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みたらし団子の大脱走 下
1分小説
この物語は2章構成になっています!
第二章:団子の大冒険
翌日、一郎は再び同じレシピで団子を作ることにした。今度は鈴木さんと他の常連客たちも協力して見守ることにした。団子が焼き上がると、皆が期待と不安でいっぱいだった。
「よし、見ていてください」と一郎が言うと、団子たちは再びトレーから跳ねて落ち、店の外に飛び出した。
「やっぱり逃げた!」鈴木さんが叫
んだ。
一郎と常連客たちは団子を追いかけ、町中を駆け回った。団子たちはまるで目的地があるかのように一直線に進んでいった。
途中で通りすがりの人々も驚き、団子を追いかける光景に笑いが起きた。「何だこれは?」「団子が逃げてる!」
団子たちは最終的に公園のベンチの上に集まり、ぴたりと止まった。一郎たちは息を切らしながら団子を取り囲んだ。
「ここが目的地だったのか?」一郎は不思議そうに団子を見つめた。
その時、公園の隅から一人の老人が現れた。「やあ、若者たち。この団子たちは、私の旧友が作った特別な団子なんだよ」
老人は団子を一つ手に取り、微笑んで続けた。「この団子は、幸せを運ぶために動き出すんだ。だから、皆をここに集めたのさ」
一郎と常連客たちは驚きながらも、老人の話に耳を傾けた。「なるほど、だからこんなに元気に動き回ったのか」
老人は頷いた。「そうだ。この団子を皆で分け合って食べると、もっと幸せになれるよ」
一郎たちは団子を皆で分け合い、公園で楽しいひとときを過ごした。団子の逃走劇は町中の話題となり、「みたらし庵」はさらに繁盛することとなった。
こうして、みたらし団子の大脱走は一郎と町の人々に笑いと幸せをもたらし、忘れられない思い出として語り継がれることになったのだった。
終わり
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