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【偏食の成れの果て】銀シャリが苦手な日本人がひっそりと、いる。

「コレがあればごはん何杯でもいける」
という表現は「好きなおかず」を言う時に使っていると思うが、それって好きなのは「ごはん」のほうじゃないのか。
ごはんを何杯でもいけたら、好きなのは「ごはん」だろうよ。
なんで「ごはん」が増えるのサ「おかず」が好きなら「おかず」が増えないとおかしいやんけ。

白ごはんが苦手な私は何がおかずであろうとも「ごはんは1杯」で増えてかない。
おかずのほうをおかわりする、だって好きなのはおかずのほうなんだからサ。

「お前のように主食を食わんて生活もおもしろいかもしらんなァ…俺は白飯を食わんとメシ喰った気にならんからせんけど」
「宮崎に帰った時だけよ、喰ってないの。関西では平日の夕食は必ず白飯喰ってんだから。食べたいものだけ食べればいいて考えなのウチの家族しかおらん」

日本人の主食「銀シャリ」炊き立ての白いごはん。
主食が苦手な日本人が、ひっそりと、いる。
私だ。
「ゴハン嫌いな日本人なんていないじゃん?」と同意を求められる事がたまにあるが「王将のチャーハン大好き」や「石焼ビビンバ最高」と同意した風を装い米類に1票投じた形にしているが、じつは白米に票は入れていない。

「銀シャリ」だけを食べろと言われたら私はキツい。
理由は、甘いから。
そう言うと大半の人が言うのだ。
「ごはん、甘いか?」

よく思い出して欲しい、例えば旅館の朝ごはん。
白米・味噌汁・魚の干物・ゆで卵・サラダ・海苔・納豆
この中で一番甘いのは、白米である。

農家の精米したてのごはん喰ってみな、甘いんだってば。
精米されて日にちが経っている米を買ってるから関西の我が家で炊飯したごはんは甘さ控えめで食べれてるけど、宮崎に帰郷して食べるごはんは本当にツラいのよ、甘くて。

甘いはウマいで旨味だからそれはおいしいてコトなんだけど、私は甘いモノを吐いてしまう。
生クリームもあんこも吐いてしまう。
ごはんが生クリームやあんこのように甘いとはさすがに言わないが、農家で籾で保管してある精米したての炊き立てごはんは、噛めば噛むほど甘くなっていくのだ。
10回噛んだら生クリームくらいまで甘くなんじゃないかと私は思っている。
私には2~3回噛んだら早々に飲み込まないと甘くてツラいのが、宮崎の米なのだ。

「関西も新米は甘めぇなァ…」
新米の時期になると、私の夕食は甘さとの闘い。
海苔やふりかけや佃煮でなんとか甘くない加工をして白米を食べている。
「新米ウマいよねぇ~」ていつもより甘い米をウマいと言ってるのに、甘いことには気付いてらっしゃらない。

甘いのだよ、銀シャリは甘い食べ物なんだよ。

#創作大賞2024 #エッセイ部門

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