安全な海外旅行をするために #6

旅の安全

 海外旅行をするに当たって、楽しみもそうだけど、危険な目に遭ったりしないか、犯罪やぼったくりも心配という気持ちもあると思う。そこで安全に旅を終えるための実践的なアドバイスをしたいと思う。一人旅での旅先での安全な過ごし方、一般的なヒントやコツ、情報源、よくある質問に対する回答をまとめてみました。


一人旅は安全か?

 まず、海外旅行は一般的には安全といっていい。観光客に対する犯罪はまれで、通常、日本と比較してより危険ということはない(政情不安な国や後進国は除く)。一人で行くという場合でも、基本的な旅の心得さえ身につけていれば安全。でもね、それでもカップルやグループで行くより一人の方が安全ということはないから慎重さは求められる。
 もちろん、安全は相対的なものだから、完璧に安全なことはない。歩行者通路を歩いていても高齢者やチンピラが運転する暴走車が突っ込んでくることがあるように、想定外の悪いことは起こりうる。海外旅行のリスクを評価する際には、目的地、個人的なリスク要因(女性であること、先進国出身者であること、LGBT当事者であることなど)を踏まえ、外国の文化を理解して、目的地を事前に調査することで、問題に遭遇する可能性を下げることは可能できる。

一人旅の安全対策

  • 無理のない範囲で溶け込む外見をする。地元の人に見えないかもしれないが、それでも構わない。しただ、大金や貴重品をちらつかせたり、過度に目立つ行動や服装をしたりすることは避けるべきです。iPhoneを街中で触っている人がいなかったら、同じようにあなたも触らないこと。現地人と同じ行動を真似る。

  • 自分の直感を信じる。何かおかしいと感じたら、立ち去ること。弁明や説明をする必要はない。僕はインドネシア旅行中にバイクタクシーの運転手に誘拐されそうになったが、バイクから飛び降りて逃げました。直感を信じて危険を感じたら、人目が多いレストランやホテルに逃げ込むこと。すぐに明かりを付けられるLEDライトや、大音量の音が出るホイッスルを持つと周囲に危機をを伝えられる。

  • 人目につかない場所には行かない。秘密のパーティや現地の人が言う”俺のお奨めのお店”、人里離れた地元の人だけが行く場所には行かない。知り合ったばかりの人たちと公共の場ではない場所に行くことは危険なので、疑わしい場合は、引き返せるようiPhoneの地図アプリや配車アプリもいれて、すぐに使える状態にしておくこと。信頼できる誰かに、どこに行くのか、次にいつチェックインするのかをメールやメッセージで伝えましょう。
     また、頻繁にtwitterに位置情報と周囲の写真を投稿する。もし相手が写真を拒む場合は最大限に警戒すること。彼は悪い奴だ!タクシーに乗るときは車のナンバーを車が写る、可能なら運転手も写っている状態で取っておく。iPhoneの撮影写真を共有ライブラリでシェアしておく習慣をつけるといいし、位置共有は常にONして家族などとシェアしましょう。

  • 現地の人が何をしているかを監視する。彼らがリラックスしているように見え、目立った予防措置をとっていないなら、あなたが今いる状況は安全である可能性が高い。相手の目つきが怖い、あらあらしい、徒党を組む、逃げ道を塞ぐ場合は危険という合図なのですぐにその場から離れること(逃げること)。

  • 薬物とアルコールに注意する。信用できない人からドラッグをもらったり、飲み物を放置したり、酔っぱらって正常な判断ができなくなったりしないようにすること。ホステルのバーやクラブでほろ酔い気分になるのは構わないけど、さっきまで親友のように振る舞っている人たちが、決して親友ではないということを忘れずに。日本みたいに泥酔することは論外、身ぐるみ剥がされるよ。

  • 何かを売りつけようとしてきたら要注意。世界中のどの国にも、行商人やさまざまなタイプの詐欺師がいる。強引な売り込みをしてくる人に対して、礼儀正しくしたり、友好的に接したりする必要はない。目を合わせず、その場を立ち去ればいい。喧嘩はしない、毅然と無表情でNo thank you! 正面で手を2,3回横に振り、不要というジェスチャーをして、立ち去る。

  • よくある詐欺を知っておく。友情のブレスレットを渡そうとする人、安いチケットを売りつけようとする人、ATMの操作を代行しようとする人、銀行より安いレートで両替しようとする人......こうした場面から起こる詐欺は、旅行そのものと同じくらい古くからあるもの。旅行先でありがちな罠を知り、そうしたものには近づかない、予兆が起きたら直ちに距離を取る。(ただし、道ばたにいて、気力無く物乞いをしている人がいたら、どんなときも施しをしましょう。現地の人はあなたを見ているし、あなた自身も自分の正しい行為で自尊心を高められるはずです。)

  • 貴重品から目を離さない。ほとんどの犯罪は、暴力的なものではなく通常、誰かがあなたのものを盗むというものです。人混みではバックパックを前に移動させ、スリに注意し、パスポートがどこにあるか常に把握しておくこと。バザールや電車など密接が回避できない場面では必要なモノはバックパックに入れ、バックパックには雨よけのカバーをしましょう。そしたら盗みようがないないです。(実際にはそれでもナイフで切られるケースもあるので、本当に心配な場合はハードシェアルタイプのバックパックがお奨めです。テスラのサイバートラックみたいな形をしたバックパック。例えばENRUIENのこの製品など。

  • マネーベルトや隠しポケットを使う。パスポート、緊急用の現金、予備のクレジットカードやATMカードを入れておくのに便利だ。理想的なのは、異なる発行元(visa, mastercard)のカードを3セット持って行き、1セットが盗まれてもバックアップがあるように分けておくことだ。

  • 強盗に襲われても反撃しない。あなたの健康と命は、あなたが持っているものよりはるかに価値があります。強盗に遭っても決して反撃せず、持っているモノを差し出しましょう。強盗に遭った損失は保険でカバーできます。ただ、高価な物を取られるのはしゃくなので、海外ではサブのiPhoneや、盗まれてもいい金額と財布のモノを持つようにすること。手元、バックパック、マネーベルトの3カ所に分散させておくと、何が起きても対処できる。

  • 護身用の武器は持つな(加害者にならない)。多くの国では、防御用の武器を含め武器を携帯することは違法です。武装する必要があると考えるのであれば、あなたはリスクを過大評価しているか、観光客が訪れるべきでない場所を旅行している可能性が高いです。またそもそも、おそらくあなたが武装していても相手には勝てないので諦めましょう。(あなたが自衛隊員でも、相手が男性3名以上で、四方から同時に攻撃されたら確実に負けます。また、相手がひょろがり1名でも、後日報復され殺されるリスクがあるので、反撃はしないように。実際に反撃し、後日報復され殺害された邦人はいます。)

  • 心配しすぎないこと。ほとんどの国では、観光客が訪れるような場所は非常に安全で、すりや詐欺などの軽犯罪が主なリスクです。観光客は危険な場所に行き着く可能性が低いため、一般的に地元の人々よりも深刻な犯罪に巻き込まれる危険性は低いです。(ただし、インドのようにレイプ加害国や、メキシコやその他の政情不安な中南米諸国は修羅の国なので、観光は避けましょう。そういった国は少なくともツアーを利用しましょう。)

訪問先が安全課の判別方法

 身の安全は多くの旅行者にとって大きな問題だと思います。渡航する国が安全か否かの情報は整備されているので、そういった情報をよく読み、旅行先に旅立つかを判断するようにしましょう。情報源としては米国と日本のものを利用するのがお奨めです。米国のものは日本人向けではありあせんが、最も自国民を誠実に守る国の一つで、世界中からターゲットになっている国でもあるのでセキュリティ意識も高く、旅行者としては彼らの情報を活用しないのはもったいないです。

 原則として、各国政府は慎重すぎる傾向にあるので、びびりすぎないことが大切ですが、真摯にリスクを精査しましょう。
次に、先達の熟練旅行者がインターネット上に残した各種のコメントや記事をよく読むようにしましょう。駐在員/旅行者/学生/ボランティア/現地の人の記事、旅行記、掲示板、ソーシャルメディアでの議論、ブログなどを検索してみよう。これらは一般的に、希望する旅行先での日常生活がどのようなものであるかについて、よりリアルでバランスの取れた、地に足のついた情報を提示しているので、訪問先のリスクを知るのに役立ちます。

 人としての常識を働かせましょう。例えば日本は安全な国というのは日本人を含め、世界中の人の共通認識です。でもね、例えばヤクザ事務所前や、歓楽街や公然と売春が行われている地域でYoutuberごっこをしたら、たぶん問題に巻き込まれます…海外旅行も同じです。常識で考えれば回避できるリスクについては常識を働かせましょう。
例:イランは中東で最も旅行者を魅了する観光地ですが、イラク・アフガニスタンに挟まれている地理的な要因のため、両国の国境周辺は非常に危険です。イランの警察・軍隊のカバーが手薄になっており、陸続きなので、問題のある人物の出入りがあるものとして近寄るべきではありません。
例:トルコも定番の観光地で多くの人を魅了していますが、クルド人の独立派がいる南部は危険です。また北キルギスと呼ばれトルコが一方的に支配し地域は地域は日本が承認していないので事件・事故に巻き込まれた際に救助を期待できない可能性があります。
いずれも、政情不安がある地域・国の国境は危険なので、そのことを認識してください。これは他の国でも同じです。タイ・ミャンマー・ラオスの3カ国の国境が重なる地域は黄金の三角地帯と呼ばれ、世界最大の麻薬の生産地域です。国・軍隊の力が及びづらいところは危険なので避けましょう。

 観光は巨大なグローバル産業であり、観光客は世界中を行き来している。基本的な街頭での立ち振る舞い、文化的な配慮は、ほとんどの場所であなたが安全に旅をする手助けになるので、旅行前に自分が訪れる国について勉強をしておきましょう。難しいことは無く、その国の地球の歩き方1冊を読めば十分です。また、よくある詐欺の手口や避けるべき地域、その土地の文化的感覚(中国・韓国であれば大戦についての話題)などを調べて、心の準備をしておきましょう。
 悪いことはどこでも誰にでも起こりうるが、安全対策を講じ、下調べをし、バカみたいな立ち振る舞いをしなければ、安全で健康的な海外生活を送る事が出来ます

盗難から荷物を守る

 旅行者が遭遇する最も一般的な犯罪は窃盗です。ほとんどの窃盗は、暴力的なもの(強盗など)ではなく、非暴力的なもの(スリなど)であり、後者は時々発生します。ここでは旅行中の荷物の安全を守るためのヒントをいくつか紹介します。

  • なくしたら心が痛むものは、持っていかない。旅先での荷物の紛失を防ぐ最善の方法は、持っていかないことです。高価な電子機器、宝石、その他の貴重品は、自宅に置いておくべきです。それ以外の場合はホテルに置いておく選択肢もありますが、ホテル内で盗まれることもあるので、電子機器は常に持ち運ぶ、または紛失してもすぐにデータを復旧できる、リモートでデータを削除できる手順と予行演習をしておくといいですね。

  • 高級な盗難防止バッグや仕掛けに投資する必要はない。実際、こうしたものは、あなたが盗む価値のあるものを持っていることを周囲に知らしめる効果もあり、標的にされるリスクも高まります。古くて色あせ、目立たないバッグを持ち歩く方が、きっとうまく溶け込めるでしょう。使い込んだ、シティライフに溶け込めるバックパックを持っていきましょう。

  • マネーベルトが役に立つ。パスポート、予備の現金、予備のクレジットカードを、服の下の隠しポケットやマネーベルトに隠しておけば、スリからそれらを守ることができます。プロの窃盗犯は隠し場所を探すことができるけど、突発的に犯行に及んだ不慣れな犯罪者であれば、目に見えないものや簡単にアクセスできないものに手を出すことは少ないはずです。

  • 公共の場所に荷物を置きっぱなしにしない。ホステルのドミトリーに滞在する場合、たいていのドミトリーにはベッドロッカーがあり、日中の外出時に荷物を保管することができます(自宅から鍵を持参してください)。電車やバスの駅など公共の場所にいる場合は、常にバッグから目を離さないようにしましょう。カフェにいるときに、トイレに行く場合は全ての荷物を持って移動してください。日本みたいにノートPCを置きっぱなしで移動したら、戻ってきたときには持ち去られています。

  • 貴重品を分ける。万が一、カードや財布に何かあった場合(窃盗や紛失、アカウントロック)に備えて、もう一組のカードと少々の緊急用現金を他のものとは別に隠し持っておくこと。海外旅行には銀行口座一体型のクレジットカードは持っていかないこと。できる限り、WiseやRevolutのようなアカウントの停止がすぐに出来るもの、支払時に即通知がくるものを持っていくこと。

  • ホテルの金庫を利用する。場所によっては、部屋にあるホテルの金庫やフロントにある金庫に荷物を保管するのもいいアイデアだと思います。観光に出かける場合は、パスポートのコピーを持参し、原本は金庫にしまっておくことができる場合が多い(ただし、原本を常に携帯することを義務付けている場所もあるので、渡航先の現地の法律を必ず確認すること)。フロントの金庫に現金を保管する場合は、必ず最初に数え、店員から領収書をもらうように要求すること。また、預けるときに写真を撮って、明細一覧を作ることが大切。

  • 高価な電子機器には気をつける。泥棒の格好のターゲットになる可能性がある。昔からある手口は、高級なカメラやノートパソコンにガムテープを貼ってボロボロに見せ、価値を下げる演出をしたり、海外に持っていく場合はサブ機器を持っていく工夫をしましょう。

  • モノは取り替えがきく。あなたは違う。もし物理的に脅かされるようなことがあれば、議論せずに自分の持ち物を渡すのが一番だ。持ち物は保険でカバーされたり、買い直すことができる。でも、自分自身は取り替えられない。

  • 貴重品保険の特約を検討する。携行品の紛失や盗難をカバーする海外旅行保険に加入しましょう。

女性一人旅の安全

 残念ながら、性差別や女性に対するセクシュアルな態度は、世界で見受けられる。女性は特に性的暴力のターゲットになりやすい傾向がある。(一方、男性は暴力犯罪の被害者になることが多い)。
 だからといって、女性の一人旅で常に何か悪いことが起こるというわけではないし、たいていの女性は一人旅でもまったく問題なく過ごしている。
 ここでは女性一人旅で安全に過ごすための一般的なヒントをまとめた。

  • 性暴力のほとんどは家庭で起こる。ほとんどの女性は知り合いに狙われます。見知らぬ人や観光客に対する基づく性暴力は比較的まれです。だからといって起こらないとは限りませんが、世界が違うからといって怖い場所だと決めつけないでください。

  • 知識はあなたを守る武器。渡航先で予想されることについて学びましょう。世界の大半は、概ね女性にとっての安全ですが、残念ながら、ジェンダーに基づく暴力の割合が他国よりも高い国もあります。そうした国ではリスクを避けるために目立つことを避け、現地の文化的規範を知っておくことが役に立ちます。

  • 薬物とアルコールに注意すること。信用できない人からドラッグを買ったり、飲み物を放置したり、酔っぱらって判断能力を失ったりしないこと。

  • 一人旅であることは隠すべき?不要な注目を避けるために、結婚指輪をはめたり、夫や彼氏がいると嘘をつくべきかどうか悩む女性もいます。それをするかはあなた次第ですが、通常はシンプルに「ノー」です。ただし、セクハラが多いインド・エジプトのような悪名があるところでは一人でいると思われることは避けた方が良いと思います。

  • いつも親切である必要はない。多くの文化において女性は、話しかけてくる人に対して、笑顔で、礼儀正しく、友好的に接することで、いい人になるよう教育されてきました。アイコンタクトを絶ち、ノーと答えたり、あなたを煩わせる人を単に無視したりすることを恐れないでください。ハラスメントを避けることは失礼ではありません。あなたは誰かに笑顔や会話をする義務はありません。身の危険を感じた際には、大声を出したり叫んだりして注意を喚起し、嫌がらせをしている人を怖がらせて追い払いましょう。

  • 他の女性の中に安全があることもある。迷ったら、地元の人であれ、他の旅行者であれ、他の女性の安全を求めましょう。身の危険を感じたら、他の女性と一緒にいることで、身を守ることができる可能性が高まります。国によっては女性専用車両があったり、女性ドライバーのタクシー会社があったり、女性のホステルやAirbnbホストがあったりするので、そういったものを積極的に使いましょう。

  • ドミトリーは男女別or混合タイプ?これは個人の好みの問題です。女性専用ドミトリーの方が安全が安全ですが、混合ドミトリーの雰囲気を好む女性もいます。一般的に、これは安全性の問題というより、個人的な快適さの問題です。例えば、女性専用ドミトリーでは洗面所を使うのに長い待ち時間がかかることがありますし、男女混合ドミトリーではいびきのうるさい人が部屋にいる可能性が高くなります。ただ、男女混合ドミトリーは同じ部屋内で着替えをすることになるので、恥ずかしがり屋さんなら女性専用ドミトリーをお奨めします。値段は少し高いです。

  • 護身術について。護身術を習うべきか、武術を学ぶべきか、ペッパースプレーのような武器を携帯すべきか、多くの女性が疑問に持つと思います。まず、ペッパースプレースですが、*違法な武器になる可能性があるので持ち込んではいけません。*自己防衛について、最善の戦略は争わないことです。(これは男女で同じです)。もしあなたが護身術の訓練を受けていて、それを使って現地の人と口論になり、誰かを傷つけてしまった場合、責任を問われたり、刑事責任を問われる可能性もあります。国内であれ海外であれ、基本的な護身術を知っておくに越したことはありませんが、万が一のことが起こった場合、最善の策は対立を避けるためにできる限りのことをする、その場から離れることであるのを忘れないでください。

女性一人旅で安全な旅行先は?

 概ね世界中のどこでも男女問わず安全です。特に危険な目的地であれば、女性と言うことに関係なく誰にとっても危険でしょう。
ただし、ジェンダーに基づく性暴力の割合は国や地域によって大きく異なるので、それについてはインターネット上で調べておきましょう。インドの性暴力やエジプトのセクハラなど、悪名高いところは避けるようにする、仲の良い男性グループと一緒に移動するのがよいです。

マイノリティのあなたへ

 あなたが訪問する国の中には、人種差別や偏見が存在しうるし、実際に存在するケースもある。旅行時に特別な注意を払う必要がある層はそうしたリスクの自認と、それでも可能な限り安全に過ごすために注意点をいくつか挙げてみます:

  • あなたの安全と快適さが第一です。安全でない、傷つきやすい、不快な状況に身を置くこと、あるいはその状況に留まること必要は無い。個人の安全、精神的健康、幸福を脅かすような扱いを受けているのであれば、まずその場から立ち去り、自分自身を大切にしましょう。その国やその人々はあなたを受け入れないのであれば、あなたも過度に文化的寛容さを示す必要はありません。あなたが配慮してもなお困難なら縁が無いと思って次にいきましょう。

  • 事前リサーチをし、予測を立てる。世界の多くの国での、特定の属性や特定の背景を持つ人々に対する偏見は、その地域特有の地政学的文脈に起因しています。例えば、特定の国からの臨時労働者が大勢いる国もあり、あなたがその国の出身者に似ていると、その国の出身者と見なされと、そのように扱われることがあります。(アフリカ諸国では中国人企業と中国人手稼ぎ労働者の進出が問題になっており、日本人も同じアジア人ということで、リスクにさらされる可能性があります。)また、難民問題や地域の政治的小競り合い、文化的偏見が根強く残る国もあります。特定の目的地に渡航するかどうか、あるいは現地に着いてから遭遇するかもしれないことについて、十分な情報を得た上で決断するようにしましょう。

  • 現地の好奇な目や態度への接し方。これは旅行者が比較的まれな世界の地域で怒ることですが、観光コースから外れた小さな町や地域を訪れると、好奇の目で見られたり、写真を求められたり、特に子どもたちから好奇心をそそられたりすることがあります。これが威嚇的なものはないが、それにどのように関わるかどうかはあなた次第です。日本の名も無き大使として真摯に茶目っ気で応じてもいいし、ビジネスライクに接するのもいいでしょう。

  • 国境、空港、検問所での人種差別。肌の色や民族的背景、あるいはその他の偏見に基づいてあなたを不当に扱われたりすることがあります。このような状況に巻き込まれた場合、まず優先すべきは、状況を打開し、安全にその場を離れることです。その後、適切であれば、利用可能なあらゆる手段を用いて、相手に責任を追及してください。日本の大使館に報告をするとともに、日本語だけでは無く、英語でもSNSで発信しましょう。

LGBTQ+のあなたへ

 人種差別と同様、性自認や性的指向に基づく差別があるのも不幸な現実である。LGBTQ+の一人旅は、性別や人種的なマイノリティよりさらに高いハードルと安全上の懸念に直面するかもしれない。
以下は性的弱者への一般的な注意点です

  • あなたの安全と快適さが第一。何よりもまず、安全でいること、自分の身を守ること。そのために必要なこと。現地の法律が差別的であったりする場合は自分の望まない服装を強いられるkとおもあるが、それは生存戦術であり、旅先でそうすることを選択するのが望ましい。ただし、あなたが文化的な配慮をしてもなお安全でない/傷つきやすい/居心地の悪い状況を強いられる場合は、**身まずその場から立ち去り、自分自身を守ることが大切。

  • 差別的な法律を持つ国。渡航先に、自分の性アイデンティティをオープンにすることを違法とする法律があるか、また、その法律が積極的に施行されているかどうかを事前に調べること。歓迎されない国や差別的な法律があるために特定の国や地域を避けたいのであれば、それは賢明な判断だと思う。その国はあなたに選ばれなかったのだと思えばいい。

  • 旅先でのデート。自宅でのデートと同じように安全面を考慮する必要があります。デートをする前に、現地のLGBTQ+の人たちに対する考え方を調べたり、出会い系アプリを利用したり、ナイトライフを訪れたり、旅先でロマンチックな出会いや性的な出会いを求めて現地の人や他の旅行者と待ち合わせたりしましょう。

  • LGBTQ+フレンドリーな店を訪ねる。、広告や予約サイトなどでLGBTQ+フレンドリーであることを前に出している店舗があるので、居心地が悪いと感じたら、そうした場所を訪ねるのがいい。

  • LGBTQ+のホステル事情。ほとんどの男女混合のホステルは、あらゆるアイデンティティの旅行者を歓迎しています。女性専用ドミトリーの中には受け入れ態勢が整っていない国や地域があるかもしれないので、その場合は事前に問合せをしましょう。LGBTQ+旅行者は、迷ったら事前に問い合わせた方が安心でしょう。

旅行中に犯罪被害に遭った場合

 不運にも旅行中、犯罪の被害に遭った場合に備え、どこに助けを求めればよいかを事前に知っておきましょう。
犯罪に巻き込まれたときに役立つアドバイスをまとめました

  • 警察・救急・消防・日本大使館の電話番号を携帯。eSIMの中には音声通話付きのものがあるので事前に緊急連絡先を登録しする。緊急時には電話をする。通話は英語でいいです。HELP!!といいましょう。場所の説明はいりません、I am tourlist, I need your helpといえば緊急車両がきます。これ意外にも日本大使館などの番号も登録しておきましょう。

  • 政府のアドバイスを確認する。政府の渡航勧告には、どこに助けを求めるべきか、また助けを求める際に注意すべき点についてのアドバイスが記載されています。特にパスポートを紛失したり、少額の緊急融資が必要な場合は、大使館が援助してくれるかもしれません。

  • 安全であれば警察に被害届を出す。たいていの国では警察は信頼でき、あなたを助けてくれます。しかし、残念ながら必ずしもそうとは限りません。国によっては警察が腐敗していることもあり、またある国では裁判制度によって問題が解決するまでの間、出国が禁止されることもあるので、問題が起きた場合の対処については事前に確認しておきましょう。問題が無ければ必ず警察に届け出てレポートを受領してください。それがないと後日保険適用されません。

  • 宿や観光客支援サポートを利用する。警察以外でも、宿泊先のスタッフが少なくともいくらかの援助をしてくれるでしょう(もちろんそれは彼らの仕事ではありませんが)。また旅行先によっては、旅行者を支援する危機管理サービスや、専用ダイヤルがある国がありますので、そこに問合せしましょう

  • 保険会社が何を必要としているかを理解する。保険金を請求するには、警察への届け出が必要な場合が多いです。しかし、これは保険会社や国によって異なります。可能な限り多くの書類を入手すること。問題が起きた場合は現地にいる間に保険会社に問い合わせしましょう。

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