暗数殺人
”事実は小説より奇なり”とはよく言ったもので、ノンフィクション映画を沢山見ていると「こんなに奇想天外なことが現実に起きているのに、フィクション映画では見たことないな、、、」と思うことが多々ある。
本作もそんな実際にあった事件に着想を得た作品になっている。
ベテラン刑事キム・ヒョンミンは恋人を殺害し逮捕されたカン・テウから「俺は7人殺した。」という自白を受ける。テウはヒョンミンにそれぞれの殺害の仕方や遺体遺棄の仕方を詳しく教え始める。
ヒョンミンは疑いながらも証言通り調べていくと、遺体が発見される。
すると今度はテウが「ヒョンミンに嘘の自白をする様に言われた。」と法廷で発言し始めたのである。
そんな粗筋なんだけど割とここまでは他の映画にもありそうなんだけど、「何故、テウがそんな嘘を付いたのか?」その理由がまるで凡人には思いつかない物でカン・テウに恐ろしさを感じさせられた。
もちろん映画としてのレベルも高い。主演2人の静と動真逆の演技はハラハラさせられるし感情を揺さぶられる。
また、この実際の事件はまだ未解決の部分が多くあるそう。そう考えるとあのラストはこの事件はまだ終わっていないと、未だ悲しみを背負い、降ろせずにいる被害者がいると訴えかけている。