*学んだつもりの話
会社に入ってから
「大学では何を学んだの?」
というようなことを聞かれることがあります。
…何を学んだのだろう?
その返答にわたしは戸惑う。
もし、「何を学んだの?」ではなくて「どんな研究をしたの?」と聞かれていたら、研究テーマについて話せば済む。研究となると、ある程度限定されるからこっちも話しやすい。あとこれは相手に失礼かもしれないけれど、どうせ言ったってよくわからないだろうな、ほんとは興味もないだろうな、と思って適当に返すこともある。
だけど、「何を学んだの?」とざっくり聞かれると頭の中に?が浮かぶばかりで全然まともに答えられない。
例えばの話をします。
何を学んだのか、答えを頑張って絞り出し「地球環境について」と、ざっくり返す。
すると今度は「地球環境って、どんなこと?」と来る。
また頑張って答えを絞り出して「地球温暖化のメカニズムとか」と言う。
ここで「へぇ〜」と終わってくれたらよし。
だけど中には「へぇ〜」で終わらずまたさらに問いかけてくる人もいる。「メカニズムって?なんで温暖化するかってこと?」とか言われたら答えないといけない。自分の知ってる知識をたぐりよせて「オゾン層が関係してるの?」とか言われるかもしれない。
ここで私が賢ければ「それはね…」と話を続けて相手を感心させられるかもしれない。
だけど私は答えられない。
大学の授業の内容を数年後も覚えていてさらにそれを誰かに伝えることができるだろうか。
悲しいことに何も伝えられなかった。
適当なことを言って誤魔化せばいいのかもしれないけれど、ざっくりと返答してさらに突っ込まれた時にまたざっくりと答えたってその人は納得しないだろうしまた突っ込まれる。それにせっかく興味を抱いて聞いてくれた人に間違ったことを言ってしまったらどうしようと不安になって言葉にできなくなる。かと言ってそれは自分で調べてと突き放してしまうのは嫌だ。
そんなことをぐるぐる考えた。
自分はいったい何を学んだのだろうか。
なんだ、何も学べてないじゃん。
それに気づいて結構へこんだ。
学んだという事実は記憶しているけれど、学んだ内容の細かい部分までは覚えていない。なんとなくの事象や断片的なことしか出てこなかったりする。でもそれではこういう場面では通用しない。
それって結局、学んだつもりになってるだけだよね。
自分、ダメダメだな。
そんなふうに思うことがよくあります。
そう思うたびに、これからは…!と思うけど結局同じようなことの繰り返し。でもそんなの悔しいからまた頑張ろうと思う。けどやっぱり…。
どうしたら抜け出せるのかな。
今年はね、「アウトプットを積極的に」を目標にしてるの。それで少しは意識が変わるかなと思って。誰かに伝えようとあらかじめ意識しておけば注意深くなるし忘れにくいでしょ?
よし、頑張ろう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。少しでも「スキ」と思っていただければ嬉しい限りです。