よくわかる街角のあるきかた(本番編)

好きなものの話をしよう。

一昨日、昨日と「徒歩」「散歩」の話をしている。
散歩はいいものである。街のことをもっと知れるし、物事をゆっくり考えられるし、適度な達成感までセットで付いてくる。
何かに惑っている人はぜひ散歩をしよう。筋肉が全て解決しているかは分からないが、とりあえず散歩が何かヒントをくれる可能性なら十分ある

そんな訳で昨日は、散歩初心者向けに「散歩のやり方」を解説。

……したのだが、筆が乗りすぎて家を出る前の準備段階までで終わった。
なので今日こそは、家を飛び出して街に繰り出して行こうと思う。

Step.3 外に出て歩く

とはいえ、準備については昨日の記事で全部終わっているため、あとはもう散歩するだけである。

従って今日の記事は「どのように散歩を楽しむか」の選択肢の提案が中心になるのだが、その前に散歩をする際気をつけることを挙げておこう。

3-0 散歩の際の注意

大事なことは3つ。
『交通法規を守る』
『周りに注意を巡らす』
『無理はしない』

『交通法規』に関しては言うまでもないだろう。
『周りへの注意』も方向性は同じである。
街には危険が多いし、また考え事をしたり音楽を聴いたりしているとどうしても注意力散漫になりやすい。
常に周りに注意を向ける必要もないが、適度に自衛はしていこう。

そして『無理はしない』こと。
喉が渇いたら早めに水分補給。足や視界に違和感を感じたら早めに休憩。場合によっては家に引き返すことも検討すること。
軽度とはいえ、散歩は立派な「運動」である。スポーツなどと同じように、無理をすると怪我などのリスクがあることは忘れてはならない。

3-1 景色を眺める

というわけで、ここからは改めて散歩の楽しみ方について記していく。
一番最初に挙げるのはやはり、景色を眺める楽しみだろう。
普段は気にも留めないような街並みに目を向けてみると、何かと面白いものが見えてくる。

畑を耕す農家のおじいちゃん。コンビニでたむろする男子高校生。
いつの間にかできていた中華料理店。何故かガードレールに掛かっている靴下。
ちょっと目を凝らしてみると、街に隠れた秘密と不思議が見えてくる。
このような小さな秘密を見つけていくのが、散歩の一番面白いところだと私は思う。

さらに、この楽しみは回数と共に累積されていくのだ。

時間帯によって変わる景色、季節によって変わる景色、曜日によって変わる景色、偶然見かけた一度きりの景色。
それは登下校中の小学生だったり、丸裸になった山肌だったり、公民館前で停まるスイミングスクールのバスだったり、空に浮かぶ、エビフライ型の雲だったり。

歩く度に、意識を向ける度に、少しずつ「好き」が積み重なっていく。
だから、散歩をする時はぜひ周りの景色に目を向けてみてほしい。

3-2 音楽と歩く

準備したプレイリストを聴きながら歩くのも楽しい。
安全のために環境音に気付ける程度の音量に設定して、散歩のお供としよう。

同じ景色も、BGMが変われば違って見えてくる。
気持ちが上向きになるポップ音楽、しっとりとしたバラード、雄大なクラシック、敢えて激しいロック、などなど。
散歩において合わない音楽などは存在しない。どんどんいろんな曲を試してみよう。家で聴くときとは違うお気に入りも出てくるかもしれない。

曲と一緒に変わる自分の足取りに気付けるようになったら、あなたも散歩マイスター!

3-3 考え事をする

景色と音楽で少し元気になれたなら、今こそ考え事をするチャンス
今日の夕飯から自分の未来のことまで、足取りと一緒に一歩一歩考えていこう。

ぶっちゃけて言ってしまうと、散歩しながら考えたからといって劇的なアイデアが生まれることはあんまりない。
最終的には机でじっくり考える必要があることも多い。

散歩が与えてくれるのは「きっかけ」と「ヒント」だ。

面倒であまり考えたくないこと、或いは重くて目を逸らしてしまいたいこと。それらを街の景色とイヤホンからの音楽でちょっとばかり軽くして、向き合うためのチャンスを作る。

そしてぼんやりと気楽に考えていくことで、深く考えていくための突破口・ヒントを1つ1つ拾い上げていく。

散歩という「場」はそういうものである。
貴方の悩みを解決することはできないかもしれないが、そのための糸口は、きっと見つけてくれると思う。

まとめ

……いかがだっただろうか。
かなり乱文になってしまったが、散歩の魅力はちゃんと伝わっただろうか。

散歩というのは、決して人生を劇的に変えてくれるものではないと思う。
散歩をしても痩せないし、散歩をしても悩みは簡単に解決しない。

それでも、散歩はきっと日々を豊かにしてくれると私は信じている。
何かを始めたい人、ちょっとした刺激が欲しい人、仕事柄あまり外に出れない人、なんとなく日々が息苦しい人。
そんな人たちは、ぜひ思い切って歩いてみてほしい。
それが、巡り巡って貴方に大きな変化を与えてくれるかもしれない。


さあ、イヤホン片手に街へ繰り出そう。

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