「柚子花」というVTuberの話をします

好きなものの話をしよう。
例えば今日は、好きなVTuberの話をしよう。


「毎日1000文字以上の文章を書く」というルーティンを課して最初にVTuberの話を選ぶくらいには、私はVTuberが好きだ。
その話題が当初の予想を大きく超えて、最終的に3日分(4000文字くらい)まで膨れ上がってしまったくらいには、私はVTuberが好きだ。

当然「推している」VTuberも何人かいる。
いずれ他の子たちの話をすることもあるだろうが、もしもVTuber個人のことを書いていくのなら、最初に彼女のことを書こうと決めていた。

「柚子花」というVTuberの話をしよう。


或る可憐な少女の話

黄色の映える白い髪に、可愛らしい柚子(柚子だよな?)の花の髪飾り。
名は体を表すというが、なるほど確かに「柚子花」という名前がよく合う少女だと私も思う。

そんな彼女の大きな武器は「声」だ。
綺麗に響く美しい声を。明るく跳ねる元気な声を。読み聞かせるような優しい声を。ぽわぽわとした可愛い声を。
彼女は操る。それらの声を以て、彼女は幾つもの物語を紡いでいく。

今では何千人、何万人と存在するVTuberの中でも、「声」を明確に武器とする者は意外と少ない、ように感じる。
だからこそこの記事では、そんなある種特異な武器にフォーカスを当てて、彼女の魅力を伝えていきたいな、と思う。

柚子声の魅力が端的に分かる「歌ってみた動画」

「柚子声」という用語は今作った。多分ここ以外で使うことはない。

「歌ってみた」というのはとても良いものだ。5分以内の短い動画の中に、その人の魅力が詰まっている。
彼女の歌だって例外ではない。柚子花ちゃんの「強さ」を端的に知りたい人は、とりあえず歌ってみたを観てみよう。やべーから。まじやべーから。

これだけだと説得力がないので例を挙げよう。

はい可愛い!!!!!!!!!!!!

「パッ」だけなのにこんなに可愛い!!もちろん原曲の強さもあるがそれを差し引いても十二分に可愛い!!!
無限にリピートしてしまうし、心地よすぎて溶けそうになる。街中で溶けるとまずいので、聴く時はお風呂場とか溶けても大丈夫なところで聞こう

こちらはエハラミオリさんという方の、誕生日のお祝いに上げられた曲。
誕生日プレゼントという性質上紹介するか迷ったのだが、紹介させていただく。

特に注目してほしいのはBメロからサビの流れ。
歌が上手いVTuberは多いが、ここまで純粋に、美しく響く裏声で歌える人となるとかなり少ない。勿論Aメロの低音もかっこよくて良き良き。
歌声から伝わってくる、泣きそうになるくらい強い想いも含め、柚子花ちゃんの良いとこ全部のせみたいな動画なので、ぜひチェックしてみてほしい。


(余談だが、この曲の作曲作詞がエハラミオリさん本人であることを今知った。
作られたコンテンツが祝福を乗せてその人の元へと舞い戻っていくのは、とても素敵なことだと思う)

本領発揮の「朗読動画」

歌ってみたは聴いたか?柚子花ちゃんの魅力に酔いしれたか?
よし、それならそんな君を更なる沼に叩き落とそう。次は朗読動画だ。
既に1200文字に到達してしまっているのでちょっと巻きでいきます。ごめんなさい。

彼女の声は、特に童話の世界でよく映える。

子どもたちに語りかける、優しいおかあさんやぎの声。
幼く拙いこどもやぎの声。
そして場面ごとに表情を変えるおおかみの声。

誰しも一度は聞いたことのある物語が、彼女の言葉と共にゆっくりと動き始める。
その決して急かされない、穏やかな流れが本当に心地よくて、いつまでも聞いていたいと思ってしまう。そんな暖かさがこの動画1本に詰まっている。

引きずり込むのではなく、あくまで静かに物語世界へと惹き込んでいく。
それができるだけの実力と魅力が、彼女にはある。


もう既に1500文字を超えてしまったため詳しく紹介はできないのだが、他の朗読動画もどれも魅力的。
丁度秋も深まり夜が長くなる季節である。就寝前のお供にどうだろうか。

「柚子花」という語り部の話

ある時は歌で。ある時は朗読で。

「演じること」「語ること」というのは誰にでもできるものではない。
より深く、より強く演じるためには、技術は勿論、物語たちと逃げずに向き合う姿勢と覚悟も必要不可欠だ。

きっと彼女の語る物語が強く優しく響くのは、彼女が物語を大切にしているからこそなのだろう。
話の欠片も取りこぼさないように。盲目になって、想いが手の隙間から零れてしまわないように。
そんな彼女の在り方が、彼女の声を、このVTuberの世界を渡り歩く「武器」足らしめているのだと考える。

誰よりも真っ直ぐに物語を紡ぐ語り部、柚子花。
貴方も、彼女の語る物語たちに沈んでみないか?



……。

…………。




若干嘘をつきました。

確かに彼女の声はとても綺麗だ。
歌が素敵、朗読が素敵という話も心からの本心だ。
だが、彼女は決して「語り部」ではない。そこは譲れない。

彼女の魅力は声だけではない。
「声」という観点だけでは彼女の魅力の3,4割程しか語れない。
だから明日からは語り部ではなく、主人公としての、彼女の魅力を記していこうと思う。


「柚子花」という、シンデレラの話をしよう。

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