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古今集 巻ニ 春歌下 127番

春のとく過ぐるをよめる

みつね

あづさ弓春たちしより年月のいるがごとくもおもほゆるかな

春が早くに過ぎるのを詠んだ歌
凡河内躬恒
梓弓の絃を張ったようにきりっとした立春から時間は矢を射る早さで過ぎるように思えるものだ

 梓弓は春の枕詞なので訳さなくてもいいのでしょうけれど年月が射るように早く過ぎる、と受けているので訳に入れてみました。
 意味は「光陰矢の如し」と同じですが、この歌では「光陰」という言葉は使われていません。この言葉が既にあったのかどうかは不明ですが、時間がたつのが早いという思いは当時からあったということでしょう。

#古今集, #春, #凡河内躬恒, #梓弓

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