旅の荷物とパッキング術 #3

旅行先を決めるのと並んで楽しい作業が旅行の荷物選定とパッキング。旅行を繰り返す中で様々な失敗の経験や気づきを経て、荷物はコンパクトに、そして必要十分で、欠けのない完璧なリストができあがると至福の時だね。旅行前から行程と荷物に自信を持てると旅行先でも安心して旅を楽しむことが出来るし、苦労が少ない分、旅行中の思い出はしっかり定着してたりする。行き当たりばったりじゃ無くて、ここで旅の荷物とパッキング術の大切さを学んで欲しい。


パッキング入門

荷物の詰めすぎは、新人旅行者にありがちな失敗のひとつ。旅行先で旅慣れている人を見るとみな軽装のはずだ。あなたが万が一に備えて用意した荷物を半分にして、さらにそこから断腸の思いでもう半分にしても旅行の荷物は十分だと僕は確信を持って言える。実際、雪国以外や登山以外の場合、1ヶ月以上の旅行でも僕は25Lのバックパック1つで間に合っている。
お土産をいれるスペースはどうするんだよ?友達いないのか、寂しい奴だなって思った人は、みんなタンスの角に足をぶつけて悶絶すればいい。お土産とか、返ってくるときにかさばる荷物はね、AIR便で日本に送ってしまえばいいんだよ。
このガイドでは、どうやって鞄を軽量にするか、主に予算重視の一人旅、つまりバックパッカー向けのものです。ただ、あなたがこのターゲットに含まれていない場合でも、これらの荷造りのヒントの一部が役に立つかもしれません。

ワンバック精神で軽量に!

荷造りの鉄則は、必要と思える荷物を絞り込んで身軽におさめること。旅行荷物は何日も、何週間も、何カ月も荷物を背負い続けるからコンパクトで軽いことは大切なの。
バックパックメーカーはよく、パックの重さは体重の20%以下、出来れば10%以下にするよう勧めていますよ。あなた自身も旅行することで学ぶでしょうが、パックを持ち運ぶ、適度な距離を歩く(一日1-2万歩?)、補助なしで頭上の収納庫に持ち上げることができる程度に軽くすることが大切です。
サイズに関しては、国際航空会社の標準的な機内持ち込み手荷物として認められる大きさのバッグ1つに、すべての持ち物を収めることができるのが理想的。これはワンバッグ哲学と呼ぶけど、荷物はどんなときも1つにして、全て機内手荷物にする。(受託荷物が無いことで荷物の紛失はない。受け渡しも無いから、空港の自動チェックイン機でチェックイン出来て楽ですよ。)

どんな旅行鞄を使うべき?

旅行用のバックには様々な類のモノがある。バックパック、ローリングスーツケース(通称ごろごろ)、ダッフルバッグ(円柱形で手に持ったり、片肩にかけるタイプ)とかね。
いくつか旅行鞄には種類があるけど、バックパックを強く推奨します。バックパックは小回りがきいて、丈夫で、万能で、収納しやすいので、一人旅の時にはこれ一択です。長距離でも、石畳や凸凹の舗装道路でも、野原や森の中でも、階段の上り下りでも、バックパックを背負えば楽に移動できます。

ローリングスーツケースは、会社が会社負担しての出張旅行やドライブ旅行には便利ですが、長期間の旅行や複数の目的地を行き来し、公共交通機関や自分の足で移動するバックパッカータイプの旅行には向いていません。ローリングスーツケースで、私用観光しようものなら、私は観光客で、ホテル滞在出来るほど経済的に余裕のあるの鴨ですよーって宣伝しながら歩いているようなモノなので、発展途上国では大変に苦労します。あと、現地で荷物をホテルに預けておくことになるので、いつも心配の種があります。
ダッフルバッグは重量配分が悪く、片肩で背負うので、すぐに体に不調が出ますので、絶対に止めた方がいいです。長期旅行にはまったく向いていません。

バックパックのサイズやタイプは?

旅行用バックパックは、寸法にもよりますが、40Lまで機内持ち込みが可能です。数ヶ月の旅行や無期限の旅行であっても、一般的には40L以上は必要ないはずです。それ以上のバックパックを買うと、荷物の詰めすぎを助長するだけです。
バックパックには「トップローディング」と「フロントローディング」の2つのスタイルがあります。トップローディングのバックパックは通常、上部に1つだけ開口部があり、フロントローディングのバックパックはジッパーで前面が開きます。どちらのスタイルにも長所と短所があります。

  • トップローディングのバックパックは通常、背が高く、薄く、より快適で安定した重量配分です。しかし、パッキングが難しく、大きな荷物を収納するための柔軟性に欠け、底にある荷物に到達するためには、バッグを掘り返したり、部分的に開梱したりする必要があります。トップローダーは重量配分が良いため、通常、旅行用バックパックとしてよりもハイキング/トレッキング用バックパックとして人気がありますが、整理整頓よりも快適さを好むバックパッカーには好まれるかもしれません。

  • フロントローディングバックパックは、トップローディングバックパックよりもかさばりますが、すべてのアイテムに(上部にあるものだけでなく)簡単にアクセスできるため、荷造りや荷解きが非常に簡単で、整理もしやすくなります。フロントローディング式バックパックは通常、フレームの剛性が低いため、重量配分はやや劣りますが、パッキングの自由度は高くなります。整理整頓がしやすいため、フロントローダーは旅行用バックパックとして好まれる傾向があります(逆にハイキング/トレッキング用バックパックとしてはあまり適していません)。

トップローディングにするかフロントローディングにするかは個人の趣味なので、自分の好みに合わせて選択して下さい。フロントローディングに向いてそうに見えますが、移動中に荷物を抱えて鞄を開けられないというデメリットもあります。トップローディングは種類も多く、私たちが普段使い慣れているので、初心者はこれがいいと個人的には思います。
推奨される海外旅行用のバックパックは、寸法が55cm×40cm×25cm以内(三辺:115cm)、荷物を積んだ状態で10kg未満、容量は25L未満がお奨め。大切なのか登山ぽさが無く、街中で溶け込む自然な色のモノを選択すること

バックパックは旅行中のあなたの荷物の大半が収まる場所であり、常時背負って移動する時間を考えると、快適に感じられる良質なモデルに投資する価値があるといえます。アウトドアスポーツの小売店では、通常、荷物を積んだ状態をシミュレートするために充填重量が異なるモデルを試着することができます。
女性については女性モデルがあるので、それを選択することをお奨めします。鞄のサイズや容量も大切ですが、自分の体のサイズにあっていることも同じ程度に大切なため。

基本のパッキングリスト

バックパックを選び、身軽に荷造りすることは分かっている。しかし、それは実際にはどういうものを持っていけばいいのかって初心者の人は思うはずです。そこで、パッキングを軽くすることがどのようなものかを見るのに役立つサンプルパッキングリストを作成しました。
(ちなみにこれは一般的な荷物リストね。実際には各自が予算を検討しながら最適化する必要がある。例えば僕は海外旅行用の鍵ケースにホイッスルを付けている。緊急時用に。数gの重さだけど、なにか起きたときにそれをふくと周囲100メートルの人全員に聞えるので安心感がある🐘。これを土台に軽量で最適化されたパッキングリストを考えて見て下さい)

季節的な変化を除けば、2週間分の荷造りと2ヶ月分の荷造りには大差がないことに気づくはずです。雪国や登山をしないかぎり、海外旅行用の荷物は常にバックパック1つで収まるのです。(移動中の着替えはコインランドリーを使って減じて洗うのがお奨めです。よく現地で洗濯するという肩がいますが、自宅でもしないような手洗いを海外に行って行うのはお奨めしません。疲れるし)
基本的なものを詰め込んで、まだバッグにスペースがあるなら、それをいっぱいにしたい衝動にかられるでしょうけど、そのスペースは空けておくようにしましょう。体への負担が減るし、お土産や道中で飲み食いするものをいれるための余分なスペースを残しておく必要があります。

必須

  • パスポート

  • 財布

  • 携帯電話+充電器+訪問先の国にあった充電アダプター

  • 現金はドル・ユーロで2万円ずつ、カードは3つ、1つはデビットカードタイプとし、これをメインで使う。(財布は2つ用意し、メインは鞄に入れ、出先では捨て財布とデビットカードを使用。

  • 渡航先の要件に応じた関連書類を紙で(旅行保険、国際運転免許証、予防接種証明書、ビザ書類など)

  • ラベルを貼った常備薬(必要に応じて、処方箋薬の持ち込み制限の可能性を確認することを忘れずに)

洗面用具

  • 石鹸

  • 伝送歯ブラシ+歯磨き粉

  • 消臭剤

  • カミソリとひげそりジェル

  • 髪の毛のケアをするもの

  • ポケットティッシュとトイレットペーパー。

  • 速乾タオル。顔ふく用とシャワー用

  • 爪切り+鼻毛カッター(2週間以上の場合)

  • 絆創膏や軟膏、その他の薬

  • 生理用品(必要な場合

  • コンドーム(必要な場合

  • 飛行機に乗るのに必要な液体用の透明ビニール袋

服装

天候に合わせる。寒いところはもこもこの服を着るのでは無く、服を重ねて着ることで温度を調整するようにする。ほとんどのホステルやホテル、AirBnBにはランドリー設備があるので、3日分の衣類を用意し、洗濯すること。靴下はダーンタフのような丈夫なモノなら2足で足りるなど、消臭機能・速乾機能などの機能性のあるものがよい。
予め高級な場所を訪れたりすることが分かっている場合は、そうした時に使える少しビジネスカジュアルのいい服を1セット持っておくとよいでしょう。飛行機に乗る日だけその洋服にして、チェックイン時にグレードアップはありますか?と聞くのも手です。

  • 移動用のズボン1組+寝室用のズボン1組

  • 必要であればレギンスまたはヒートテック着1組

  • 外に着るTシャツまたは長袖は1組でよい(旅行中はずっと同じ格好

  • 必要であれば、暖かいセーターまたはウルトラライトダウン1枚(寒冷地用に重ね着するため)

  • 靴下3足

  • 肌着Tシャツとパンツを3つずつ。(3回分全部使用したら、肌着着てない状態で洋服を着て、コインランドリーで洗濯乾燥

  • ブラジャー2枚+スポーツブラ(必要な場合

  • 冬は手袋、マフラー、帽子

  • 夏は折りたたみ傘(季節や予報に応じて

  • 丈夫で履きやすい靴またはブーツ1足とサンダル1足(折りたたみできる、水に濡れてもいい高機能なもの。室内履き・シャワーサンダルに使用

  • 洗濯物を入れるビニール袋または再利用可能な袋

その他

  • 耳栓を複数

  • 財布

  • ポータブル・パワーバンク

  • ACプラグを拡張コード(例:Anker 615 USB Power Strip)+アダプタープラグ

  • ノート+ペン

  • iPadなどの田ぶらっと

  • ヘッドフォン

  • 非常食(ミックスナッツ、ドライフルーツ、プロテインバーなど)

  • サングラス+必要に応じて日焼け止め

  • ハンドクリーム+必要に応じてチャップスティック

  • 小さな南京錠(ホステルのロッカー用)、携帯用ドアロック(例:GT-SD201-CR)

  • 水着(必要な場合のみ

負荷軽減のためのヒント

  • フルサイズのバスタオルは家に置いていこう。かさばるので、速乾性のあるコンパクトな旅行用タオルで代用する。ただし、小さめのタオルなら何でもいい。多くのホステルやホテル、AirBnBでは、無料でタオルを貸し出してくれる。

  • ノートパソコンは家に置いていこう。iPad Proなどのダブレットで代用し、データはUSB-Cハブを使って外付けSSDに待避させる。海外では動画や画像を撮るのを専門にして、その編集や投稿は自宅で行うスタイルにする。

  • 借りたり買ったりすることを恐れてはいけない。あれもこれも必要になるかもしれないという不安から過剰に荷物を詰め込まないこと。パスポートや財布のような数少ない「必需品」以外は、他の旅行者やホステル・ホテルから必要なものを借りられることが多いし、最悪の場合は目的地で買うこともできる。ただ、洗面用具をまったく持たずにやってきて、何でもかんでも他の人にたかるような人にはならないように。あと、海外だと手に入らない、あるいは品質上妥協できないモノは日本から持っていく。(医薬品・生理用品等

  • 定期的に、あるいは長期間旅行する予定があり、その余裕があれば、高品質で軽量なアイテムへの投資を検討してみてください。ノートパソコンを持ち運ぶ人なら、Gan型の小型充電機。洋服ならウルトラライトな製品や、トラベルタオル、メリノウール、などはその一例です。

セキュリティのヒント

荷物を梱包する際には、いくつかセキュリティ上の注意があります:

  • パスポートや電話、現金などをバックパックの外側のポケットに入れるのは避けましょう。外側のポケットはスリに狙われやすいので、列に並んでいるとき、混雑したバスや電車の中で立っているとき、あるいは一瞬気を取られているときなどに、スリがポケットに手を入れるかもしれません。バックの開口部分には南京錠をする、または国にとっては晴れていてもレインカバーをする。

  • 緊急用の現金(現地通貨、または米ドルやユーロのような換金しやすい国際通貨)や緊急用のカードを用意しておき、財布や「日常的な」現金とは別に保管しておくとよいでしょう。こうすることで、メインのカードや現金が盗まれたり紛失したりした場合のセーフティネットが確保できます。

  • また、パリ、ローマ、バルセロナなどのスリ多発地帯では、常にバッグをしっかり持っていること(または何かに留めておくこと)。バッグひとつで身軽に旅行するメリットのひとつは、盗難のターゲットになりやすい荷物入れや列車・バスの頭上のコンパートメントにバッグを収納するのではなく、バッグを手元に置いておけることです。

  • バッグを目の届かないところに置かなければならない場合(一部の国ではデパートに入るときに荷物を預ける)、まず必需品を取り出し、手元に置いておく。

また、バッグやバックパックのメーカーによっては、切り裂き防止素材、ロック可能なジッパー、隠しポケット、手すりや座席などにクリップで固定できるストラップなどの機能を備えた盗難防止バッグを販売しているところもあります。お金をかけるかどうかはあなた次第だけど、そういった機能にコストを割くか、危険予測をして盗難防止する必要がある。

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