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あるカーデザイナーのクルマ選び003

1st Car

1976 TOYOTA Corolla Liftback 
 Hi-Delux ホワイト



この車は、排ガス規制が日本でも厳しくなり、軒並み、各社のスポーツモデルが生産中止になったりした時代に生まれた車でした。

この世代は4ドア/2ドアセダン、2ドアハードトップ(セダンベースのサッシュレスドア)、2ドアクーペ(低全高でドアパネルもセダンとは共用しない専用化)、3ドアリフトバック(2ドアクーペベースの3ドアハッチバック)の5バリエーションをカローラとスプリンターのそれぞれで10種類以上をドア形式やフロントフェイス、テールランプなどを巧みに作り分けていました。

この作り分けの技だけでも、特集が組めるくらいのトヨタの巧みさでした。
セリカ/カリーナ系でもフロントウインドウを共用しながら全く違う車を作ってしまったり、作り分け全盛時代だったと思います。

大学生の時に、中古車屋をやってた叔父から安く売ってもらったのがこの車でした。

私が買ってから手を加えたのは、外装では、タイヤとホイールを友人から中古で譲り受け、RSワタナベの8本スポークにタイヤはアドバンが買えなくて、ブリジストンの安いものに付け替えていました。そして、サイドシル(ロッカー)とセンターピラーにブラックフィルムを貼り、白黒のコントラストを強めスポーティーさを強調していました。

内装は、標準ではタコメーターの代わりにエコメーターと言われていた負圧計がついていて、燃費走行には役に立つ代物ですが、アクセルを踏み込むとタコメーターとは逆に針が振れるので、「盛り下がり抜群」のメーターでした。
レビン用のインパネは左側に4連メーターが並んでいますが、ハイデラックスはここに小物入れが付いていたので、そこに小さいタコメーターと一番安くに手に入り、装着も簡単な電圧系を自作のプラ板パネルでビルトインしていました。そして、シフトノブはシンプルな一番安価な革巻きに変えました。

一番インパクトのあるステアリングにはこだわって、ランチアストラトスと同じフェレロの4本スポークに交換していました。

この頃、ノーマルでもスポーツグレードでは4本スポークが流行り始め、レビンも4本でした。しかし、私は、もう少しだけ径も小さくしたかったのと、スポーツ度合いも強めたかったのでフェレロのストラトスにしました。

その当時のステアリングカスタムの主流はナルディかモモで、フェレロを知っている人はあまりいませんでしたが、ランチア ストラトスなら、ちょっと詳しいスーパーカー世代なら知っていました。

実は、このステアリングは自分で見つけたのではなく、友人が2代目セリカSTに装着していて、かっこイイなと思っていたので真似させてもらいました。

つづく

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