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パラレルキャリア(複業)のはじめかた - 代走→伴走→コーチ を目指したい

最近、小島英揮さんの「ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング」と馬田隆明さんの「逆説のスタートアップ思考」という書籍を読みました。どちらもタイトル通り異なるテーマを主題とした本ですが、それぞれ終章で「「コミュニティマーケティング」は人生もグロースさせる」、「逆説のキャリア思考」として複業についてフォーカスを当てています。最近「複業」をよく耳にしますが、自分に当てはめた際にどう捉えたら良いか考える際のメモとして残しておきます。

ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング(小島英揮)

小島さんは2009 年にAWS (Amazon Web Service , アマゾンウェブサービス)の日本法人に一人目の社員として入社し、日本最大規模のクラウドコミュニティ「JAWS-UG」を発足させた IaaS業界では著名な方です。

コミュニティマーケティングについては本noteの主題ではないので割愛しますが、自分にとって印象深かったフレーズは

・製品を売る人が自らをリコメンドするのは、もはや全然響かない
・新しいテクノロジーでユーザーにとって一番必要で有益なものは「ユースケース」
・Sell To The CommunityではなくSell Through The Community
・(営業の肌感覚として)コミュニティで既に地ならしがされていて、お客様が「すでに耳が開いている」(「AWSはいいと聞いている」)状態から商談がスタートできる
・BtoCには「クチコミマーケティング」があるが、BtoCには通用してもBtoBは無理というイメージがあった。その常識を打ち破ったのがAWSの事例
・コミュニティは競合が簡単にコピーできない

という点です。「コミュニティマーケティングは言うなれば、ターゲットとなる1本のピンに対して1個の球を投げ、その波及効果で全てのピンを倒していくというイメージ」とのこと。

メガクラウドベンダーであるAWSは頻度高く新しいサービスをリリースしたり、既存サービスの改修をしておりユーザの支持が高いわけですが、(海外事情は知りませんが、少なくとも日本においては)「良いサービスだから、勝手に売れる」というようなスタンスはとらなかったというわけですから、それは強いよねと改めて実感しました。

そしてコミュニティーはコピーができない。競合が真似をしようにもすぐに同じことはできない、お金が解決してくれるものではないという点。時間をかけて作り上げたコミュニティーはある種の先行者利益の塊ではないでしょうか。

「コミュニティマーケティング」は人生もグロースさせる

そんな小島さんが最終章で語られていたのが以下の内容です。

パラレルキャリアをどうやって実現したのか
どの企業にも等しく時間を割き、自分自身が実行者(当事者)となっていくモデルだと、何社も並行して仕事をするのは無理が生じます。そこで、パラレル先をセグメントして設定したのが「代走・伴走・コーチ」という3つのレイヤーです。

 代走 プラン+実行主体
 伴走 プラン+実行管理(マネジメント)
 コーチ プランと実行へのアドバイス

すべての会社で「代走」をしてしまうのは、あまりキャリアがスケールするやり方ではありません。それなら1社で、フルタイムでコミットした方が良かった、ということにもなりかねない。とはいえ、「代走」もないと、私自身のインプットが少なくなってくる。ですから、「代走」を請け負う企業は少数に絞り、主に「伴走」と「コーチ」の割合を増やすことで、同時に複数企業と仕事を進められるようにしました。

競合への転職は、一般世間からすればそれが合理的な選択に見えますが、私の考えは違いました。せっかく次のキャリアを目指すのであれば、同業にいくのはあまり伸びしろがない。成長分野でパラレルにキャリアを形成する、というのはなかなかよい選択だったと考えています。

パラレルキャリアを実行するに当たっての原資って、これまでのキャリア資産だと思うんです。パラレルキャリアは、ある意味その貯蓄を使い(取り崩しし)ながら、新たなキャリアを得る(新たな財産を得る、貯蓄を積みます)ともいえるのではないでしょうか。

他者が認めるキャリアがあれば「コーチ」というのが自身の時間を有意義に使えるわけですが、自分のような一般人にはもちろん無理なわけで「代走」しか選択肢がないわけです(代走...代わりというのもおこがましいわけですが)。としたときにこれまでの自分のキャリアを最大限のレバレッジを効かせてできることって何だろう...と考えたときに、

自分は○○に秀でている、だから○○を活かす!

が格好良いですが、なかなかこれ言える人って少ないですよね。とするとビジネスの基本「あるものを無いところに持って行く」を実行するのが良いんじゃね?とおぼろげに思っています。「自分は人並み、自分は(この場所に置いては)周りの人よりも劣っている」と思っていることでも他の場所では重宝がられることがあるわけです。そういう側面でも小島さんが言う「同業にいくのはあまり伸びしろがない。成長分野で・・・」というのもしっくりきます。新しい場所に身を置くことでT型、π型の新たな棒を伸ばす、増やす可能性も高まりますし。

逆説のスタートアップ思考(馬田隆明)

スタートアップがコントロールできる要素であり、かつ「反直感的」な項目が多いアイデア、戦略、プロダクトについて解説をしている書籍です。

①不合理な方が合理的
②難しい課題の方がスタートアップは簡単になる
③スタートアップは決してモメンタム(勢い)を失ってはいけない

といった示唆に富む内容が多くありましたが、ここでは割愛します。

逆説のキャリア思考

そんな馬田さんが最終章で語られていたのが以下の内容です。

会社に許される範囲の副業として、アップサイドが極端に大きくなる可能性を秘めたサイドプロジェクトに取り組む、ということなどは、結果的に自分のキャリアそのものをアンチフラジャイルしてくれるのではないでしょうか。

ただしそのときに選ぶのは、小遣い稼ぎの副業の類いではなく、非対称な利得をもたらすようなものでなければ意味がありません。アインシュタインやカフカが自らの時間を投資し、後世に残した偉大な研究や小説も、アンチフラジャイルな副業だったと言えます。

バーベル戦略を自分自身の時間投資に当てはめて、時間の9割は安全で確実なキャリアに賭けつつ、残り1割を積極的によいブラック・スワンに賭ける、という姿勢は、自分のキャリアを守ってくれるリスクのポートフォリオの組み方の一つと言えるのではないでしょうか。

スタートアップはよいブラック・スワンだと書きました。言い換えれば、世界には我々の予測を超えた偶発性やボラティリティがあって、それが良い方向に働いた結果が、大きく成長するスタートアップである、ということです。その文脈で考えた場合、スタートアップを始めるということは、世界の偶発性を前向きに捉えると言うことでもあります。

少し言葉の補足をします。タレブは、予測を超えて、取り返しのつかないような影響を及ぼすものをブラック・スワンと呼びます。かつての金融危機のような悪いブラック・スワンがある一方で、良いブラック・スワンもあり、その一例がスタートアップです。

ブラック・スワンを御する方法として「バーベル戦略」というリスクの取り方があります。この戦略は「極端に保守的な投資と、極端に投機性の高い投資を組み合わせ、中くらいのリスクは一切とらない」というものです。

アンチフラジャイルは訳すと「抗脆弱性」となりますが、脆弱性を隠すのでも避けるのでもなく「脆弱性を逆にうまく活かす」ということで、変化によってダメージを受けるのではなく大きな利益を得るものだそうです。

個人的な理解配下の通りです。

金融資産のポートフォリオを作るように、キャリアについてもポートフォリオを作りましょうね。1つの籠に全ての卵は入れませんよね、複数の籠に入れ分散することでリスクテイクを図りますよね。キャリアも一緒ですよ。偶発性やボラティリティ(価格の変動幅が大きい)の高い仕事を複業で持つことでより、キャリアのポートフォリオは安定しますよ。

また複業について機会があれば書いてみようと思います。

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