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【和服ハック】浴衣はラクでキレイに着る着付けのポイントがございますよ

浴衣のキレイな着付けは「おはしょり」で決まります。
どんなにデザイン性に優れた高価な浴衣でも、おはしょりがグチャグチャであればそれはだらしないパジャマ、湯帷子です。

湯上りの帷子で「湯帷子」ユ・カタビラ。
江戸時代に庶民に普及していった浴衣の語源。
カタビラとは裏がついていない、単衣の着物のことをいいます。

和服を着る時には補正をするという豆知識を聞きかじったことがございますか?
和服が映える寸胴の体型を作るのです、胸やウエストにタオルを入れてね。
補正が美しい和服姿のコツと指南している本もよーけありますねん。

熱中症が発生するほど暑いつーのね。

タダでさえ浴衣は見ている人が涼しげに見えるだけの帷子ですねん。
衿を重ねて帯までしめてんねで?暑いに決まっとるがな。
補正なんてせずに「涼しげ」じゃなくて「涼しく」浴衣を着ましょうね、ポイントつかんでたら着崩れずに十分美しいので。

浴衣で激しく飛び跳ねて3時間盆踊りをしてる私でも、着崩れすることはありませんので安心してください、帯なんてほぼ挟んでるだけですが解けませんよ。

浴衣はね、パジャマでお邪魔する和服の中でも超絶ラフな格好です。
みんな夏の和服と言えば~みたいに祭り用の民族衣装としての格があるように思てるやろけど、アレはパジャマなんやで。
パジャマが苦しかったら眠れないでしょ?
眠れちゃうほどラクに着るのが浴衣なんだから。
ラクやから私はこんだけ踊れてるんやで。

おとなしく踊るのだけが盆踊りやと思ったら大間違いやで。
盆踊りは「崩し」つぅアクロバティックなタイプもあるんやから。

崩しの盆踊りの踊り子なので私はご覧のように最初から浴衣は着崩しており、角帯という男性用の帯をしめるので「おはしょり」を作らない着付けをしているわけですが、着崩れない着付けのコツとしては普通に浴衣を着るのと同じなので「おはしょり」を作るラクでキレイな着付けのポイントを伝授しておきますね。

まず浴衣は綿100%を選びましょう。
ポリエステルなどの化学繊維は着ると暑い浴衣で着崩れもしやすいので、手始めの浴衣としてはメリットがねぇのよ。
化学繊維だとシワになりにくいとかおウチで洗濯可能とかいう売り文句で売ってるので選びたくもなるでしょうが、騙されないように。
綿100%のTシャツを洗濯機で洗っとんねんから浴衣も洗濯機で洗いなはれ。
シワにならん干し方さえ知ってたらノリもアイロンもいらんからね。
洗濯と干し方のコツも記事にしましたのでね、今年は是非とも綿100%の浴衣を買ってもろて、浴衣デビューいかがスか。

基本的な着付けの手順は検索して頭に入れてください。
私が伝授するのはポイント解説なので。

手早く簡単に着付ける方法を知りたいのなら、着付けの手順が何も見なくても頭に入っていることと、回数をこなすことです。
私は夏の2か月毎日浴衣を着ているので3分で浴衣を着付けますが、これが冬になると5分です、着る回数が減るから。
着付けの手早さは着る回数を多くすれば勝手に早くなり、着る回数が減れば勝手に手早さが鈍くなります。

身八ツ口から手を入れてスッキリとおはしょりになる部分を整えるトコロから。

これはみなさんこうやることでしょう、だって検索すればそう書いてるからね、ポイントはここから先にあるんですよ。

和服の身幅はたいてい自分より大きめですのでシワがよることになります、補正もしていませんからウエストもクビレていればいるほど布は余ります。
その余っている布を「左右の脇の下に均等に寄せる」これがポイント。

腰紐で縛ったあとで左右の人差し指を下から紐の中にぶっ挿し、真ん中から左右に指をズラし背中のシワをかき集めるようにして両サイドに集めます。

シワを集めたら脇にある身頃の線を基準にしてシワになって余っている部分を内側に入れ込んで折り曲げて、脇の下のおはしょりを畳みます。

身頃の線とは、コレ。
この線を端としてこの内側にシワを折り畳むのが次のポイント。

このように。

下から見るとこう。
折り曲げたら、上にちょっとだけ引っ張り上げましょう。

これで腕の動きが自由になります。

おはしょりをキレイにして背中のシワも胸のシワもなくして、超合金浴衣に身を包み、若いのに五十肩かと思うほど腕が上がらなくなっている人をまあまあ見ますが、生身の人間は動きますからね、布にはたゆみが必要です。
背中や帯の上にたゆみがあっても「おはしょり」次第でかっちり感のある着付けが出来ることを知っておきましょう。

こんなにたゆんでいても、問題ないんですよ。
背中側のおはしょりをちょっと下げて衣紋を抜きます。

色っぽく首の後ろの衿が下がってるアレが衣紋抜き。
やりすぎると着崩れの原因になるので、色っぽさは控えめに。
下げたあとはキチンと平らになるように指を入れて左右のシワの部分まで流してきます。

これは数をこなすとわかってくる感覚なので、着る機会を増やしましょう。
反対側も同じようにしますが、襟が重なる右脇部分は内側に隠れてしまうので整えることは意識せずにテキトーに折り込んでOKです。

ほら、テキトーに折り込んでも、かっちり感あるでしょ?

折り込んでいることなどパッと見ではわかりません。

全ての余った布を寄せ集めた脇の下ですが、自然に手を下ろすとこう。

寄せた布のシワが隠れる位置なのが「両脇」というマジックゾーンなのでココに寄せ集めてます。

余った布のシワは下げた腕の下に集まってるわけだからね、見えん。

あとは好きな形に帯をしめるだけ。

「おはしょり」のかっちり感さえあればいいのが浴衣よ。

おはしょりがグチャグチャだと、いくら背中や胸元がかっちりしていてもだらしない着こなしになってしまうものですが、背中にも身八ツ口にもふんだんにシワがよってたゆんでいる動き易いラクな私の浴衣の着付けはいかがでしょうか。

たったひとつのポイント「おはしょり」がかっちりしているだけで「だらしない印象」は受けないのではないでしょうか。

ちなみにこちらが腕があんま上がらない「おはしょり」グチャグチャ超合金浴衣の着付け。

グチャグチャなおはしょりで帯の端が浮くので帯までだらしない印象になる二次被害。
ね?「おはしょり」ひとつが命取りでしょ?

苦しくない帯のしめ方のコツは、下のみをしめるのがポイント。
苦しくない着付けは帯の上部に手がスッポリ入るほどユルユル。

それなのに激しく踊っても着崩れないのは下をしめてるからです。
帯を巻く時に帯の下部をこう持ち下のみをしめて上はユルユルで。

衿の合わせは腰紐で止まってて帯で止めてるわけではないので、帯の上部がユルユルだから着崩れてくるわけじゃありません。
衿が開いてくるなら、衣紋の抜きすぎか腰紐の位置が低すぎます。

和服の中で涼しくラクに着れて簡単なのが浴衣なので、浴衣で盆踊りなどいかがでしょうか。

#創作大賞2024 #エッセイ部門

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