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【知財塾】自主演習コース(講評あり)の感想

こちらの記事は、明細書作成ゼミの自主演習コース(講評あり)で実際に学習されたゼミ生に寄稿いただきました。自主演習コースの購入をご検討されている方の参考になりましたら幸いです。
なお、講評サービスは実施期間がございます。期間終了後は講評無しでのご提供になりますのでご留意ください。

1.受講の動機

 私が知財塾の受講を申し込んだのは、令和二年度の弁理士試験に合格して約半年が過ぎた頃でした。受講の動機は、極めて乏しい実務経験を早急に補う必要性を痛感していたからです。どのくらい乏しかったかというと、当時、明細書らしきものを作成した経験は、弁理士会の実務修習での課題提出だけというレベルでした。
 そのようなお寒い実務レベルにありながら、あまつさえ文系の身でありながら、無謀にも試験合格の余勢を駆って特許事務所を独立開業してしまっていた私にとって、明細書の作成プロセス及びそのノウハウの修得は喫緊の課題であり、開業弁理士としての死活問題であったのです。このような状況の中で出会ったのが知財塾でした。

2.自主演習コース

 私が選択したのは、機械系明細書作成ゼミの自主演習コースです。自主演習コースとは、ゼミには参加せず、録画されたゼミの動画を視聴して課題の明細書を作成し、その明細書についてゼミの講師による講評を受けることができる、というコースです。
 機械を選択したのは、実務修習で機械コースを選択した際に一度だけ先生から「筋がいい」と誉められたことがあったため、まずは機械を極めようと考えたからです。また、ゼミの受講ではなく講評サービスを選択したのは、私が知財塾を知った時には既にゼミ受講の応募期間が終了していたからで、特に深く考えてのことではありませんでした。
 しかし、結果的に私には講評サービスが性に合っていました。というのは、毎週月曜夜の定刻に必ずゼミに参加するのは不規則な仕事をする身には難しかったからであり、ライブでなく録画された動画なら1.5倍速で視聴することができたからであり、そしてなにより、私の作成する拙い明細書が動画に記録されて人の目に触れるのは堪え難かったからです。

3.受講を終えての感想

 講義は私にとって非常に有益でした。受講して本当によかったと思います。知財塾の受講料は必ずしもお安いものではありませんが、私としては、支払ったお金以上に多くのものを得ることができました。モトは十分とれたと思います。結果として、大変満足しています。

4.課題について

 特によかった点としては、第1に、課題のジャンルに偏りがなくバラエティに富んでいたことです。具体的には衛生マスクに始まり、美顔ローラー、医療機器、光学機器を経て、制御機器に至るまで、様々な機械に係る明細書を作成する経験が積めたことです。
 なお、最後の制御機器の課題に取り組んでいたちょうどその時に、実際の仕事で加工機械の制御に関する発明の出願依頼が舞い込んだのは偶然にしても出来過ぎでした。知財塾の課題が実務に直結し、非常に役立ちました。

5.クレームについて

 よかった点の第2は、クレームを作成する手順についてのフレームワークが示されて、いかなる発明であろうとこの手順通りに検討していけばクレームになる、という自信のようなものが得られたことです。
 また、正しい手順に従ってロジカルに検討し、時間をかけて十二分に練り上げたメインクレームとサブクレームさえ完成することができれば、そのあとの図面と明細書の作成にはそれほど苦労することはない、ということを悟ることができました。
 さらに、同じ発明についてのクレームを同じ手順で正しく作成しても、ゼミの皆さんのクレームはサブクレームまで展開するほどにそれぞれかなり異なっていて、それぞれが個性を持った正しいクレームでした。このことから、クレーム作成に絶対の正解はなく、したがって、自分の作るクレームこそが正解であると断言してよいのだ、という事実に想到できたことも私にとっては収穫でした。

6.講評について

 そして第3は、講師の先生の講評のレスポンスが早く、かつ非常に丁寧でわかりやすかったことです。グーグルドキュメントやSlackを通じた先生とのコミュニケーションも円滑で、ストレスを感じることは全くありませんでした。
 また、Slackに投稿した私の質問に対して、先生がゼミの中で詳しく回答してくださることもあり、録画を視聴している私もゼミの一員としてその場に参加しているような臨場感を持って課題に取り組むことができました。本当に素晴らしい先生でした。

7.モチベーションについて

 講評サービスは、ゼミの受講に比べて時間的な制約がない点がメリットですが、それゆえに受講ペースを維持することが難しい面もあると思います。したがって、講評サービスであってもできるだけゼミの進捗に遅れないようについていくよう努めることが、受講ペースを維持し最後までモチベーションを切らさないポイントであると思いました。

8.今後について

 今回の受講によって機械を極められたかどうかはともかく、明細書の作成に一定以上の自信をつけることはできました。そこで、今後はビジネスモデル特許やAI/IoT関連発明に係る明細書作成についても自信を持って対応できるよう、次は電気のゼミの、やはりまた講評サービスを受講するつもりです。
 これからも私は、知財塾が提供する優れたサービスを十二分に活用して実務スキルを不断に向上し、守備範囲の広いトータルな開業弁理士へと成長し続けたいと思っています。
 また、実務スキルだけでなく、営業スキルを学べるサービスを設けていただけたらぜひ受講してみたいです。

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