「人にきちんと使われるための努力」

迷路。

このところ、「繭→製糸→織布」をどう進めていく?、コストバランスは?生産量は?といった、ありがちな疑問を解消するために頭を悩ませていた。商品開発も、そういったことを把握しないと、せっかく企画をたてても検証したら実現できそうになかった、というある種のロスに陥ることを恐れ、なかなか前に進むことができずにいた。

迷路からの脱出のヒント。

そんなとき、蚕糸博物館の学芸員さんと電話でお話する機会が。製糸について伺うつもりだったが、背中をビシッとたたかれるように、アドバイスを頂いた。

忘れたくないから、ここに記そうと思う。

「短絡的に飛びつくだけなら誰でもできる。でも、人にきちんと使われるためには、そのための努力を、試作や試用という工程も含め、その商品がきちんと通っているのかということも必要。」

そこにあるものできれいなものや美しいものは作ることができる、可能な範囲で形にもできる、でも、使い続けてもらうためには、試作して試用してダメなところを見つけて改良して失敗して…を繰り返すことで本当に大切にしてもらえるものができる、当たり前のことだけど、私は目先の課題ばかりを気にして、忘れかけていた。

「人にきちんと使ってもらうための努力」

私達は「命」をいただいてものづくりをするのだから、大切に使ってもらえるものを作らなくてはいけない、そう強く感じた。

遠回りになってもいいから、商品企画を進めていこう。

商品企画チームの発足だ。



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