[実験 No.008:仏像] 20年以上まともに絵を描かずに崩壊した画力を独学で取り戻すことができるのか否か
絶望的に絵が描けなくなってたので、何とかしようと思い立って始めた企画。
仏像が好きだ。
そういえば、中学生の時に京都を訪れ、そこで見てかっこよかった仏像を自分なりに絵に描いて、真言とセットにまとめたものを、冬休みのレポートとして学校に提出したことを思い出した。
完全に趣味オンリーなレポートだったけど、先生は褒めてくれた記憶。
というわけで、その感じを思い出して描いてみようと思う。
◎九面観音(くめんかんのん)
多面の観音菩薩は、だいたいが十一面なのだが、法隆寺には九面の観音様がいる。
それは九面観音菩薩立像と呼ばれ、国宝に指定されている。
なんで九面なのかはわからないが、どうやら中国から来た仏像のようだ。
私が子供のころに見たのが、この法隆寺の本物なのか、東博の模造を見たのか記憶が定かではないが、そのあまりの美しさにちびりそうになったのを記憶している。
恐らく私が生まれて初めて仏像を意識した瞬間であった。
最初に描いた方(表紙絵)が表情がよかったけど、下半身失敗した。
↑この絵は2枚目に描いたやつ。
◎水月観音(すいげつかんのん)
セクシーなイメージのある観音様だ。
この絵は鎌倉にある東慶寺の「木造彩色水月観音坐像」を参考に描いた。
水月観音は、水面に映った月を眺めている姿と言われている。
何を想っているんでしょうね~。
◎如意輪観音(にょいりんかんのん)
腕が六本ある観音様である。
手指が描けない私としては、ハードルの高い題材だけど、好きだから描いちゃった。
それぞれの手にはちゃんと意味がある。
観音様には、このように手がいっぱいあったり、顔がいっぱいあったりするものが多いけど、それぞれにちゃんと意味がある。
仏像の様式は奥が深すぎて、掘っていくと朝になっちゃうのでまた今度。
◎迦楼羅(かるら)
カルラは、インド神話に出てくる神鳥ガルダがルーツだそうだ。
仏教では、守護神的な位置づけになり、八部衆および、二十八部衆の一員になっている。
この絵は、国宝の三十三間堂 迦楼羅王である。
三十三間堂の仏像は全部めちゃかっこいい。またいつか拝みにいきたい。
二十八部衆は個性豊かな面々なので、ちゃんと絵が描けるようになったら、全員描いてみたい。
◎信仰の世界
仏像も好きだが、寺社仏閣も好きである。
歩いてて神社や寺があると吸い込まれてお参りせずにはおれない質だ。
といっても、私はさほど信心深い方でもないし、特定の宗教も持っていない。
「信仰の場」や「信仰の対象」が好きなのである。
国宝級の歴史あるお寺も好きだし、畑の中に突如現れる無人の祠(でも誰かが管理してる)も大好物である。
どんな民族のどんな文化でも、人間は ≪神≫ や ≪精霊≫ またはそれに近い者の存在を語っている。
私はその全てが知りたい!!!
ううう、それには人間の寿命では時間が足りない!!!
人間という生き物が本能的に感じ取っている “何か” に対する解釈が興味深すぎて、どこまでも掘っていける。
私は日本に生まれ、日本で暮らして来たので、この島で神道がうまれ、仏教が入って来る前から存在していた信仰にも興味がある。
土着のその信仰は、神道や仏教と合体しながら、現代にいたるまで、脈々と生々しく生きているのだ。
小さな祠の中で、ぎゅうぎゅうに祀られている大黒様などを発見すると、私はワクワクしちゃうのだ。
いつか各地の神様についてもまとめてみたいものである。
総括すると、仏像を描くのはむずい!!!
(つづく)
次回 No.009:人ならざる者 →
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