見出し画像

バッチリ見ました 探鳥会レポート<M山編>4/4話 2024年6月

 先日、ニコ支部A分会の探鳥会に参加してきました。
 場所はMという里山です。

 広い河川敷に一面の葦が生えているのを橋の上から眺めました。

 黒縁さんがオオヨシキリの姿を見つけて、周囲にいた人とそれを見て楽しみました。

 少し先を歩いていた人たちが、私たちの背後の方を眺めていました。
 振り返ってみたら黄色い鳥がいました。

 「キセキレイ?」
 「どこ?」

 「そこの電柱の、真ん中の一番高いところから、少し下りたところ」
 「あんな所に!」

キセキレイ

 さっそくスコープを合わせてくれたので、これも周囲にいたみんなで見ました。

 「あっ、あんな高架線の上の方にツバメが」

 キセキレイよりもずっと山の上に電線があって、そこにツバメが5羽。

 腰が白いのと、親を待っている様子なので、イワツバメの幼鳥と思われました。

イワツバメ

 「幼鳥なのにあんな高いところまで飛べるなら、エサはもう自分で取れるんじゃない?」
 とSさんは言いました。

 黒縁さんが進行方向を指して言いました。
 「あっ、最後尾があそこですよ」

 くるっと振り返って
 「Oグループ、行きますよ!」
 そうに声をかけてくれたので、最後尾からも遅れてしまったO分会チームは急いで合流しました。

 グループとかチームとか、思うことは同じらしい。

 Sさん曰く
 「O分会だったら、鳴き声が聞こえたところで立ち止まって楽しんでいた」
 「他の分会はせかせかしているって思っちゃう」

 O分会探鳥会のいつものペースだと、他の地区の探鳥会に置いて行かれます。

 黒縁さんは笑って言いました。
 「でもSさんがいるから、大丈夫!」

 すごい殺し文句が来たと思いました。
 私も同感でした。

 Sさんは何も言いませんでした。

 思いがけない信頼の言葉に、嬉しくて泣きそうだったのかもと勝手に推測して、ニヤリ。

 スコープ隊のOさんが
 「カワセミ、まだいるじゃん」
 そうに声をあげてくれたので、どれどれと探してみました。
 「本当だ」

カワセミ

 背中の青い羽根が、ちょうど太陽の光を反射して輝くようでした。

 しかし、くるりと振り返るカワセミ。
 見えるのはおなかのオレンジ色です。

 「茶色くなった、ほとんど青くない」

 近くにいた人が残念そうに言いました。
 おなか側だってかわいいのに。

カワセミ、おなか側

 カワセミが引き留めてくれていたおかげで探鳥会最後尾に合流できました。
 みんなとゴールにたどり着くことができました。

 もっと先に着いた人は、日陰に腰掛けて休んでいました。

 「鳥合わせを始めます」

 鳥合わせとは探鳥会で見た鳥を確認し合う作業です。

 「キセキレイ」
 「イワツバメ」
 「カワセミ」

 役員さんが
 「カワセミの鳴き声が聞こえましたね」
 と言うと、カラーコディネート抜群の彩美さんが
 「バッチリ見ました!」
 「見ましたか!」

 鳥合わせが終わって
 「気をつけてお帰り下さい」
 という声を合図に探鳥会は解散しました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?