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結婚式に憧れるわたしが、ナシ婚を選んだ理由

結婚式って、いい。

挙げる人も参列する人も、お金はたくさんかかるけど、

みんな幸せそうで、ニコニコしてて、

新婦さんも参列した女性も綺麗なドレスや着物を着て。

姉の結婚式の日は、家族全員、朝からずっと幸せで、なんだかふわふわしてた。

姉の結婚式で使った、姉が手作りした紙の飾り花は、わたしの結婚式で使うからと言って譲ってもらった。

特にその時、結婚が決まっていたわけでも、なんなら彼氏すらいなかったのだけど。

その花がたくさん入ったダンボールは、長らく倉庫の空間を圧迫していた。

それから5,6年が経ち、姉の結婚した歳を超えて、ようやくわたしも結婚した。

でも、あの花を使うことはないだろう。

わたしたち夫婦は、“ナシ婚”を選択したから。

お義母さんが誰かに入籍日はいつがいいかを占ってもらった結果、去年のクリスマスに籍を入れた。

旦那さんは長男なので、親戚への報告も兼ねて結婚式をしないと、とお義母さんから言われていたが、

お金もかかるし、準備も大変、と説得して、結婚式はしないことになった。

ダイエットしてから、結婚写真だけ撮ろうと旦那さんと約束した。

でも。

実はわたしは結婚式には憧れがあった。

結婚式に参列するたびに、自分だったらどんな式場で、どんな音楽をかけて、どんな演出をするか、想像して夢を膨らませていた。

憧れが強すぎるから、わたしは結婚式を挙げたくないのかもしれない。

お義母さんが結婚式を挙げないと、と言っていると聞いて、結婚式のことを考えてみた時、

まず、国際結婚のわたしたちは、台湾と日本とどちらで結婚式を挙げるのか、という問題が浮かんだ。

小規模で、友達は呼ばず、お互いの親族だけで行う式でいい、と思ったが、それすら難しいのだ。

旦那さんには90代のおばあさんがいて、自宅で介護しているため、住み込みのヘルパーさんがいるとはいえ、おばあさんを連れて、もしくはおいて、日本へ行くのは難しい。

旦那さんの両親は食堂を営んでいるので、そこも何日も休まなくてはならなくなる。

親戚へのお披露目を、とお義母さんは言っていたこともあり、そうなると台湾で行うのが一番だろう。

しかし、台湾でやるとなると、今度はやっぱり日本の親族が大変だ。

母は、特に台湾に詳しいわけでもないし言葉もできないのに、結婚式に呼んだ親族に台湾を案内しなくてはならないと、とても不安がっていた。

わたしは、姉が来られないというのが、とにかく嫌だった。

小さいころからずっと可愛がってくれていて、きっとわたしの結婚式を1番喜んでくれるのは姉だ。

成人式の前撮りの時だって、誰より張り切って、ヘアメイク担当の方に、もっとこうして!と口出しまでしていたのだから。

姉はわたしの結婚が決まった時、長男が4歳、次男が2歳、そして3人目の赤ちゃんを妊娠中だったのだ。

まだ小さい彼らを連れて飛行機に乗ってやってくるのはものすごく大変だろうし、これだけのためにパスポートも用意しなければならない。

金銭的な負担も大変なことになる。

それから、わたしの母方のおばあちゃんも90代で、今は北海道の田舎の老人ホームで暮らしている。

わたしはおばあちゃん子なので、できればおばあちゃんにもドレス姿を見てもらいたい。

昔、おばあちゃんが、わたしの結婚式まで元気でいられるかな、その頃にはもう寝たきりになっているかもしれない、なんてことを言った時、

もしそうだったら、おばあちゃんちのベッドの横で結婚式を挙げるよ、と言ったことを、もうおばあちゃんは忘れているかもしれないけど、

わたしは、おばあちゃんのあの時の、まぁ、かわいいことを言って、というような笑顔、嬉しそうだったあの顔を、今でもはっきり覚えている。

わたしの理想は、おばあちゃんと、姉と、両親が揃って参列してくれる結婚式なのだ。

本当は友達だって呼びたい。

でも、わたしは多趣味で、社会人になってからも色んなコミュニティで友達を作ったから、誰をどう誘うのかがとても難しい。

親友と呼べる人だけにしよう、となると、友達に線引きするようで、気が引ける。

友達が気にするかどうかはわからないけれど、結婚式に呼ぶ友達と、“呼ばない程度”の友達とに分けるようで、なんだか嫌なのだ。

それに、親友だけを呼ぶとなれば、色んなコミュニティから何人かずつ、となり、友達にとっては、新婦以外に知り合いの全くいない式に1人で参列する、という、ちょっと辛い状況になりかねない。

それなら、友達は一切呼ばずにやったんだ、と言うほうが、誰も傷つけず、困らせることもなくていい。

旦那さんのおばあちゃん、両親、弟たち、わたしのおばあちゃん、両親、姉とその家族に参列してもらって、

小さいけど綺麗な教会で、父と真っ赤な絨毯の敷かれたバージンロードを歩いて、

披露宴はコートドールという、札幌のお気に入りのレストランでやりたい。

みんなで美味しいフレンチのコースを食べながら、両家顔合わせのような感じで、お喋りしながら、楽しく過ごしたい。

現実的には、両家のおばあちゃんをどうやって連れてくるか、旅費は一体いくらかかるのか、といった問題があるし、みんなに仕事を調整して休みをとってもらわないとならないし、それから、両家には言葉の壁もある。

わたしは理想が高すぎるのかもしれない。

その理想が叶わない、微妙な式になるくらいなら、挙げたくない。

挙げない限りは、夢を見続けていられるから。

テレビ番組で、結婚から何年経って、妻に結婚式をプレゼントしたい、みたいなのをみたことがある。

結婚式は、結婚してすぐに挙げなくたっていいのだ。

わたしはまだ理想の結婚式を想像して、叶える方法を模索していたい。

きっと結婚式は挙げないと思うけど、それの代わりになるような、思い出に残る結婚写真をいつか撮りたい。

もうお腹に赤ちゃんがいるから、生まれてきた赤ちゃんにもドレスかスーツを着せて、一緒に撮れたら、絶対にかわいい。

そのためには、産後、がんばってダイエットしなくちゃ!


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