古今集 巻四 秋歌上 198、199、200、201番
題しらず
よみ人しらず
秋萩も色づきぬればきりぎりすわが寝ぬごとやよるはかなしき
秋の夜は露こそことに寒からし草むらごとに虫のわぶれば
君しのぶ草にやつるるふるさとは松虫のねぞかなしかりける
秋の野に道もまどひぬ松虫のこゑする方にやどやからまし
萩も色づいて秋が深くなったので、こおろぎもわたしが眠れないのと同じで眠れずに夜は悲しくて鳴くのだろうか
秋の夜は露がことに寒いのだろう、あちこちの草むらで虫が悲しんで鳴いているから
今はこの世にいないあなたを偲んでやつれてしまったわたしは、しのぶ草が生えて荒れたふる里の家で、帰っては来ないあなたを待っていて、松虫の鳴く音がとても悲しく聞こえる
秋の野で道に迷ってしまった、松虫の声がする家に宿を借りたい、恋に迷ってしまっているが待つ人のところに行きたい
鳴いているこおろぎと泣いている自分、鳴いている松虫と泣きながら待つ自分、または泣きながら待っている相手、秋の鳴く虫は自分や誰かの分身なのでしょうね。
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