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お爺ちゃんカメラマン

久々のnote投稿です。
仕事でばたばたし、余裕がなくなっていたのですが、やっぱり自分は書くのが好きなんだなぁと。で、誰かに読んでもらえるのもやはり嬉しいことだなぁと思い、noteを再開します。
(これからしばらく過去に自分がFacebookで非公開で日記のように勝手に綴っていた内容を適宜手を入れて載せていきます)

2017.12.20(2018.7.22加筆修正)
とあるカメラマンの訃報が届く。聞いたのは亡くなった一週間後くらい。私がお会いしたのは一度だけで、編集部に撮影後打ち合わせでやって来られた時だった。なんとなく名前を聞いたことがある、くらいで、どんなカメラマンかもまだ知らない時だった。
編集部からの依頼ではなく、取材先たっての希望で撮影をその方に頼んだらしく、久しぶりの依頼にカメラマンも張り切っていたみたいだが、仕上がりを見ると荒いものやデータを変にいじってしまったようなものもちらほら。
「これとかいいだろう」「全部一度並べて見てみよう!」と言って机の上にすべての写真を並べ始めた。机の上がいっぱいになって、淹れたコーヒーを置く場所がなくなった。

そのあと、亡くなる半年ほど前に倒れてから意識がないままだったそうだ。一度会っただけだけれど、とても残念に感じた。photoshopで変な修正をしてしまっても、仕方ないなあ、って思ってしまえるような、そんな方だった。本人は大マジメだったと思うけど。
そんな感じで、私にとってはお茶目なおじいちゃんだったが、きっとそうではない時代も生きてきた人なんだろう。

その方が亡くなる直前、数十年前に撮って未発表のままの写真があるからと、載せることになった。
その写真を見て、これまでどんな写真を撮ってきた人なんだろうとすごく気になった。うまく言えないが、人が生き生きとしていて、その時代の気配が伝わってきて、すごく良い写真だなと思ったのだ。

亡くなってしばらくして、お別れ会が開かれた。ファインダーをのぞくその人の写真は素敵な笑顔で、写真が大好きで仕方ない人だったに違いないと思った。
明るくて賑やかなお別れ会だった。

#コラム #日記

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