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からっぽ

053 からっぽ

 からっぽ、という「松本市のアコースティックな二人組」がいる。結成してまだ1年たっていないデュオ。今年の四月に初めて聞いて、とても好きになった。
 今日は、浅間温泉らあめん祭に出るという情報を得て、聴きに来た。ラーメンが好きな友人たちと一緒に行くことになって、彼彼女たちとラーメンを食べた。みんなで行くといろんな味が楽しめていい。それからステージ上で歌うアーティストたちの歌を聴いた。

全4種類のラーメン、アップルパイ、りんごを食べた。(友人が撮った写真)

 ステージ上で歌うアーティストたちは、今の自分を堂々と見せている感じがした。私は、もっとうまくなってから、もっと「完璧」になってから、と今の姿をみとめるのが怖い。往年のアーティストたちも、私と同じ年齢を過ごしていたはず。自分にある若さや未熟さをみとめながら、どう表現しようとしていたのだろうか。そして、彼らを見つけた者はどのようにその才能を確信していったのだろうか。ステージの上の若いアーティストにしろ、大学で仲良くしている友人たちにしろ、私はすごい人たちと時間を共にし、親しくしているのではないかと感じることが少なくない。

 からっぽの演奏は夕方で、お昼にきた友人たちは帰っていった。足湯に浸かったり、なんだかんだ言って明日は小児科の期末試験なので、ラーメンを食べる席でiPadを広げたりして過ごした。だんだんと寒くなってきた。ズボンの裏に貼ってきたカイロがいい役割を果たしている。
 ステージに影が差してきたころ、からっぽのふたりを見つけた。久しぶりに会えて嬉しい。
 ステージの前は少し広くなっていて、立って近くで聴けるようになっている。ラーメンを食べるテントの下で聴くのもいいが、私はステージの前で聴きたい。だけど、立って聴く人は少なく、こういうとき、私はいつも若干の居心地の悪さを感じて、そんな自分が嫌になってしまう。したいように、好きを前面に押し出していければいいのに!私と同じように立って聴いているのは3人前後で、隣のおじさんが、うまいなあ、としきりに言っているのを聞いて、そうなんです、と自分のことのように誇らしく思った。

自分の好きなものを好きだ!と。

 私は、スマホで人を対象に動画を撮ることを嫌悪する。アーティストであれ、有名人であれ、スマホをかざしている人々を見るだけでもやもやした気分を抱く。顔を合わせてほしい。せっかく目の前に憧れの人がいるのに!そのビデオはインスタにあげるのだろうか。あとで見返すのだろうか。見せる者と見る者という相互性が崩れていくような感じがする。
 その文脈で、私は写真を撮って録音をした。ライブがあるたびに録音して聴いているので、歌詞もおよそ覚えた。その時その時のオリジナルを感じることもできる。今回は、時々お祭りの喧騒やラーメンを注文する声が聞こえて楽しい。動画だと視覚で埋もれてしまう、音の感覚で想像を膨らませることができる。
↓今回の録音。
https://drive.google.com/file/d/1rYi4Dii756fTfskRa7Vyh_KPAYuH00gN/view?usp=drivesdk
 もちろんのこと、ふたりの音楽が素敵。えなさんの力強く繊細な歌声とみずきさんの正確なギター、その歌詞・メロディーがマッチして、とても私好み。
 寒くなった。帰途に就く。
 家に帰って、遂に、からっぽのインスタをフォローした。すぐにフォローバックが返ってきて、メッセージをやり取りした。正式にファンを名乗っていくことにした。是非聴いてみてほしい!

紅葉が似合うステージにて

からっぽ紹介

激情と哀愁のアコースティックデュオ"からっぽ"。感情の起伏を余すことなく込めた歌と、藍色の孤独感の向こうにドラマティックな情熱をたぎらせて紡がれる古語を織り混ぜた文学的なリリック、空気を切り裂くアコースティックギターの鋭角的な響きで切迫した歌世界を紡いでいく圧巻のライブパフォーマンス!

SNS:
 https://lit.link/karappo000000?fbclid=PAAaaxzaWVJo6CzPEkx0Z56vHk39H1HEoG2B_lkhAUJBhPEbqrjYd8MVMuB30%23

(引用元:give me little more) https://www.instagram.com/givemlm/?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igshid=ODE2OTA4Y2Y1MQ==

呟き。歌詞を聞き取るのが苦手なので、今度、詩の展示会やるとしたら、からっぽの詩を展示したいな。

20231023 月曜日

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