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写真とは?

「写真」とはなんでしょうか?

本格的に写真を始めて10年目、仕事にしてから3年目ですが、正直なところ、僕はずっとわかりませんでした。

目の前の世界がやたら美しく写るのが嬉しくてひたすらシャッターを切ってきました。

ph/ HITOMI

https://www.instagram.com/sayaharu1103/?hl=ja

意味なんてなんでもいいだろと思いながらも、定期的に頭に浮かぶ「写真ってなんなんだろう?」という疑問

「写真とは?」という問いに対する答えは、究極的には、人によって、立場によって、さらにはタイミングによっても様々と言えます。

言ってしまえば、なんでもいいのです。

別になんでもいいのに、なぜか氣になる。

定期的にこの疑問に取り憑かれる度、図書館へ行って本を漁ったりしましたが、明確な答えを書いてあるものには出会えませんでした。

自分の中で「写真とはこれだ」という確かな手触りを持ってシャッターを切りたかったんだと思います。

そんな中、先月のスマホ写真講座の前日の夜中(というか日付は当日)、スライドの仕上げをしてる時に、バコーンと降りてきたのです。

それは「写真とは、表現であり、自分自身である」ということ。

めちゃ普通じゃんって思うかもしれないし、僕が知らないだけで常識かもしれませんが、僕の中では未認識の概念であり、劇的にしっくりくる答えでした。

「表現」という言葉も、ダンサー時代からよく聞くけど全然わからない概念でした。

表現とは、つまり「表に現れる」ということ。

何が現れるかというと、自分の内側=心や思考、思想です。

眼の前に広がる世界・時空をどうやって切り取るかというのが、写真の表面的な定義ですが、この「切取り」というのを深掘っていくと「なぜそこを切り取ったのか」という点に辿り着きます。

自分が直面した時空で、そこを切り取った理由は、「自分の心や思考が反応したから」に他なりません。

芸術写真はもちろんですが、写真には、記録写真や商業写真、実験写真など様々なジャンルがある中で、全てに当てはまると思います。

一見、無味乾燥に思える実験写真(例えば落下実験のスーパーハイスピード写真など)ですらも、その実験を通して新しい世界を見たい、とか、その実験で世の中にインパクトを与えたい、といった撮り手の心や思考が反映されています。

これが日常のスナップや、ポートレート撮影となれば、よりダイレクトに自分の内面が写真に写り込んでいきます。

では、この写真の定義を踏まえて、「良い写真」とはなんなのか。

僕の中では、「感情が思い切り乗った写真」です。

ここでの感情とは、被写体の感情ではなく、撮り手の感情です。

眼の前の時空に感動し、それをストレートに切り取った写真。

ファインダーを覗いている撮り手が感動しているから、その感動が乗っているから、その写真を見た人が感動するんだと思います。

何かを伝えようと、見る側を変えようという意図を持って撮った写真は、その分感情が薄くなります。

どれだけ純粋にその瞬間の感動のままシャッターを切れるか。

それが「伝わる」写真=良い写真なのかなと思います。

自画自賛するようなので普段あまり言わないのですが、撮影中ほぼ毎回、自分の撮っている写真に感動しています。
具体的には、覗いているファインダーの世界に。
逆に言えば、感情が動いていない時にはシャッターを切るどころか、ファインダーすら覗きません。

作品撮りならまだしも、案件撮影でそんなこと成り立つの?と思うかもしれません。
が、今のところ結構成り立っています。
詳しくは別の記事で書こうと思いますが、心がピンと来ない仕事は受けないというのも関係しています。

とは言え、その日初めましての人を撮るのに、そんなことができるのかというのがありますが、自分の心にフォーカスをしていれば、割と感情が動いているのに氣付くと思います。

写真を撮るという行為は、自分が感動して、その時空を切取り、その写真がまた人の感情を動かしていく、というめちゃ最高な行為だなと思うわけです。

そして何より、一番感動させる観覧者は自分自身なんです。

僕は、記憶力が致命的に欠如しているのですが、自分が撮った写真を見ると、その瞬間のことを鮮明に思い出します。
自分が写っている写真ではなく、自分が撮った写真です。
(自分が写っている写真は自分の視界ではないので、リアルじゃないのです。)

その写真を見るのが数日後なのか、数年後なのか、数十年後なのか、いずれにしても、自分が撮った写真によって、撮影した瞬間にタイムスリップする。
自分が撮った写真のアルバムを見るというのは、自分の人生という完全オリジナルの映画を見るようなものだと思います。

そのアルバムに含まれる写真が、良い写真=感情が乗った写真か否かで、その映画の感動レベルは大きく変わりますよね。

自分が感動した時、その感動を味わった後は、是非一枚写真も残してみてください。

以上、CHIROの現時点での「写真とは」についてでした。笑

最後までお読みいただきありがとうございました。

よかったら、皆さんの「写真とは」について教えてください。

それではまた!

ph/ Masaharu Tsuji

https://www.instagram.com/masa.wls/?hl=ja


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