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読了「ある男」|平野啓一郎

映画のCMを見て興味を持ち、原作を読むことにしました。

幼い子どもを亡くし、考え方の不一致から夫とも離婚、もう一人の子供と故郷に帰り静かに暮らす女性。故郷へ帰り実家の文房具屋で働いていると、馴染みのない男性が現れる。男性は不定期に文房具屋を訪ねては画用紙を購入する。絵を描いているからだ。ある日女性はその絵を見せてもらうと、特別上手いというわけではないが、描いた人の人柄が現れているようで、とても優しく穏やかな絵だと感じた。いつしか二人は惹かれ合い、結婚することとなる。子どもにも恵まれ、女性は前の夫との間に一人、今の夫との間に一人の子供を持つ母親となる。前夫との子供は、今の夫を本当の父親として慕い、妹のこともとても可愛がっていた。家族4人、誰もが幸せに過ごしていたある日、夫が急死してしまう。夫の兄を名乗る男が線香をあげに家に訪れた際、仏壇に飾られた夫の写真を見て一言「弟じゃない。」

一人の男性として、とても優しく穏やかだった夫であり、父親であったその男は、偽りのものだったのか。なぜ偽名を使ったのか、名前を使われた本当の人物は生きているのか。愛した夫はまさか犯罪者なのか…子供の死、前夫との離婚からようやく立ち直ることができ、幸せを築き始めた矢先に起こった混乱。真実を知るべきなのか否か…

初めて平野啓一郎さんの本を読みましたが、読み終わるまで時間がかかってしまいました。まだ小説を読み慣れてないせいか、使われる言葉がピンと来なくてなかなか進まない…ストーリーとしては面白いのに進まない…

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