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色を失くした景色

通勤途中にある広めのカフェ。
数ヶ月前にオープンし
いつも女性客中心に賑わっている様子だった。

お洒落なのぼり旗が風に揺れ、いつかは行きたいなと思っていた。

しかし
数日前から様子がおかしい。

沢山ののぼり旗は全て撤去され
店内にあったであろう沢山の植物は入り口にまとめて置いてある。きっと店内でお洒落に飾っていたのだろう。
店内はシャッターで真っ暗。
まだオープンからそこまで経過していなかったのだが嫌な予感がした。

通勤で通る度
あんなに賑やかで明るい雰囲気に見えた建物は人が去り、何だか色を失くした様で、泣いている様に見えた。
悲しかった。

自宅に帰り調べたらやはり閉店していた。
ショック。

お店経営って本当に難しいと思った。
まして田舎では。
リピーターが沢山居なければ難しいかもしれない。
そこに行かなければ得られない魅力や居心地の良さお料理の味や価格、接客、雰囲気、客層など。。

コロナ以降
私の住む街でも人気のある和食料理店、いつも混んでいたバイキング店、大きな雑貨店は幾つも閉店してしまい、建物だけが残り、まるで色を失った様に廃墟化してきている。

時折その建物を見ると
当時沢山の人で活気に溢れた光景が一瞬よみがえる。

本当悲しいね。
コロナは大切な人や物を沢山奪っていった。
いくらオンラインが普及し良かったいう意見はあってもやはり喪失感は拭えず、疫病や感染症とは人間は一生対峙して行かなければならないのだと思う。

そこで働いていた方々が何とか希望を持ち
また元気でやっていますようにと願う。

商売の難しさを何となく痛感した夜。


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