見出し画像

忘れ物を減らすと貯金がたまる

「今日忘れ物をした人はいますか?」
と日直は毎日の朝の会でみんなに尋ねます。その数を1ヶ月間集計し、忘れ物を「一つもしなかった子」とおまけで「一つしかなかった子」に「忘れ物0or1」の賞状を渡すことにしました。私が予想していたよりも忘れ物をしていない子は多くいました。(時々忘れ物をしてしまう私にとってとても尊敬する人たちです)しかし、日直が「今日忘れ物をした人はいますか?」と尋ねたときに、誰も手を挙げなかった日はまだ一度もありません。「『忘れ物0or1』の賞状に全員の名前が載ってほしい」という思いを込めて、今回は「忘れ物を防ぐ方法」と「なぜ忘れ物をしない方がいいのか」という内容でお伝えさせていただきます。
 

人は忘れ物をします。だから、どうする?

ドイツの心理学者であるエビングハウスはこう言います。「人は忘れる生き物である」と。彼の研究によれば、学習したことは20分後には42%忘れ、1時間後には56%忘れ、1日後には74%忘れ、1週間後は77%忘れてしまうそうです。この結果から、いかに人間の記憶力が頼りないものかということとが分かります。(ちなみに、24時間以内に復習すると記憶は100%もどるそうです。反復学習の大切さ。)つまり、何も意識して生活しなければ必ず忘れ物をするように人の脳は作られているということです。このことから、忘れ物をしないためには、「人の脳に抵抗する行為(工夫)をしなければいけない」ということが分かってきます。ちなみに、以前、忘れ物をしない子に「忘れ物をしないコツは何?」と聞いたことがあります。その子は、「前日の夜と当日の朝の2回、準備の確認をすることです。」と答えました。自分なりに工夫しているところが素晴らしいですよね。

忘れ物をへらして信用貯金を貯める

子供達に「どうして忘れ物をしないことは大切だと思う?」と尋ねました。すると、
「学校は勉強をするところで、忘れ物をするのは学びにこないのと一緒だから大切だ」
「忘れ物をすると友達や親にも迷惑をかけるから大切」
「毎日ノートを書いているのだから、忘れ物をすることは、約束をやぶることと一緒」
と感心する答えが返ってきました。その通りだと私も思いますが、そこに、一点私なりの「忘れ物をしないことの大切さ」の価値を付け加えてみます。それは、「信用貯金をためるため」です。ここで、みなさんにちょっと考えてほしいです。「あなたは何かとっっっても大切なことを人に頼みたい」としましょう。そんなとき、あなたなら、「よく忘れ物をする子」と「忘れ物をしない子」どちらにその大切なお願いをしますか?もちろん、「忘れ物をしない子」ですよね。私も同じです。実は「忘れ物をしない子」は自分でも気付かない間に人から信用される「信用貯金」がたまっているんです。「信用貯金」がたまっていると、頼まれごとや相談事を多くされて、自分の力をつけるための活躍の場や成長の機会を自ら広げることができます。もちろん「よく忘れ物をする子」は信用できないというわけではありませんが、目に見えない「信用」というものは、そういった細かいところで、少しずつ積み重ねられていくことは紛れもない事実ですよね。
さて、今回は、「忘れ物をしない工夫をすることが大切で、忘れ物をしないことで人から信用される人間にも実はなっていっているんだよ」ということを伝えさせていただきました。「人は忘れる生き物である」ため、今のうちに、「忘れ物をしない工夫」をしっかりと身に付け、次のステップにすすんでいってほしいです。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?