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[春のコイバナ] 運命の糸はタイミングの問題でもある

小学校の3年生から4年生くらいにかけて、私には片思いの男の子がいた。
仮にA君としよう。

スポーツが得意で明るくてかわいい顔をした彼は、だいぶ私の美化フィルターがかかった記憶かもしれないけれど、クラスの人気者だったと思う。

そんなA君と陰キャな私なんか仲良くなれるはずもなくて、その恋は片思いのまま、告げられることもなく、自然消滅した。
というか、たぶんクラスが変わって私は他に好きな人ができたのだったと思う。

小学生なんてそんなもんだ。

それから月日がたち、中学二年生くらいになった時に、人伝にA君が私のことを好きだと言っているという話を聞いた。
A君はイケメンサッカー部の一角を担う少年に成長していたかと記憶している。これも私の美化フィルターがかかっているかもしれないけど。

私とA君は中学になってからは同じクラスにはなってなかったように思うし接点もほとんどなくなっていたのに、なぜ私のことが好きになったのかは謎であった。
※接点あったらマジでごめん。記憶から抜けてる。

A君が私のことを好きだなんてありえない話だと思ったけれど、実際、別のクラスだったA君が休み時間になると私のクラスに来て私の名を呼びながら手を振って来るようになった。

私はそれがすごく恥ずかしくて嬉しくて、照れながら手を振り返したり時々無視したりしてたと思う。

そんな大胆で積極的なA君だったけれど、なぜかそれ以上直接話しかけてくることはなくて、共通の友達のB君を通じて好きという気持ちを私に伝えて来たことがあった。

なんか少女漫画とかありそうな「Aがお前のこと好きだってさ」みたいなやつである。

実はからかわれているだけなのかな…とも思ったりしていたので、本気らしいことがわかってビックリだった。

だけれども、私はそのころ別に好きな人がいたもんだから、律義にそれをB君に伝えて、小学校3、4年生のころだったら好きだったのに…みたいな話をしたと思う。

B君は直接話せやいっって思ってたんじゃないかな。ごめんね。

こうして私には他に好きな人がいることがA君には伝わったのだと思う。
A君が私に手を振りに来ることはなくなっていった。

B君曰く、私に好きな人がいることを知って諦めちゃったみたいだった。

その後、私は片思いしていた人に告白したんだけど、何の返事ももらえず。
完全無視されて私の恋も終わってしまった。

現実は少女漫画のようにはいかないのである。

A君のことは今でも時々思い出すことがある。その時片思いしていた人よりもよっぽど思い出す。

なんであんな遠くから手を振ってくるだけだったのかな…とか。

私からもう少し歩み寄っていたらどうなっていたのかな。
もっと早く私が振られていたらどうなってたかな。

中学を卒業してからA君とは一度も会っていないし(たぶん)、今どこで何をしているのかもわからない。

この思い出は私の都合がいいように改変されてる可能性もあって、万が一この記事をA君が見ることがあったら、「ぜんぜん違うしww」ってなる可能性も高い。

だけど、私はA君のことを思い出す時に、お互いに相手を大好きだった時期があるのに、タイミングが合わないとこんなに接点のない人生になるんだなってことを考えてしまう。

とりあえず、全国のA君たちは、想い人には素直に正面から当たって砕けたらいいと思うぞ。
意外とコロッと落ちるかもしれないよ。



この話がフィクションかノンフィクションかは想像にお任せします。

テルテルてる子さんの春の恋バナ祭りに参加します。
お名前は一方的に存じ上げていました。よろしくお願いします☆


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