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「キュウリ」「おにぎり」の由来


#名前の由来


我々は勘違いの知識を脳に収めてしまっているものが結構ある。

例えば「キュウリ」だが、この名の由来は「胡瓜」が元々中国語で「キュウリ」が最も近い発音だったのだろうってな風に思っている人が多いと思うが、違う。

日本人がキュウリを食べるようになったのは意外に遅く、明治になってからだ。日本で栽培されるようになったのは、幕末にペリーが来航した際に土産として持参した植物のうちのひとつだったことがきっかけとなった。

もちろんその呼称は英語の「キューカンバー」であり、見た目と味からそれが瓜の一種であることが分かった日本人は「キューカンバー瓜」と呼ぶようになった。

しかし庶民の口にも入るようになった頃にはいちいちこんな長い名前を呼んでいられないので、八百屋が「キュー瓜」⇒「キュウリ」と略すようになった結果、今の「キュウリ」という名前になったわけだ。


さらに多くの人が驚くのが「おにぎり」という名の本当の由来だ。

炊いた米を「握る」から「おにぎり」だとほとんどの日本人は思い込んでいるが、全く違う。ここでは別称の「おむすび」も併せて説明する。

そもそも米をおにぎりのような形で食べるようになったのは、修験者が始めたものだと言われる。

修験者と言えば山籠もりの修行。その間の食料は、携帯しやすく日持ちする、稗、芋、豆などを乾燥させたものがほとんどだ。その中で唯一、米だけは「湿った状態」で携帯された。その時に「おにぎり」の形にしたわけだ。

わざわざ水分を含ませて荷物を重くしてまで炊いた米を携帯した理由。それは米が五穀の王様だからだ。米は調理した後でも腐りにくく、さらに梅干しなんかを入れておけば何日も持つ。さらに美味い。乾燥した穀物ばかりだと飽きるが炊いた米は美味い。さらにさらに、消化吸収が良く、食べれば速やかに炭水化物が吸収され、エネルギーが湧いてくる。もちろん科学的な理屈は分かっていなかっただろうが、炊いた米には神通力のような神秘的な何かがあると思われていたようだ。

修験者は修行中、険しい山道を歩き続けることになるわけだが、いずれ疲労、飢え、寒さ、暗闇の恐怖から極限状態を迎える。そしてその極限状態は修験者に幻覚を見せる。カラスが飛べば天狗だと思い、鹿の足音は自らに迫る鬼だと思う。

その幻覚に襲われた時こそ米を食べろ、というのが修験者の教えだ。炊かれた米は即座に吸収され、体温を復活させ、動くためのエネルギーが満たされる。

つまり、「おにぎり」とは「鬼を斬るためのアイテム」であり、「鬼斬り」だったわけだ。


さて、「おにぎり」にはもう一つの呼称がある。「おむすび」だ。「米同士を結んでいるんだからおむすびなんだろ」と思われるかもしれないが、これも違う。

極限状態に陥った修験者がおにぎりを食べる際、その前に九字を唱える。「臨兵闘者皆陣列在前」というアレだ。多くの方はご存知かと思うが、九字を唱える際は、手で決まった形の印を結び、魔を追い払ったその手でおにぎりを食べることになる。

「米を結ぶ」のではなく、「九字の印を結ぶ」から「おむすび」なのである。


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以上の話は、真面目なトーンで話すと多くの人に信じられてしまうんですが、私の完全オリジナルの作り話なので信用しないように。キュウリはもっともっと大昔から日本で栽培されていましたし、おにぎりは握るから「おにぎり」です。

全ての情報は疑ってかかりましょう。特にコ〇ナなんかに関しては、天使の顔をしてデマを撒き散らす悪魔がたくさんいますから、是非気を付けてください。






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