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スランプと言葉

「誰だって、どんな才能のある人間にだって、スランプというものは訪れる。というよりも、スランプというものに訪れられて、それを克服しない限り、才能というものはその当人の中に根づかないといった方がいいだろう。スランプというものは、“限界”の別名でもある。どんな人間にだって限界は訪れて、その限界を自力で越えない限り、その人間の才能は、本物にならない。
さてそれでは、スランプなり限界に訪れられた時、それを克服する方法はなんだろう?
それは、『考えること』だ。その時になって、言葉というものは必要になる。言葉というものは、そういう形で、すべての根本にあるものなんだ。」
──橋本治『貧乏は正しい!』


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