独学で行政書士試験に再々チャレンジしてみた ③受験前後にやったこと

このシリーズは

独学で行政書士試験に3回チャレンジして、2022年度の試験で合格に至った話。
ちなみに2016年176点→2019年178点→2022年200点(選択170点、記述200点)です。
③は受験前後にやったことです。

スペック

あらためて、私のスペックは次のとおり。
・私大卒(工学部・電気系)。
・難易度の高めな資格の受験経験は第3種電気主任技術者・甲種危険物取扱者といったところ。
※第2種電気主任技術者は国家試験を受けず、認定で得たので除外。
・2016年の受験一回目から現在にいたるまで、ほぼ同じ仕事(化学工場の設備設計(電気)・システム)。数年おきに大規模な設備工事やシステム改造があるため、その年は勉強を諦めてきた。
・2018年に長男、2022年に次男誕生。
・2022年からは消防団の分団本部に所属。

試験前の準備

申し込みについて

じつは勤務先の規定により、一定ランク以上の資格を取得すると資格取得奨励金とともに受験料を負担してもらえました。
そのため、申し込みはネット経由・クレジットカード払い一択でした。なぜなら、合格確定後に支払い証明書を発行してもらうことで受験料払込証の紛失リスクを回避できるからです。私にとって払込証の価値は10,400円分ということで、ぎりぎりまで支払い証明書の発行はしないことにしました。

持ち物について

必須の持ち物と試験中に使用できる物は行政書士試験センターが明記してくれています。引用しておきますが、私の準備したものを補足します。

試験当日に必ず持参するもの          
① 受験票(記載された試験場以外の試験場では受験できません。)令和4年度の受験票は青色です。
② 体温測定結果等確認票(必要事項を必ず記入してきてください。)
③ マスク(感染予防のため、試験時間中でも必ずマスクを着用してください。)
④ BかHBの黒鉛筆又はシャープペンシル(左記以外で解答すると判読が困難になります。)
※HB 0.9mmの製図用シャープペンシル1本と、monoのマークシート用鉛筆3本のセットにしました。シャープペンシルは問題用紙への書き込み用、鉛筆はマークシートぬりぬり用(予備含む)です。
⑤ プラスチック消しゴム ※2こ、monoの一番小さい消しゴムです。
⑥ 上履きと下履きを入れる袋(土足厳禁の試験場のみ)<試験地・試験場一覧>
その他持参し、試験時間中に使用することができるもの     
① 腕時計1個(試験室内に時計の用意はありません。)
※ 計算機能・通信機能等が付いている腕時計の着用と使用は不可
※ 置時計等は不可(懐中時計を机上に置いて使用する場合は、使用を認めます。)
※ 事前にアラーム機能は解除しておいてください。
 ※ 腕時計もアナログ式のものを2つ用意しました。
② 鉛筆削り(ゴミが中で蓄えられる小さいもので、電動鉛筆削りは不可)
③ 問題用紙に用いる蛍光ペン(複数使用可)
④ ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、点鼻薬
⑤ 膝掛けや座布団。ただし、使用に当たっては試験監督員の許可を受けてください

https://gyosei-shiken.or.jp/doc/guide/guide.html
令和4年度行政書士試験のご案内
ただし、太字は引用者補足部分

その他、準備したものは次の通りです。
① 糖分を摂取できるもの
 大丸本舗 ブドウ糖 18粒入りを用意しました。1粒2.5gとのことです。試験開始時刻が午後1時となると、昼食を取ってから試験を受けることになります。
 試験開始5分位前に2粒を口に放りこんでいます。
② 水
 500mlくらいのペットボトルで水一本を用意しています。後述しますが、トイレにいった後、ブドウ糖と一緒にかるく飲んでおきます。100mlくらいですかね。

試験解答の手順

解答の手順は以下のとおりの考え方で設計しました。
このやり方が合うかどうかは人それぞれです
問題を解くときは問題に集中する、転記するときは転記に集中する、塗り塗りするときは無心で塗る……と作業を分けて転記ミスやマークミスを減らしたいので、

  1. 最初に問題の種類を振り分けする。

  2. 科目毎のこまかい時間配分はしないかわりに、手早く何周も回す。

  3. 試験終了30分前迄はマークシートを塗らずにチェックするだけ。

ようにしました。

1.最初に問題の種類を振り分けする。

これはだれもがやるでしょう。
試験開始で落丁チェックしながら、手早く5分くらいで問1から順に設問の文中にある「妥当なもの」「正しいもの」に○、「妥当でないもの」「誤っているもの」に×を付けていきます。

2. 科目毎のこまかい時間配分はしないかわりに、手早く何周も回す。

2016年や2019年は結構こまかく試験科目毎に「何時何分に憲法、その後商法、記述は2時間目までに解答する」みたいな時間配分をしていました。
もちろん2016年、2019年共に時間内に全部解答を終えていました。しかし、チラチラ時間を気にするのが無駄だと考えたので、2022年は科目毎の時間配分ではなく、周回速度を計測することにしました。
どの問題も全部拾う気、捨て科目は作らない覚悟でした。

ざっくり、1周30分で回るようにしました。5肢択一・選択は1問30秒位で次の問題に進みます。最初の1~2周で明らかに正誤が判別できる選択肢に○・×を付けています。また、記述は解答を穴埋めに変換するのに必要な部分にアンダーラインを引いていきます。
この1~2周目が終わった時点で、2022年問53ならヒラリー・クリントン肢に×が付き、2022年問44なら「誰を被告として」「おそれがあるものと主張し」「訴訟を起こす」にアンダーラインが引けています。
問題の振り分けと2周分で1時間くらいです。
この時点で

  1. 完答できた問題

  2. 選択肢が絞れた(足跡が残っている)問題

  3. 全く手がでなかった問題

  4. 記述

に分かれています。
周回を繰替えして、3.を2.に、2.を1.に近付けていくやり方を採用しました。
このために、肢別過去問集を使い条文を丁寧に扱うように勉強していました。
もちろん、組み合わせ問題だと「アは正解だからあとはイかオか。イは誤りだから多分、オが正解」みたいな推理力を働かせる時もあります。
しかし、この時に「多分、オが正解」ではなく「問題文中のこの事実が、条文上の○○という要件を満すからオが正解」と判断できれば正解率が高くなるはずです。

記述はだいたい2周目後、文章理解のように時間がかかる問題は記述解答後に解くことにしていました。

3. 試験終了30分前迄はマークシートを塗らずにチェックするだけ。

マークシートのチェックのしかたは、必ず試験前にも説明があります。解答欄の楕円をBかHBの鉛筆等で塗り潰すこと。線一本とか、レ点とか、薄いのは読み取らないことがある……と。
大事なのは提出時点で塗り潰されていることであって、提出前はレ点だろうが○を付けてようが自由なのです。
試験中に不意に思いだして、答を変えたい時もあるし、間違えて転記することもあります。だから、試験終了30分前までは、問題用紙から答を転記するときにレ点チェックとしていました。
5肢択一・選択合わせてマークすべき数は70個程度ですから、無心で塗り塗りすれば5分もあれば全部塗れます。
マークシートの塗り塗り・記述の清書は鉛筆と決めていました。太めの芯で濃く塗れ、書けるからです。

試験テクニック

緊張対策

国家資格とかは年に一度しかチャンスはないし、長き勉強の成果をたった2~3時間で発揮しなければならないしで、緊張するのは当たり前です。
ちょっとした自慢ですが、大小合せると13個の国家・公的資格の試験を受けてきた私の中には、試験開始前の緊張の対処方法があります。
それは「ゆっくり腹式呼吸をし、心拍があがる・さがるとイメージしながら脈を取ってその効果を観察する」です。
これはだいたい試験監督の説明中にやっています。
脈を取っていると、たしかにいつもより速い気がする。腹式呼吸をしながら心拍が落ちてきた…とイメージする、何か脈が遅くなった気がする。
実際にはあまり心拍数は変っていないかもしれません。
しかし、今自分が緊張しているというのは客観的には心臓のドキドキに表われているはずだから、それを自分のイメージでコントロールした(気になれた)ら、緊張の影響は押えられている……という暗示です。
精神論? 試験の会場でできるのはもはやそれくらいですから精神論でいいのだとおもいます。

トイレ対策

トイレ対策という点で、水分を飲まないひともいると思います。
人は大体飲んだ水の8割くらいが3時間で尿になり、200mlほどの尿がたまると尿意を感じるそうです。
試験説明前に出しきった気持になるくらい排泄しておけば、試験開始前に100mlくらい水を飲んでも3時間の試験終了時には80mlかそこらしか尿になっていません。尿意を感じることもない……ということで、試験前に100ml程度水を飲んでいます。
なお、体質や膀胱の容量には個人差があります。あくまで参考程度です。

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