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火事の怖さを経験|もしものために知ってほしいこと

約1週間前、全く予期せぬことが起きました。


我が家は、袋小路に8軒の家が道を挟んで2列に立ち並ぶ一角にありますが、我が家から見て斜め向かいの家が火事になったのです。

その日の出来事

台風が過ぎ去ると思われた夕方、かなりの近距離で大きな雷音が響き、付けていたテレビを消し様子を見ていたところ、一時的な停電が起こります。


辺りは暗くなっており、懐中電灯をつけた頃には部屋の電気が付いたので、直ぐに復旧したのかと思いきや、照明はいつもよりかなり薄暗い光でした。


薄暗い照明が続いた後、再びの停電。
今度は一時的ではなく、暫く電気は使えずリビングに懐中電灯を2つ置いて様子を見ていました。その間、近所の友人からLINEが何度か入り、互いの停電状況を知ることができたのは、心強く思いました。


停電は30分後には復旧し、薄暗い照明ではなく通常の明るさに戻りました。電気が付くことに感謝しながら簡単に夕食を済ませて寛いでいると・・


「バリンッバリンッ!!」と過去に聞いたことのない激しいガラスの割れた音がし、道路向かいに立つ知人宅を窓越しに確認しましたが、特に異変は見当たらず。そばに居た夫と「何の音だろう?」と言いながら玄関を出てみると、斜め向かいの2階部分から出火しているのが見えました。

119番要請と救出


出火した住宅のお隣さん(我が家にとってのお向かいさんは、子供同士が同級生で交流あり)の慌てた声の「火事!火事!」直に見る火事は初めてのことで、言いようのない恐怖感がありました。


その場で、夫に出火したお宅の救出の手伝いを頼み、私はリビングへ戻り固定電話から直ぐに119番通報しました。

119番とのやり取りは以下の通り。
[消防署→(消)]

(消) 火事ですか?救急ですか?
(私)   火事です!直ぐにお願いします!
(消) 場所はどこですか?
(私)  ○○市△△○○番地です
(斜め向かいなので自分の住所を伝えました)
(消) ご自宅ですか?
(私)  違います!斜め向かい○○さん宅2階から出火してます!直ぐに来て下さい!
(消)わかりました。あなたのお名前は?
(私)  ○○です!とにかく直ぐに来て下さい!
(消)  わかりました。直ぐ向かいますので。

多分ですが、冷静を装いながらかなり動揺していたらしく「直ぐに来て下さい!」を三度も言ってしまいました。

通報を終えて、外に出ると、幸いなことに火災現場の玄関ドアに鍵がかかっておらず、夫とご近所さんの3人で住人の方の救出を無事終えていました。

* 結果的に私の119番通報が一番でしたが、誰が通報しているか?わからないので迷わず通報してよいそうです。 


救出後の動き


出火したお宅の方は、70代半ばの女性で一人暮らし。(歩行可能も、軽度の歩行障害あり)


救出後、外に出てから怪我や煙を吸っていないか?を確認し、比較的安全な場所へ避難するということで我が家の駐車場までゆっくり2人で介助しながら歩きました。

不幸中の幸いという言葉が、この時ほど身に沁みることはないかもしれないというくらい、全くの無傷で煙も吸っていない・・はっきりと会話も出来、「もう良かったわ〜、皆さんに助けられて本当に良かった」と感極まるようなお声で話されていました。

そうしている間にも、他のご近所さんにより、それぞれ火が出ている2階へ放水を続けていますが火の勢いは強く、他の家に飛び火するのでは?との不安が大きくなるほどでした。消防車のサイレンも聞こえず「早く消防車来てー」と口から漏れてしまうほどに。


*私は、火事=火傷や一酸化炭素中毒をすぐに連想したので、大きなバスタオル2枚を水で濡らし緩めに絞っものを用意して外に出ました。(今回は必要なし)

消防車到着


その後、サイレントと共に到着した消防車。
先に4人の隊員が降りてきて火災現場を確認し、放水ホースを伸ばし消火活動が始まりましたが、この時の安堵感はどう言葉にしたら良いのか…消防隊員さんがいることの心強さ、涙が出そうでした。


消防車は他にも駆けつけ3台ほど、パトカーも数台、野次馬的な人だかりが周りを囲みましたが、駆けつけた警官により「keep out」の黄色テープが貼られ、周りのザワザワ感は遠のきました。


大量の放水がされ、灰色の煙が辺りを漂うと、隊員さんの方から「煙を吸うと目眩がしてきますから、避難できるお宅へ各自入ってください!」と伝えられます。

恐怖を感じた炎の勢いが、消火活動によって鎮火した時の再びの安堵感、忘れられません。

我が家へ保護

被災者の女性とは、日頃から挨拶を交わしていたこと、3年前にも庭で倒れていたのを息子が発見し救急要請したこともあり、何かと気にかけていましたが、まさか火事が起こるとは思ってもいませんでした。


火災現場のお宅の女性は、ご本人からの申し出もあり一旦我が家で保護となりました。我が家のソファで休んでもらい話を聞くと、2階には足が悪くなってから上がっていないことなど、話されていました。


そして、その後は消防隊員の責任者、警察官、市の防災担当者、東電職員、都市ガス職員の方々が入れ替わり立ち替わり被災者女性に事情聴取をされるため、我が家が立ち寄り所の様な状況に(汗)


原因は不確かですが、今現在わかることは、使われていなかった2階の部屋のコンセントが挿しっぱなしだったこと、細かく言うと、エアコンや音楽プレーヤーのコンセントがそのままだったそうです。コンセントの劣化や埃など発火条件があったかもしれないこと、停電からの復旧で何かしら障害が起きた可能性などお聞きしました(消防隊員さんより)

使わないコンセントコードの劣化などあるそうです。


連絡先交換の大切さ


市役所の防災担当の方との会話中、被災者女性の連絡の取れる身内や親戚の話題が出ましたが、被災者の方は携帯を持たずに救出されたため、困っていました。その時ふと思い出したのが3年前の救急搬送時に女性の妹さんと連絡先(電話番号)を「もしものために」に交換した事を思い出し、私から電話をかけて状況説明し、市の職員さんに代わってもらいました。

約2時間後、妹さんのお迎えがあり、女性の方も挨拶を終えて我が家を後にしました。


おわりに

人生初めて間近で見た火災現場、そして自分の行動についてまとめてみました。火災現場は我が家の目の前なので、今もその悲惨さは外へ出る度に目の当たりにしますし、道路には消火の際に広がった灰も痕を残しています。

ただ、近隣との連携で最小限に火事が抑えられたこと、何より怪我人もなく済んだこと、文中にも書きましたが不幸中の幸いでした。少しでも皆さんのお役に立てるように、と思いを込めています。

最後に、救出や通報、初期消火など、慌ててしまいますが、出火時の写真や動画を撮ると消防隊員さんへと情報提供としては助かるそうです。その辺は全く気が回りませんでした(・・;)


もしもの時の行動を、シュミレーションしておくだけでも慌てず行動できると思いますので、参考にして下さいね。

お読みいただき、ありがとうございます😊

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