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古今集巻第十四 恋歌四 679番

題しらず

つらゆき

いそのかみふるの中道なかなかに見ずはこひしと思はましやは

題知らず
紀貫之
石上の布留にある中道と言うように、なかなか中途半端なことに、逢いもしないのに恋しいと思うだろうか、思わない

意味が分かりにくいですが、なまじ中途半端に逢ってしまったので、今も恋しく思って辛いものだ、という歌です。
上の二句は「なかなかに」に掛かる序詞。
石上の布留は奈良県天理市の石上神宮がある所。中道はその真ん中辺りを通る道。石上神宮は古代に大和朝廷が武器を保管した神社でその管理は布留の豪族物部氏が行った場所です。和歌に詠み込むことで勇ましさや一途さを印象づけようとしているのかもしれません。

#古今集 , #恋歌四 , #紀貫之 , #石上 , #布留


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