ただひたすら寄り添う
人の感情は様々です。
生まれた時は快・不快のこの二択だった感情が
成長とともに発達していきます。
5歳になると感情は一通り出揃います。
小児を対象とした小児看護学では
感情である情緒が成長と共に
どのように分かれているかをはじめに学びます。
その上で対象である患児の年齢や家族構成
生育歴等を踏まえた上で
情緒がどこまで分化しているのか。
その患児に合った適切な言葉がけは
どんなものであるか。
治療が必要な場合はどのようにすれば
患児から自発的な協力を得られるか。
相手の立場になり
一つひとつ丁寧な対応を積み重ね
信頼関係を築きます。
感情は何のためにあるのか?
以前、ふっとした瞬間に思いました。
もしかすると生教育の講演資料の作成中
だったのかもしれません。
生教育の講演ではよくこのように
お伝えしています。
感情は自分の体と心を大切に守るために
備わったものなんでしょうね。
とういうことは
ネガティブな感情だからダメ
ポジティブな感情だからいいという話ではなく
ネガティブな感情であれば
どうすれば心地よくなるのか
自分が自分のために寄り添ってあげることが
何よりも大事なのかもしれません。
今でも忘れないお産はたくさんあります。
どのお産もすべて悦びの感情だった訳では
決してありません。
産声をあげる前にこの世を去ったお産も
ありました。
誰に言われたのでもなく
赤ちゃん本人の意思だったため
止めることもできません。
ただその事実を受け入れるだけ。
時にそれは想像を絶する痛みと悲しみを伴います。
ただ、時間が経つと次第に悦びへと変わります。
ネガティブな感情を否定せず
ただひたすらやさしく寄り添うだけでいいんです。
女性は女性自身が思っている以上に
とても繊細な生き物です。
私自身も女性ですが、助産師としてお産を通じて
女性の繊細さや弱さを知ることができました。
お産の時に揺れ動く気持ちを否定せずに
ただひたすら寄り添う。
右を向きたいと言われれば
右を向くお手伝いを
左を向きたいと言われれば
左を向くお手伝いをする。
水を飲みたい
トイレに行きたい
気持ちが悪いと言われれば
そのお手伝いをする。
ただひたすら寄り添い
お手伝いをしていった先にあるのは
心からの幸せでした。
《入院中は大変お世話になりました。
これからも研修がんばってください》
私の分娩介助1例目の時にいただいた言葉はやがて
《お陰様で幸せなお産でした。
感謝でいっぱいです。
この気持ちを忘れずにこれからも頑張ります❣️
ありがとうございました》
という言葉へ変わりました。
本当に大切なことはネガティブな感情に
ただひたすら寄り添うことで得る
人のやさしさ・思いやり・ぬくもりを
みんなでいっしょに体験することが
人生の醍醐味だとお産が教えてくれました。
今まで出逢ってくださった
すべてのお母さんと赤ちゃんのおかげです。
もちろんお父さんさんたちもw
すべては良きことのために。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
助産師として培った知識や経験が
あらゆる世代の方々へ
お役に立てれば幸いです✨
みなさまの今日が
愛と豊かさに溢れた未来へつながりますよう
心よりお祈りしています。
✨自分で自分を満たすレッスン♡✨
🧚♂️ナビゲーター
助産師 野宮 俊江
🧚♂️Instagram
https://www.instagram.com/fill_myself_up
引用画像:PAKUTASO
『公園を彩るコスモスの花畑』