「AC」は特化させた方が強いという話

8月25日に発売された「アーマード・コアⅥ」。
非常に楽しんでいる。
感想に関しては周回を重ねて全エンディングやパーツを揃えてから書くとして、シリーズ異例の盛り上がりによって生まれた諸々の問題点について解決策をここに書いておきたいなと思い、スクショやら動画やらとった。
参考になれば嬉しい。



当然生まれてくる問題点

Steam同時接続数が10万人とかいう数字を叩き出した今作
10年待った人、久しぶりにシリーズ触った人、これが初めてだという人などなど多様な人の目に触れることになったことで、それまでシリーズファンには思いもよらなかった当たり前のことが当たり前ではないことの気付きを思い知らしらしめることになったと言っていいかもしれない。

色々と言いたいことはあるが、このブログに書かれていることについてはおおむね正しい。
しかし一方でシリーズ共通するゲームのコツというのがあまり共有されていないが故に、自らがゲームを難しくしているケースもある
シリーズ未経験者は勿論、シリーズ経験者でも気付かない要素が、このゲーム(シリーズ)には存在する。



最強の機体は存在しない

今作の初期機体

まず大前提として、このシリーズでは完全無欠の全状況に対応可能な機体を組むことは出来ないということ。
あっち伸ばせばこっち立たず。数多くの項目からなる数字の羅列から生み出される機体には必ずどこか穴が出来る。
ここで勘違いしやすいのは、出来た穴を塞ぐ形でバランスを取った機体はもっと弱いということ

ゲーム冒頭に必ず乗ることになる初期機体は盾を持った相手にはブレード。遠距離からはライフルとミサイルと、
全距離で戦える、まさしく穴の無い機体。
しかし扱ってみればわかるとおり、全てが平均的であるが故に秀でた部分も無い
どんな相手にも対応しようとするがあまり優勢とれる相手にすら優位に立てなくなってしまう。これがシリーズ共通しているアセンブルシステムの肝である



何かに特化する

このゲームにおける強い機体とは、何かに特別に優れている機体であり、
同時に何かに特別に劣っている機体でもあることを指す。
極端なこと言ってしまえばゲーム中実現可能な一極集中機体を指す。機動力ならどんな機体よりも速く、防御力ならどんな機体よりも堅く・・・。
そして今作はスタッガー要素によって、これをいち早く貯めることに特化することで優位に立てる機体構成がなによりも強いのだ
勿論、先にも書いたように特化させるということは一方で穴が空くことでもある。
プレイヤー自身が組み上げた機体の長所と短所を把握できれば、
戦闘時の行動で何をすべきかがわかりやすくもなり、結果としてプレイヤーの技量によって空いた穴を埋めることが出来たりもする。

(以下はスタッガー蓄積に特化するうえで見るべき項目と機体の紹介)


「衝撃力」

(わかりやすいように初期機体に武装だけ変えたものにしてます)

コチラは両肩にレーザーキャノン。両手にハンドガンを持ったもの。
スタッガーを引き起こすためのパラメータ「衝撃力」が高いハンドガンは、射程こそ短いものの、近距離では瞬く間にスタッガーを引き起こすことが出来る優れもの。
そのうえ軽く、軽量機体にも載せやすい。それを両手に持つことでより素早くスタッガーを発生させることに重きを置いた機体
スタッガーを発生させたあとは敵は硬直状態となるため、その間にフルチャージしたレーザーキャノン(×2)を叩き込む。つまりこの機体は基本的に肩のレーザーキャノンをフルチャージにしたまま戦う必要がある

ジェネレータで威力を上げればもっとダメージが上がる

この武装構成を生かすにはハンドガンが通じる距離まで近づくための機動力と回避力が必要になってくる。そのため自ずとこの機体は軽量二脚タイプが選択肢になる。
ジェネレータの「EN武器適正」の値が高いものを選べば更にレーザーキャノンの威力を上げることができるが、レーザーキャノンのリロード時間中はハンドガンだけで戦うしかないうえ、ハンドガンが弾かれない距離というのは同時に相手の攻撃もコチラに当たりやすくなるということでもある
特に脚部がタンクのACなどはスタッガー発生までに時間がかかるうえ、その間に自機はタンクが得意とする至近距離戦を余儀なくされる。
一度スタッガー起こせば容易にAP差をひっくり返すことは可能だが、それまで耐えられるだけの技量が必要になってくる。機動力は捨てるわけにはいかないので、何かしらの防衛策(パルスアーマーなど)を考える必要がある。



「直撃補正」

(わかりやすいように初期機体に武装だけ変えたものにしてます)

巷で話題の重ショットガン。よく「重ショ」を略される。
これを両手に持った機体だが、スタッガーの引き起こしやすさもさることながら、「直撃補正」と呼ばれるスタッガー中に与えるダメージ倍率が高いため、ダメージ効率としても優れもの。
散弾なので接近しなければ全弾当てることは難しいが、一撃離脱の戦法でも比較的効果が高い武装。むしろ猛威を奮いすぎていて弱体化されるんじゃないかと言われているほど。

スタッガーとダメージ、両方に優れる

ストーリーでも重宝されているが、結局は接近しないと効果が薄いのでコチラも接近時の被弾等を考慮する必要があるのと、
見てのとおりリロード時間が比較的長いので、ここぞという時に撃てないことがないよう、攻撃するチャンスを見極めておく必要がある。



「爆発範囲」

(わかりやすいように初期機体に武装だけ変えたものにしてます)

こちらはグレネードと呼ばれる武器カテゴリ。
着弾地点に爆発を発生させる大型武器で、その衝撃力はゲーム中で一二を争うほど高いが、注目すべきは「爆発範囲」という項目。
今作は実弾兵器に対する防御力とエネルギー兵器に対する防御力、そして爆発に対する防御力と3つに分かれているが、爆発という名前の通り範囲攻撃でスタッガーを蓄積させるものでもあるということ
例え直撃させられなくても爆発範囲にさえ入っていればスタッガーを稼げる武器。
これ1つでかなり役に立つ。

直撃時はスタッガー発生手前まで一気に蓄積する

問題なのは"着弾したところに爆発を発生させる"ことで、着弾しなければ爆発も発生しない。
すなわち相手に当たるかそれ以外の別の場所に着弾しなければ、ただの当たりにくくてリロードも長い重い武器に成り下がる
そのため使い方には少しコツが必要。
まず自分が地上、敵が空中にいた場合、この武器は役に立たない。何故なら敵に直撃しなかった場合、砲弾は着弾するものがないため爆発することなく空の彼方へと飛んでいくから。
真価を発揮するのは自分が空中から敵を見下ろす場面で、外れても砲弾は敵近くの地面に着弾し爆発範囲に巻き込むことができる。とにもかくにも着弾させたときの爆発を敵の近くで発生させる必要がある。
これらを考えると空中に素早く移動できる機体がこの武器を使うに相応しい。

そしてもう一つの問題は、グレネードは先に紹介した「直撃補正」が総じて低い。つまりスタッガー発生時に撃っても大きなダメージがあまり出ないということ。
長大なリロード時間に似合うだけのダメージが出ないため、あくまでスタッガー発生武器ということで使う場面は割り切る必要がある。



「射撃安定」

(わかりやすいように初期機体に武装だけ変えたものにしてます)

意外と軽視されやすいのが腕部の項目の1つ「射撃安定」。
こちらは両手にリニアライフルを装備。適度な連射力と衝撃力で安定した活躍をしてくれるが、連射力が優れているが故に精度悪化が著しい
今作では弾丸一発でスタッガーさせることが出来るかどうかの厳しいゲームでもあるため、精度悪化で当たらなかったらどうしようもない。

実戦では敵は動き回っている

リニアライフルを両手に持つことで一定の距離を離しながらスタッガーを狙うことが出来るが、それは腕部の「射撃安定」が高くなければ実現しない。
もし上手くスタッガーが引き起こせないと感じたら一度腕部を見直してみるのも手である。



意味がある「妥協」

現在二周目攻略中の機体。スタッガーからのキャノンでボスも数発で倒せている

上の画像は今現在使ってる機体。例であげたレーザーキャノンを主体にしたもの。
そのあまりある火力のおかげでサクサク進めているが、一方でタンクや四脚といった高耐久機体には滅法弱い。
積載の余裕もなければこれ以上機動力を下げてハンドガンが機能しなくなるわけにもいかない。妥協に妥協を重ねた機体と言っていい。
そんな妥協だらけの機体だからこそ、その火力が出せているわけでもある

変な言い方をすれば、妥協は多いほうがいい
妥協するということは一方で優れている部分を確立することでもあるため、
あれやこれやと揃えるのはやめて、一度何かに思い切った機体を作ってみると、案外強いかもしれない
そしてその副産物として生まれる誰がどう見たって滅茶苦茶な馬鹿げた機体が作れてしまうのも、シリーズの面白い部分のひとつだ

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