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[コラム] 実家に魔法の杖があった

久しぶりに実家に帰った。

実家に帰ったら見たいと思ってたものがあった。

それはこれだ。

これは私のひい爺さんが詠んだ句だ。

ひい爺さんは俳人だった。
それについては前に書いたのでこっちの記事を読んでね。

で、この紙は、ひい爺さんが句会で詠んだ時に出したやつらしい。
たくさんある。

私の実家は、とにかく物であふれている。

まるで整理整頓されていない古本屋と古道具屋と骨董屋が合体したような家なんだ。

そんなところに、こんな紙ペラペラ置いておいたら紛失するのは時間の問題である。
今まで失われずにあったことがもはや奇跡である。

今回、母親がこの紙を見つけて私に写真を送って来た時点でさらに紛失の危機が迫っているのだ。

私は実家に到着すると、まずは母さんに「あの俳句どうした? 欲しいんだけど」と聞いた。

母は、「あああれね…」と言いながら仏壇の引き出しなど開けていたが、「なくなった」とあっさり言った。

やはり…。

一足遅かったようだ。

で、父に聞いてみた。
父も「ああ、あれね」と言いながら探し始めた。

父の方が紙を見つける可能性は高い。
私は捜索を任せて、やりたい放題の子供たちの元へと向かった。

しばらくして、父さんが「こんなのあったよ」と何やら棒のようなものを持ってきた。

俳句の書いてある紙は見つからなかったようだ。

代わりに持ってきた棒は実に奇妙な棒だった。

細い枝のような棒…に、文字が彫ってある。

こういった代物はひい爺さんが作ったものに相違ない。
今まで一度も見たことないぞ、こんなの。どこにあったんだ…。


…なんかこれすごくないか。
何て書いてあるかわからないけど。。

大人たちがざわついてると、子供たちも「なになに~?」と見に来た。

そして棒を覗き込んで「それ何?」というので「わからん…」と答えた。

すると、魔法のプリンセスたちにドはまり中の娘4歳が、「魔法の杖じゃない?」と言った。

確かに…、確かにこれは魔法の杖かもしれない。まじ物の本物かもしれないぞ、娘よ。

ひい爺さんは長い髭を蓄えた仙人のような風貌の人だったと伝え聞く。
魔法の杖くらい作っててもおかしくない。

「これ、まじで魔法の杖かもよ」

そう娘に伝えると、彼女のテンション爆上がり。

「わーい!! 魔法の杖よ!!」

「本物の魔法の杖だわ☆」

や、やめて~ ^^;

ボキッといきそうだし、ふすまにもズボッといきそうだし!!!!!

すぐさま娘から杖を取り上げる私。
それとは反対に嬉しそうなじいちゃん(私の父)。

「欲しいならあげるよ」

と、ニコニコしながら言っているが…

いやいやいや、うちに持って帰ってもこれだし。

とりあえず、杖は実家に置いておくことにした。
次来たときは紛失してるかもしれないけど。。

というわけで、お目当てのひい爺さんの俳句は持ち帰れなかったので、短冊のものを写真に撮っておいた。

読めない…。
誰か読めます???

それ二枚重なってるからと言われて、どういうこと? と思ったらこういうことで。

二枚目も読めない。。

句会のやつの方が読みやすいのかもしれない。
なかなか実家にも帰れないので、次は見つかるといいな…。

というわけで、ひい爺さんの句はまた今度。
いつか整理してお披露目したいと思うのであります。

最後に、関係ないけど実家の庭のサザンカがキレイでした。

(つづく…のか?)



みんなの俳句大会 冬 白熊杯。
募集要項が発表されてプレ企画もいろいろ始まってるよ☆


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