値段分の価値があったと思えるか否かは、受講前に、何のために受講するのか、目標を具体的にしておくことが大切ではないかと思いました。受講前に立てた目標は、受講後にゼミが良かったか(値段分の価値があったか)どうかを判断する自分だけの指標になります。

目標を立てずに受講すると、ゼミは良かったけど自分はまだ不十分だなという気持ちを抱えて、セミナージプシーとして別の類似のセミナーを再び受講していく可能性が高いのではないかと思います。それはせっかく受講したのに勿体無いでしょう。

知財塾の講義を受講する前には、具体的な目標を立てて受講することをお勧めします

ちなみに、知財塾に向いている人・向いていない人については、こちらに書かれています。私もおおむね同意なので、気になる方は参照してみてください。

5.謝辞

知財塾、酒井先生、そして一緒に受講してくれた皆さん、ありがとうございました。

受講者:武田
弁理士。野鳥撮影や料理が趣味。
公式サイト:https://ipflavor.com
Twitter:@ipflavor
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
本ゼミは終了しておりますが、ゼミに使用した演習問題とゼミ動画のセットを、WEBサイトにおいて引き続き販売しております。詳細は、以下のリンクからご覧ください。


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