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疲れてしまいたくないな

出演作『ALICE IN THE NIGHT MYSTERY CIRCUS』のリハーサルや、なんやかんやの確認、あーだこーだの確認、ほか現場、などなどで怒涛の数日でした。なんでかしらんけどいつもバタバタな師走。

『ALICE IN THE NIGHT MYSTERY CIRCUS』、12/9に無事初日を迎えることができました。役者もスタッフの皆様もみんなおつかれさまです。ありがとうです。ひとまず。これから長い公演になりますが、よろしくお願いします。通称『アリスナイト』っていうの。ごひいきに。

劇中、今までやる機会のなかったとっても恥ずかしいシーンがございまして、何回稽古しても恥ずかしくて、何回やっても慣れないので、もういっかって思ってます。慣れたら自分の中のなにかが死ぬ気すらします。毎回新鮮な照れを提供します。「照れ」一丁!あいよ!

何もかもが間に合ってなくて不足してて、心がカサカサしてた。自炊がずっとできていなくて、本番初日に時間があったので朝いちばんでスーパーへ行って、猫のご飯と人間のご飯の材料を買った。帰ってすぐに野菜を盛り盛りにつっこんだスープとオムライスを作って食べ、掃除と洗濯をして、猫を抱きしめながら欲のままに昼寝した。夕方起きて、楽器弾いて、仕事へと向かい、信頼するチームのみんなと会い、お客様の前で芝居をした。へんてこでいつもの私の日常。いとおしい日々。

今日は出演日ではなく、仲のいいカメラマンさんと進めているプロジェクトの打ち合わせと撮影だった。撮影終わりにちゃんとしたごはんを食べてお酒をのんだ。食べても食べなくてもいいようなしょうもない食事や、お茶の代わりに飲むどうでもいいお酒じゃなくて、ちゃんとしたご飯とちゃんとしたお酒。ジンギスカン。おいしかった。

もともとお酒がだいすきだけど、なんで好きなんだっけ。なくても平気なのに、なんで飲むんだっけ。ちゃんと飲んだらこんなにおいしい。昨日の一杯となにが違うんだろう。なぜなんだろう。こうやって、通り過ぎる当たり前のものなんて思わず、ちゃんと味わえばよかったね。毎日も。あなたのことも。

帰り道は寒かったけど歩いて帰った。ノイズをキャンセリングしてくれるイヤホンから音楽を流して、暗い道を歩いてると、今どこにいるんだっけ?とふと思う。それでも、知らん間に家に着いてる。帰るとはそうゆうことなのか。

昔、『マイディアUMA』という曲を書いた。だいすきだったはずのバンドメンバーの考えてることが分かりたいのに全く分からなくて、分からないけど分かりたいよって書いた曲。分からないことが悲しかった。それはあいしてるだったと思う。

答えが出ないもの、なんて呼べばいいのか分からないもの、無理して出そうとするときっと傷ついてしまうから、分からないなら今はいい。逃げたり近付いたりしながら、ゆっくり付き合っていきたい。出すんじゃなくて、出てくるまで待ってみたい。事故や病気でもしない限り、まだまだ生きていくんだから。

自分や誰かの頭の中にある物語を、形にしたり覗いてみるのがすきだ。それは演劇でも音楽でも小説でもなんでもよくて、ぜんぶ素敵で、どうせ人間に生まれたなら人間がやるからいいって事に触れていたい。上手に完璧は機械がやるからいい。下手でかわいいものがいい。なんか作るのも、役者も、天職だと思えるくらいすきでたのしい。

最近はどこの現場にいっても、真ん中ら辺であることが多い。一番歳下でも一番歳上でもなく、リーダーでも一番後輩でもない。三姉妹の真ん中なので、なんだかすごく居心地がよい。歳上にも歳下にもかわいがってもらってありがたいし、みんなかわいい。

たまに「人をよく見てる」と褒めていただくことがある。あれはうれしい。芝居や歌や文章を褒めてもらうのと同じくらいうれしい。だいじな居場所な気がする。点を取るポジションよりリベロ的な、ポイントガード的な、チームに一人は要るそんな人、になりたいな。

私は人がすきなんだなと最近ちゃんと思う。すきな人たちのダメなところとかちょっとめんどくさいところ、かわいくてだいすき。自分のはだいきらい。

私の仕事は、いろんな人に出会ってはさよならを繰り返す。それもすごく丁度いい。天職と思ってる理由のひとつ。長い時間、肌が触れるほどの近くにいると、きっと私のことがきらいになる。たぶん、ちょっと淋しいくらいが丁度いい。ダメなとこも愛してなんて都合のいいこと、思ってないよ。

自分の人生がすきだ。しあわせだと思う。すきなことでなんとか生きていけてるし、すきな人がたくさんいてみんなびっくりするくらい私に優しい。毎日たのしいはずなのに、たまにバイト帰りくらい疲れてる時がある。

疲れてしまいたくないな。ぜんぶにちゃんと驚いて、感動して、いとおしく感じていたい。当たり前じゃない、すばらしい日々なんだと。

長くなっちゃった。

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