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頭が良くなるゲーム・その1

つ森』も子供のためになると思って買い与えたんですが、これはビビッドに知能向上が見込まれるタイプのゲームというよりは、情操教育という点で良さそうです。あまり「頭を使う」というシーンはありませんしね。

マインクラフト

やや幅を広めると、同じベクトルにあるゲームの最高峰となるのが『マインクラフト』と言えるでしょうか。その世界に存在する様々な素材を採集・採掘し、別の素材やアイテムに加工し、豪華な建造物まで造れてしまう、サンドボックスゲーム。

一応のボスはいるけど、悪を打倒することが目的ではなく、何をやろうが自由。

私は子供たちがやってるのを傍から見るだけで、自分自身は一切やったことがありません。

しかし、一時は子供たちが家に集まるとマイクラばっかりやっていて、私が子供のころにやっていた『マリオブラザーズ』や『バルーンファイト』の殺し合いプレイに比べると、随分と上品で知的で文化的だなぁと思います。


ドラゴンクエストビルダーズシリーズ

そのマイクラをパク……いや、「にインスパイアされて」堀井雄二が作ったのが『ドラゴンクエストビルダーズ』。

これは私もやりました。

マイクラに、ドラクエのシナリオとキャラクターを乗っけたようなゲームです。私の好きなドラクエワールドであり、明確な攻略対象であるストーリーモードがあるという点で、私にとってはプレイする衝動が生まれます。

ただ、マイクラに慣れてしまった人にとっては自由度に物足りなさを感じるかも。


これ以下は優先順位の高いものから。


ピクミン3

キャラクターはよく知られているけど、その知名度とゲームとしての素晴らしさの割に、実際のプレイ人口はさほど多くないと思われる傑作です。

「あー、あのミニオンみたいなやつね」なんて口が裂けても言っちゃ駄目ですよ。ピクミンの方がはるかに先ですから。

どういうゲームかっつーと、不時着した惑星に棲息する、ボスに忠実な小さな生物「ピクミン」を操って、宇宙船を完成させ、地球に帰還するのが目的です。

ピクミンは、「高く跳べる」「水に強い」「力持ち」など複数のタイプがいて、合計100匹まで連れて歩けます。

業務は主として土木業と敵の排除。

「壁を壊す」とか「橋をかける」みたいな作業をさせながら、途中に敵がいたら玉砕覚悟でピクミンをぶつけていきます。ピクミンの中には「敵に食われてこそ役立つ」ことを前提とした、毒を持つタイプもいて、なんとも切ないです。

100匹までならどの種類のピクミンをどれだけ連れようが自由で、どの業務にどのタイプのピクミンをどれだけ配分するかも自由。重い物をとっとと運びたいなら多人数に任せ、ゆっくりでいいなら少数で、余ったピクミンを敵の排除に回す、といったマネージメント能力が問われます。

現時点での最新作はWiiUで発売された『3』ですが、直接操作できる人間キャラクターが3人に増えたこの『3』こそ、最も頭を使い、プレイの幅が広がっています。

可愛い上に、頭にも良い。ゲームとしても、WiiUで1本を選べと言われたら『スプラトゥーン』かこれかで迷います。

噂ではSwitchで『4』を開発中で、『3』のSwitch版も出るとか出ないとか。これ、傑作なんだからベースのエンジンそのままで新マップ追加してほしいものです。

特に『3』は本当に傑作なのに、WiiUというトンチンカンで全然売れなかったハードで発売されたのが実にもったいない。

もしおうちにWiiU本体が眠ってて未プレイであれば、是非手ごろな中古ソフトでピクミンを体験してください。


信長の野望シリーズ

ベタなタイトルです。元々、好きな人は大好きだけど、興味のない人は見向きもしないシリーズ。特に最近はこの手の非リアルタイム系シミュレーションゲームが話題になることは少なく、さほどは売れてないようですね。

でも、間違いなく面白いですから。かつては「徹夜するゲーム」と言えば『信長』だったのですよ。


内容は、戦国の国家経営シミュレーションです。

内政で産業を興し、領地の経済を回しながら、兵力を整え、他国に攻め入り、最終的に全国統一することが目的です。

戦国時代を知らないとできない?

とんでもない。私が初めて『信長』をプレイした高校生の時点では、織田信長が何した人かもよく分からない歴史音痴でした。マジで歴史のテストで20点台とか平気で獲るようなアホウだったのですよ。

元々全く興味がなかったのですが、自分よりアホそうなヤツがこんな賢そうなゲームをやっているのを見て悔しさが溢れ、どんなゲームか分からないまま買ってやってみたらめちゃくちゃ面白かったんです。

どこが頭に良いかというのはもう半分書きましたね。このゲームをやってるだけで、年代の感覚、日本地理、およびどの地方にどんな大名がいたかという知識が付きます。

この後に司馬遼太郎の『国盗り物語』みたいな歴史小説を読むと、「あー、あの辺」みたいにイメージができるのですよ。そして、自分のプレイした“歴史”とは違う史実を目の当たりにするわけです。「え、斎藤道三って息子に殺されたの!?」と。

そして何より面白さの根幹は国家経営シミュレーションであるということ。大統領や会社の社長に問われる能力と同様、いつどんな能力を持つ部下にどんな仕事をやらせるか。戦争が得意だけど戦争以外何もできないなんて武将は外部進出の最前線へ、逆に武力ヘッポコだけど政治力の高い武将は内側で生産拠点を守らせる。何やらせても超一流の羽柴秀吉のようなモンスター武将は強敵ぞろいの地方へ。限られた人材をいかに使うかというマネージメント能力は将来いろいろと役に立つに違いありません。割とマジで。


私が最近遊んだシリーズはPS4の『創造』。正統派『信長』とも言うべき進化をしており、できることが多いのにかなり分かりやすい。まあ、最近のゲームはチュートリアルもしっかりしてますから、昔みたいにマニュアルとにらめっこなんてこともありません。それはそれで寂しいものもありますが、ともかく、初めての人でも安心です。


どのシリーズでもできるという前提で、初めてプレイするということであれば、やはり初期の『全国版』でしょうかね。私の信長デビューもこれでしたし、家庭用作品第一弾、つまりファミコンで発売された初めての『信長』でもあります。

後のシリーズに比べるととにかくできることがシンプルで分かりやすい。登場人物も基本的に主要大名のみで、入門にはピッタリでしょう。夜な夜な徹夜して敵大名に暗殺忍者を送り込んだあの日を思い出します。


一番のお勧めは、『将星録』ですね。日本全体がひとつなぎのヘックスマップになっており、国を治めて反映していく様子、戦の緊張感を直感で味わうことができます。このシステムで新作出してほしいものです。

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