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two-hit説②と用語確認

生殖細胞系列バリアント:精子あるいは卵子を経由して受け継がれるDNAの塩基配列変化。受精卵の時点でその変化は存在するため、全身のすべての細胞に同じ変化が存在する →遺伝学的検査

体細胞バリアント:身体を構成する生殖細胞以外の細胞に新たに生じた塩基配列の変化 →体細胞遺伝子検査

first-hit:遺伝性大腸癌(常染色体優性遺伝)生殖細胞系列の病的バリアント原因遺伝子APC、MLH1など

first-hit:散発性大腸癌の場合 体細胞バリアント がん抑制遺伝子APC、TP53

そのあとに体細胞バリアントが起きることがsecond hit

がん関連遺伝子:ドライバー遺伝子 パッセンジャー遺伝子に大別できる

ドライバー遺伝子:変異ががんの発生または進展に直接関連する

パッセンジャー遺伝子:変異があっても直接がんを発生もしくは進行させるものではない

ドライバー遺伝子はさらに2別に。・がん原遺伝子 ・がん抑制遺伝子

がん原遺伝子:過剰な活性を持つことで発がんにかかわる

がん抑制遺伝子:がん発生の防止に必要な遺伝子。働かなくなることでがんの進展につながる。

がん抑制遺伝子は2別にすると。・ゲートキーパー遺伝子 ・ケアテイカー遺伝子

ゲートキーパー遺伝子:チェックポイントの制御、細胞増殖の調製

ケアテイカー遺伝子:DNAの損傷修復、DNA複製の精度管理と修復

通常2つあるがん抑制遺伝子(ゲートキーパー、ケアテイカー)に変異、エピジェネティックなサイレンシングなどでfirst-hit、 second-hitが起こることで

両アレルのがん抑制遺伝子が機能しなくなり、発がんにつながる。

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