「Maison book girl」の世界について
好きなものの話をしよう。
例えば今日は、好きなアーティストの話をしよう。
Maison book girl(メゾンブックガール)という4人組ユニットがいる。
2014年より活動している「ニューエイジ・ポップ・ユニット」なのだが、つい最近この人たちの歌にドハマリしてしまった。
決してメインストリームとなるような作風ではないのだが、その分、その作品群には他のアーティストには生み出せない魅力が溢れている。
今日はそんな独特の世界観を持つ音楽ユニット、Maison book girlの良さを語っていきたいと思う。
物語世界を支えるメロディ
Maison book girlの楽曲は、全てサクライケンタ氏が作詞・作曲・編曲を行っている。
私はそこまで作曲家・作詞家等に詳しくないのでこの方の来歴について詳しく語ることはできないのだが、この方がいないとMaison book girlが成り立たないのは間違いない。
私がMaison book girlを知ったきっかけで、今でも一番好きな曲である「鯨工場」。
聴いてみていただければ分かると思うが、まずイントロからやばい。
最初の数秒でここまでリスナーを物語世界に惹き込むことができる人間が、世界にあとどのくらいいるのだろう。
この先何回でも言っていくが、私はMaison book girlの一番の強さを「物語性」だと考えている。
1つ1つの曲に、それぞれ存在する別の物語。それらを支えるのがサクライ氏の生み出すメロディである。
というか本当に全人類「鯨工場」を聴いてほしい。
音楽によって物語を語る類の音楽に関して、この曲以上にメロディが完璧な仕事をしている楽曲を私は知らない。
きっと、聴き始めた10秒後には、貴方も海辺の街に立っているはずだ。
そしてもう1つ。敢えて何も言わず、この曲を置いておこう。
得体の知れない衝撃/怖さと共に、サクライ氏の「構成力」の強さを教えてくれる楽曲である。
物語世界へ惹き込む歌声
勿論ポップ音楽はメロディだけでは成立しない。クラシックやゲームミュージックとは違うのだ。
サクライ氏の生み出すメロディは、メンバー4人の歌声があるからこそ役割を最大限担うことができる。
矢川葵氏の消えてしまいそうな澄んだ声と。
コショージメグミ氏の低いボーイッシュな声と。
井上唯氏の大人っぽい安心する声と。
和田輪氏の少し高いどこか可愛らしい声と。
何より4人の生み出すハーモニーの美しさが、とにかくメロディと歌詞を引き立てる。
決して強く突き刺さるような強い声ではなく、キュンキュンするようなカワイイ声でもなく(いや可愛いんですけどね?)。
強いて言うなら「凛々しい声」。
同じ「強い」でも、地面に真っすぐ立って言葉を投げかける、在り方としての強さ。
だからこそ、Maison book girlという集団の持つ「物語世界」という強さを最大限活かすことができるのだと思う。
取って付けたような演じ方・在り方では、物語の質量に耐えられない。
このユニットの作品は、絶妙なバランスの上で成り立っている。
ちなみに上記のそれぞれの声に関する評価(?)は「鯨工場」を聴いた上でのものだが、各々の声の良さ・強みを感じたいなら「おかえりさよなら」がおすすめ。
特に冒頭の和田輪(ワダリン)氏のパートはやばい。
鯨工場とは全然雰囲気が違う。美しさがやばい。
物語世界に沈む
今日もあっという間に1000文字を超えてしまった。続きの話はまた明日書いていこうと思う。
今日の記事では「メロディ」と「歌声」という、言うならば土台・ベースの部分について記していった。
明日は物語世界を構成するより深い部分、「歌詞」に着目していこうと思う。
小説の一文のような美しさ。どこまでも落ちていける深さ。
怖さすら感じてしまうような、Maison book girlの歌詞、物語世界の深層の話をしていこう。
あとメンバーの可愛さとか。
メンバーの!可愛さとか!!!
それでは、また明日。
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